夏の風物詩ともいえる浴衣。最近では、女子ばかりでなく男子の浴衣姿もめずらしくありませんね。
花火大会はもとより、ビアガーデンでもよく見かけますが、男女ともに浴衣を着るとふだんの3倍増しくらいに好感度がアップしたりして……(笑)。

ところで花浴衣をせっかく買ったけど、夏のうちならいつまで着ていいの? 買ったからには出来るだけたくさん着たい! という女子たちの意見を着物専門家の先生にぶつけてみました。

「一般的に、浴衣は猛暑の時に着るものですので、立秋までとか、せいぜいお盆までとされている」と先生。っていうことは、8月半ばすぎの今はもう着れないの?

「いえいえ、そうではありません。現代は昔と違って季節にずれがあって秋まで暑いので、お祭りやイベントも8月末にあったりしますので、8月中は大丈夫」なのだそうです。「でもさすがに暑くても9月に浴衣を着るのはちょっと季節外れ」になってしまうからNG!
つまり、ちょっとでも涼しくなって秋の気配がしたら浴衣の時期は終わりってことらしい。
やっぱり9月は無理なんですね……。

「もともと浴衣は文字通り、元は入浴の際に着る衣。元は蒸し風呂の中で着ていたものが、だんだんとお風呂から上がって室内で着るようになり、そして蒸し風呂のように暑い夏の夜なら着る」という変遷があったのだそう。また浴衣を着て外出することが江戸時代に流行したので、『江戸の夏の夜は浴衣』というのが粋の証なんだとか。
つまりもったいないからといって、長く着ているのは粋じゃない! カッコ良くない!!
先生いわく、「和の文化全般にいえることですが、何でも季節先取り」が基本中の基本ということでした。

じゃあ逆にいつからなら着てもいいのかを聞いてみると、「最近では暑くなり始めた5月終わり頃から着る方もいますが、5~6月は浴衣としてではなく、半襟を付けて夏の着物として着る」のが本来のマナーなんだそうです。


う~ん、奥が深いですねぇ。なんだか着物迷宮に入り込みそうなので、このあたりでカシハラは止めておきますが、追求したい方はこの際がっつり学んでみるものいいかも?!
(カシハラ@姐御)