デジカメの進化によって高感度で高画質な写真が撮りやすくなったとはいえ、まだまだストロボは必要。暗いところで撮るときだけでなく、背景との明暗差を強調して被写体を立体的に浮かび上がらせたり、顔の余分な影を消したりなどの役目をするからだ。しかし、ここで注意すべきは、ストロボ光は被写体との距離が近い場合は直接当てないこと。とくに人物を撮るとき、近距離から直接当てると、顔がきつい印象に写ったり、テカテカになってしまったりする。
なので、通常はバウンサー、ディフューザーといったアイテムをストロボの発光部に装着するなどして、間接的に光を当てるようにするのが撮影の基本だ。で、今回紹介するのはバウンサーなのだが、ふつうのものとはちょっとちがう。
『ローグ・フラッシュベンダー』(販売・駒村商会)という米Expoimaging社製の商品で、光の反射板が自在に曲がるのだ。
「ワイヤーで曲げる仕組みになっています」(駒村商会)。
Sサイズには真ん中に1本、Mサイズは中心から外に向かって2本、そしてLサイズは真ん中、両サイドで3本のワイヤーがそれぞれ反射板に入っている。ワイヤーを曲げることで自由に反射板の形を変えられるわけだ。
当然のことながら反射板の形状によりストロボの光の方向は変化し、さまざまな光のバリエーションの写真が撮れる。
「従来のバウンサーと異なり、反射板の形が自由にできるので他のバウンサーの2、3本分の役割を1本でこなせるのです」(同)
反射板の形を変えることで、光をいろいろな角度から被写体に当てることが可能になるからだ。
ストロボを使うとき、光の当て方をいろいろ試行錯誤すると写真の仕上がりがかなりちがってくるもの。是非、チャレンジしてみてください!
(羽石竜示)