男装アイドルユニット”腐男塾”と、中野腐女シスターズの合同ライブ「ビッグ腐(フ)ォースLIVE2011〜革新円舞〜」が2011年2月24日に渋谷O-EASTで行われた。

“中野腐女シスターズ”は乾曜子・喜屋武ちあき・京本有加・浦えりか・虎南有香・原田まりる・瀬口かなの7人組。
”腐男塾”は同メンバーの男装姿で活動している異色のアイドルユニットだ。どちらもプロデュースは「佐賀県」で有名な”はなわ”によるもの。


“腐男塾”は昨年11月に発売した5thシングル「同じ時代に生まれた若者たち」でオリコンデイリーチャート一位を獲得。少女漫画から飛び出したような美少年の姿と、真っ直ぐで熱い歌がマッチングし人気を博している。


2月24日のライブは平日にも関わらずオールスタンディングで渋谷O-EASTが満員だった。昨年の夏ごろでは椅子+スタンディングだったので、確実にライブ動員数は増えている。特に腐男塾の人気が高まるにつれ女子率は増加していて、「キャーーーー」と叫ぶ女子の声援の大きさに、メンバーも「すごいね、(女子)増えてるね」と驚きの様子だった。


この日、ライブ後半にステージに現れた“腐男塾”は、「同じ時代に生まれた若者たち」「勝つんだ」「17's☆STAR」「キミのものがたり」などを熱唱。緑川 狂平(≒京本有加)「今回からライブの名前が「ビッグ腐(フ)ォース」に変わりました。サブタイトルは『革新』ということで俺たち腐男塾は今年いろいろなことに挑戦していきたいと思いますので。そしてもっともっといい男になりたいと思ってます」と挨拶し、ファンも大歓声で応えた。


■誰よりも男らしい「腐男塾」の魅力
“腐男塾”の歌は、夢を追いかけることや、生きることをテーマとした歌詞が多い。
「どんなに苦しくても辛くても生きる」ことを歌った「同じ時代に生まれた若者たち(歌詞)」や、「負けない、諦めない、勝つんだ!人生楽しく生きる」ことを叫ぶ「勝つんだ!(歌詞)」など、捻ってないまっすぐな歌だ。


こんな真っ直ぐで力強い楽曲を、線の細い男装姿の彼ら(彼女ら)が堂々と男らしく歌うギャップに心を揺さぶられる。”中野腐女シスターズ”としては2006年から活動開始し努力してきた彼女・彼らが歌うからこその重みもある。歌を聞いていると「頑張ろう。強く生きよう」と思えてくるのだ。


歌唱力もダンスもレベルが高く、ステージパフォーマンスとしても完成されていて、ライブを見た後の満足度は大きい。アイドル好きじゃなくてもぜひお勧めしたいライブとなっている。


「熱い」「泣ける」などと、アイドルじゃないような語りになってしまったが、普通のアーティストと違い「不安定さ」「未熟さ」を感じさせ、応援したくなる存在が今のアイドルだとするなら、男装という不完全さを持っている”腐男塾”はアイドルと言ってしまっていいと思う。不完全な存在だけども強くたくましく生きている姿に元気をもらうのだ。


そんな”中野腐女シスターズ”、”腐男塾の合同”アルバム「腐レンズ」とライブDVD「スペースピース2010〜聖地への足跡〜」が3月23日に発売予定となっている。それに合わせて3月はイベントも多数行われる予定だ。夢に向かって生きている人も、辛く悲しんでいる人も、すでに楽しく生きている人も、心に染みる腐男塾の歌をぜひ体験して欲しい。
(ノトフ)
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