東日本大震災の支援プロジェクトとしてジャニーズ事務所が発足させた「MarchingJ」。前へ向かう行進、そして震災発生の3月という意味をあらわした「March」、そしてジャパンとジャニーズをかけた「J」を合わせて「MarchingJ」。
その第一弾の活動として、4月1日~3日の三日間、代々木体育館にジャニーズタレントが勢ぞろいして募金イベントを行った。

4月2日快晴、ポカポカ春陽気。初日は嵐が登場したと聞いた。友人とふたり、朝一番で参加するため9時過ぎに渋谷駅に到着。もう既に会場へ向かう女性たちで人の流れができていた。駅のトイレは行列。グッズを持った人はほとんどいなく、コンサートのときのようなワイワイ浮かれた雰囲気はない。ハチ公口を出て、マルイ渋谷店に掲げられた「ひみつの嵐ちゃん!」(TBS)の巨大看板を撮影して通りすぎるのが定番ルートになっていた。私ももちろんパシャリ!

会場が近づくと、スタッフによる順路案内が見えてくる。
目指す会場は、第一体育館前の広場。電力を使わぬよう日光のもと屋外で行われ、夜も暗くなる前の17時に終了する。スタッフもボランティア。


開始時間の午前10時を過ぎ列が動き出してからはすごくスムーズで、1時間半ほどで募金箱にたどり着いた。嵐のコンサートグッズを買うため5時間並んだ経験があるので、1時間半というのは相当スムーズに感じる。ジャニーズファンは時間に耐えるは得意なのだ!

人の密集度は、遠目や写真で見るとウゲッというくらいだけれども、実はロープに沿って整然と並んでいたのでいたって快適だった。スタッフから手渡された注意事項の用紙に目を通す。参加タレント全員のサイン入りなので、「相葉くんの字が意外と上手!」なんて勝手なこと言ってたらあっという間だ。

たどり着いた広場の奥には、「MarchingJ」の看板だけが掲げられた小さく質素なステージ。ステージの下に、ジャニーズJr.が募金箱を持って立っている。タレントは私服で、到着次第次々とステージに上がってきてフリートークをする。募金箱にたどり着くまではそのステージを遠目で見つつ、マイクの声を聞きながら列を進む。ステージが見えない場所からも様子がわかるよう大型ビジョンも設置されていたが、その前で居座る人が出てきたので消されてしまった。

さて、私が会えたのは、こんな豪華な面々! V6、TOKIO城島茂・長瀬智也、屋良朝幸、内博貴、生田斗真、A.B.C.-Z。ステージ上のタレント達は、「今日は本当にありがとう」「足元に気をつけて」「お子さんの手を離さないように」と来場者を気遣う言葉をかけ続けている。
迷子案内も自らしていて、「○○ちゃん、ママが出口で待ってるからねー」とかなりアットホームな雰囲気。

募金を済ませると、ステージ前を通ってすぐさま退場口に促される。これがあまりにスムーズ! かなりの数の誘導スタッフがいて、立ち止まって見とれている暇もない。ステージを見続けるあまり後ろ歩きになっていた友人は「前を向いて歩いてください」とグリンと体を回転させられていて笑えた。ステージ前にいられたのはほんのわずかな時間だったけれど、その距離2~3メートル! 手を振る三宅健くんとバッチリ目が合った気がするし(思い込んだ方が幸せ)、かなり大満足!

野外なので柵外からも会場の様子をうかがうことができる。募金を終えてランチ場所を探しに行こうとする道すがら、ステージ上にはSMAPとKis-My-Ft.2が見えた。この日は他にも関ジャニ∞、KAT-TUN、TOKIO松岡昌宏、中山優馬、長谷川純などが登場。SMAPはジャニーズが一堂に会する年末の大イベント「ジャニーズカウントダウンライブ」にも出演しないので、他のグループと一緒にいる姿を見るのは珍しい!

ただ危険そうな場面もあった。ランチを終えて夕方会場横を通ると、関ジャニ∞とKAT-TUNが見えた。ファンのはやる気持ちで押し合いになり、外から見ても明らかに列の動きが速くて一歩間違えば将棋倒し。しかしそこはタレントが率先して鎮静化。関ジャニ∞得意のボケを混ぜつつスムーズな進行を促す。
「足元に気をつけてください」「しっかり大地を踏みしめてください」「しっかり大地を噛みしめてください」「大地を噛んでください」「大地は噛まないでください」「立ち止まらないでください、人生と一緒です」「人生たまには立ち止まることも大切です!」と次々スピーディにかぶせていくトークに、ファンも笑いでほぐされていたようだった。

心配されていたマナー。浮かれてうちわを振り回していた人が数人。お目当てのタレントが出るまで待つつもりで、列の途中で待機を始める人たちもいた。それが原因の混雑でピーク時は表参道のルイ・ヴィトンまで列が続き4~5時間待ちだというアナウンスが。明らかにARASHIと書かれたバッグを持ってそういうことをしている。恥ずかしい。嵐に会いたい気持ちは私も一緒! でも、今日この時に間近で目が合った三宅くんが私の運命の人なのかも~♪なんて思い込みをするのも楽しいじゃない!

こんなエピソードが印象的だった。城島くんが口にしていた「ご自身も被災されたのにわざわざこのイベントに募金しに来てくれた人もいらっしゃいました」という話。

このイベントに対し否定的な意見が多かったのは現状。でも、「これがなかったら募金しなかったかもしれない」層を相当数動かしたのは明らかだと思う。小中学生や、それより若い子どももたくさんいた。
大好きなタレントが呼びかけたからこそ、お小遣いをはたこうと決意したはず。私自身も、今回は一万円を募金したけれど、「MarchingJ」がなかったらもうちょっとケチケチしていたかもしれない。

何より、退場口から出てくるファンが最高の笑顔で弾むような足取りだったこと! 募金が最大の目的であっても、かっこいいジャニーズタレントに間近で会えるっていうのは、ものすごくうれしくて楽しいことだもの!

「Marching J」は、今後も月一回を目途に様々な支援活動を続けていく予定。「自分たちにできることをやりたい」という所属タレントの意見から生まれたこのプロジェクト。賛同する方はマナーを守って参加し、どんどん笑顔を増やしていこう!(夏トマト)
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