わが子の小さな背中への負担を思いやって、校門までランドセルを持って送迎する親も多く、キャスター付きのランドセルをゴロゴロ転がしながら登校する生徒も見かけます。もっとも、キャスター付きは「クールじゃない」「持ったまま走れない」という理由で、お年ごろで活動的な年代の生徒には敬遠されているようですが…。
さて、借りものの教科書へは、書き込みの類いは一切禁止。とは言っても、歴史の年号や英単語などを、アンダーラインを引いて暗記せねばならないのは、日本もドイツも同じこと。書き込みが必要になりそうな科目の教科書は、最初から自費購入すれば済むのですが、「自腹を切ってまで教材を買いたくない、でも、教科書にアンダーラインも引きたい」という学習者の矛盾を解消すべく、こんな工夫をしている教員がいます。
それは、歴史担当A教諭のアイデア。全生徒に、「クリアシート」「水性ペン」「ぞうきん」の3点を持参するよう指示します。クリアシートは透明で、歴史の教科書の1ページとちょうど同じサイズのもの。ペンはあくまで水性のみ。ぞうきんは、自宅にあるものでOKです。