「あら? 失礼。お取り込み中でした? 吉成さん、交代の時間ですので、よろしく」と荒ぶるおっさんを制したのは知念里奈演じる、先輩秘書・大久保円香。ちなみを倉庫に呼び出した張本人である。え?
「どうして止めたんですか」とちなみに問われ、まどかは「どうしてだろう……わかんない」と目を伏せる。おおーい。前作に比べると、理由なき嫌がらせが目立つ今作。“そういう事情ならわからんでもない”という共感ポイントが少なめな分、リアリティに欠けるという声も散見される。でも、女のいやがらせにさしたる理由なんてないという意味では、むしろリアリティをとことん追求した結果なのか。
ともあれ、エリカ様は危機を脱出し、受付から総務に異動。さらに、TATSUKO YANOブランドのみなさんも、畑違いのNGSホールディングスの各部署に飛ばされる。さて、ますます話がややこしくなってきましたよ!
裏工作の女王・凪子(ともさかりえ)に、博多弁の肉食女子・さくら(倉科カナ)、セクシー川柳の美魔女系広報・千冬(小島聖)、裏表しかないゆとり世代・華(鈴木ちなみ)が配属されたのは、トップモデルのERENA(石田ニコル)のプロデュースブランド。
そんな中、さくらは要領よく立ち回り、デザイナーの座をつかむ。しかし、この部署におけるデザイナーとは、ERENAのゴーストデザイナーを意味する。ERENAはデザイン画をマジックで塗りつぶしたり、切り刻んで別のデザイン同士をつなげたり……とやりたい放題である。「あのさ! 腹立たんと?」と、さくらが問いただしても同僚たちはピンと来ない様子。「怒る? うれしいでしょ。だって、一生お店で売ってもらえないデザイナー志望なんていっぱいいますから」というのだ。
それぞれが追い詰められるなか、廣木リカ(木村佳乃)によって新たなミッションが申し渡される。
「2週間後にパリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークのバイヤーにコレクションをプレゼンし、買いつける人がいたらあなたがたを全員、ここに戻してあげます。TATSUKO YANOのニューライン、TATSUKO YANO JAPANのスタッフとして。ちなみにラインのコンセプトはメードインジャパン」
しかし、さらにもう1つ条件があった。
じつは廣木リカは隠し子の存在をバラされたくなければ、元のポジションに戻すよう、知冬と華から遠回しに脅されていた。今回のミッションは知冬と華に対する牽制なのか、それとも……。回を追うごとに、びゅんびゅん展開が早くなり、ジェットコースター状態のファーストクラス。第五話ではとうとう、一致団結して新コレクションを作り上げるところまでこぎつける。これも、リカの教育的指導のたまものなのか。
ニューヨークとパリから買い付けの希望があり、大団円! ……なわけはもちろんなくて、ERENAのゴーストデザイナー告発記事が出たことがわかり、TATSUKO YANOオフィスは騒然となる。「私じゃありません!」と、さくらちゃん涙目。そして、川島ナミ絵(シシド・カフカ)がまさかの土下座! いったい何がどうなっているのか。第6話は今夜10時から!
(島影真奈美)