でもそれは、いつのもことでした。
ここのオーナーは「店を閉める」が口癖で、しょっちゅう店を閉めているめちゃくちゃな人物らしい。
希は、再び、開店するのを店の前で待つ間、ケーキのメニューから、どんなケーキか想像して絵を描きます。
「横浜はじめての夜はこうして幸せに更けていきました」(戸田恵子のナレーション)
って えええ???
いくらなんでもそんな!
希、夜中に、店の前の地面にうつぶせになったり、踊ったりしながら、ケーキのイメージ画を描き続ける、へんな子になっちゃいました。
抑えていた欲望を開放して、自由になっちゃったんでしょうか。
朝になって、トイレに行きたくなった希は、顔を出した店員に、なかにいれて、と頼み込みます。
弟子入りしたいという気持ちとトイレに行きたい生理的欲求と、ふたつの感情が重なることで希の切迫感が一層高まり、それによって、弟子入りを頼み込むときのベタな人情ものっぽさが回避されました。
そして店内に潜入成功。『希』は本当に展開が早いなあ・・・。
現れためちゃくちゃなオーナーは、16話で手厳しいことを言ったロールケーキ甲子園の審査員・池畑大悟(小日向文世)でしたが、希は彼のことを思い出すのに時間がかかっているという、人生そんなもの感があって良かったです。
それにしてもなんで人を指さす描写がテレビには多いんでしょう。失礼なのに。

【勝手に、今日の名言】
「女性ってやっぱりあれですか 愛があっても駄目ですか」(米田〈市川しんぺー〉)
「愛だけでは困ります。」(希)
踊りながらケーキをイメージするなんて、少々足がふわっと宙に浮き始めたかのような希ですが、地に足がついたところがまだ残っていてホッとしました。
(木俣冬)
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