元プロ野球選手の清原和博が、覚せい剤所持で逮捕されたのは記憶に新しい。プロ野球ファンはもちろん、世間の人々にとってショッキングな出来事だった。

とはいえ、芸能人やスポーツ選手など、一世風靡した有名人が違法薬物の保持、使用により逮捕に至る例は少なくない。近年も歌手のASKAや高樹沙耶が逮捕されている。

さらにさかのぼること13年前の1993年にも、元プロ野球選手が覚せい剤所持によって逮捕された。

初犯ながら実刑判決に


元プロ野球選手で現野球解説者である江夏豊が、覚せい剤所持の現行犯で逮捕されたのは、1993年のこと。

裁判では、覚せい剤の使用が数年にわたったこと、所持していた覚せい剤の量が大量であったことなどから、判決は懲役2年4か月の実刑。静岡刑務所に服役した。

江夏豊の輝かしい現役時代


江夏は清原同様、野球選手として超一流の実績を残している。間違いなく20世紀最高の投手のひとりだ。

1960年代から1980年代にかけて、現役として活躍した江夏。
獲得したタイトルはその数なんと19。内訳は、最多勝 2回(1968、1973)、最優秀防御率 1回(1969)、最多奪三振 6回(1967~1972)、最優秀救援投手 5回(1977、1979~1982)、最優秀投手 1回(1968)、ベストナイン 1回(1968)、沢村賞 1回(1968)、MVP 2回(1979、1981)。

また、1シーズンでは最多となる401奪三振(1968)や、オールスター戦での9者連続奪三振(1971/7/17)も野球ファンならば、当然知っている記録だろう。

「薬は人間を狂わせるもの」


江夏は昨年、清原の逮捕について言及している。
それによると、薬物使用は法を犯しているため、身内にも相談できないとした上で、「あの薬ってやつは人間を狂わせるもの」と語った。


現在の江夏は、阪神タイガースの春季キャンプで臨時コーチを務めるなど、現場復帰を果たしている。また、解説者としても週刊プレイボーイなどの連載を抱えている。
清原も更生し、野球の現場で再び見られることを期待したい。
(せんじゅかける)

※イメージ画像はamazonよりオーナーズリーグ03 レジェンド LE江夏豊 阪神タイガース
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