浅草キッドの水道橋博士が、今月より京都造形芸術大学の客員教授に就任した。これは3月26日に行われたトークショーで発表されたもので、同時にわずか4日で中退した母校、明治大学の再受験も発表された。

ちなみに師匠であるビートたけしも明大出身である。今後は、客員教授と並行して博士論文を執筆し、本物の“博士号取得”を目指す。

芸人活動とともに、書籍執筆のほか、日本最大級の文字量を誇るメールマガジン『メルマ旬報』の編集長を務めるなど、水道橋博士の文筆仕事には定評がある。大学で文章表現の講義を行うには最適の人材といえる。

ただ、水道橋博士は、大学教授のイメージとは真反対の危険な人物であったことはあまり知られていない。90年代におけるアバンギャルドな活躍をふりかえってみたい。

公開包茎手術を受けた浅草キッド


1990年、浅草キッドは初のレギュラーラジオ番組である『浅草キッドのすっぽんぽん』(TBSラジオ)において、2人そろって公開包茎手術を受けている。リスナーを集めて、目の前で局部麻酔によって包皮の切除を行ったのだ。

音声のみのラジオでは伝わりにくいように思えるが、テレビなら確実に放送禁止の内容だ。

カツラをかぶった理由とは


1990年代半ばになると、水道橋博士はカツラをかぶりはじめる。
もともと20代のころから薄毛や抜け毛に悩んでいたようだが、かぶるレベルではない。これは、自ら頭を剃り上げカツラをかぶることで、同類の芸能人の警戒心を解く戦法だった。発見されたカツラ芸能人の実名はライブなどで次々と暴露される。この活動は「かつらガンガンバラす」の頭文字を取って「KGB」と呼ばれた。


性風俗通いを赤裸々に記した水道橋博士


同時期には、エロ本の『熱烈投稿』(コアマガジン)にコラム「水道橋博士のちんちん日記」を連載。そこでは日々の性風俗通いを赤裸々に記した。

連載は『水道橋博士の異常な愛情:または私は如何にして心配するのを止めて風俗とAVを愛するようになったか。』(プラザ)として単行本化されるも、現在に至るまで本人が文庫化を望んでおらず、プレミア価格がついた幻の著作となっている。

変装姿で免許証を撮影


極めつけは1996年に摘発された変装免許事件であろう。
浅草キッドが『笑っていいとも!』(フジテレビ系)に初出演するにあたり、爪痕を残すべく、変装した姿で撮影された免許証を拡大したパネルを持参し会場を沸かせた。

その内容は、アフロヘアのカツラをかぶった佐藤蛾次郎型、頭を包帯でぐるぐる巻きにしてコルセットを付けた病人型(元ネタはオウム裁判の横山弁護士)、さらにまゆ毛と髪の毛を剃り上げ、髪の毛の一部をまゆ毛に見立てる加藤茶型の3つであった。

これを見た警察が行為を問題視し、摘発されたのだ。ただし容疑は変装ではなく、紛失したと偽り短期間に免許を複数回にわたり再取得した道路交通法違反であった。
この事件で水道橋博士は、約半年間にわたり芸能活動を謹慎した。

これらの伝説は水道橋博士が教える大学生たちにとっては“生まれる前の時代”の話である。芸術を志す学生たちに、水道橋博士が何を語るのか気になるところだ。

※イメージ画像はamazonより博士の異常な健康
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