「筋トレで世の中の悩みはほぼ全て解決できる」と説き、Twitterフォロワーは24万人を超えるマッチョ社長・Testosterone。本連載では、世の中の悩める男性に喝をいれ、筋トレによるライフハックを提案します。

マッチョ社長が教える一生モノのダイエット法【Testosteroneの筋肉仕事術】

若い頃はなかなか意識しないかもしれないが、歳を取るにつれて代謝が落ちていき、同じ食事をしていても太りやすくなる。そうなると、慌ててダイエットをはじめる男性は多い。また、若い男性たちでも「ちょっとお腹周りが気になるな……」などと思ってダイエットに励む人は多いだろう。
そんな、これからダイエットを始める人やすでにスタートしている人に聞いてほしいことがある。今回は「君にとって最後のダイエット」になる、とっておきのダイエット法をお伝えしたい。


インチキダイエットに騙されるな!


巷にはありとあらゆるダイエット法があふれている。流行りのダイエットに飛びつく人も多いと思うが、覚えておいてほしいことがある。それは、「○○するだけで痩せる!」といった“楽に痩せること”を謳うものはそのほとんどがインチキであるということだ。

この手のダイエットはたしかに痩せることもあるが、“健康的”と言えないことが実に多い。ダイエットによって身体を壊してしまっては本末転倒だ。仕事で高いパフォーマンスを発揮することはできないし、幸せな人生なんて送れるはずがない。

世の中にはありとあらゆるダイエットが存在しているが、いずれのダイエットをするにしても絶対に忘れてはいけないダイエットの大原則がある。それがカロリーという概念だ。


「摂取カロリー<消費カロリー」であれば痩せ、
「摂取カロリー>消費カロリー」であれば太り、
「摂取カロリー=消費カロリー」であれば体重は変わらない。

食べ物から摂取したカロリーよりも多く消費すれば痩せる。当たり前の話だが、「○○なら、いくら食べても大丈夫!」というような、1日に摂取すべき総カロリー数について触れていないダイエットは意外と多いから注意してほしい。


だからといって「カロリーだけ」気にするのもNG!


まずは、この大前提を今一度押さえておこう。そして、同時に、“1日に摂取すべき総カロリー数だけ“に主眼を置くダイエットにも注意が必要だ。読者のなかには断食に近いダイエットをしたことがある人もいるのではないだろうか。この手の消費カロリーを抑える系のダイエットは、ダイエットの大原則「摂取カロリー<消費カロリー」を満たすので体重は減る。しかし、栄養バランスというダイエットにおけるもう一つの重要な要因を完全に無視していることになる。十分な栄養が取れていないと、体調が崩れたり、パフォーマンスが落ちたり、筋肉が減ってしまうのだ。

筋肉はカロリーを効率的に消費してくれる存在である。つまり、ダイエット時、非常に強力な味方になる。しかし、間違ったダイエットによって栄養不足になると筋肉が減り、結果として「痩せづらく、太りやすい身体」ができあがってしまうのだ。しかも、断食やカロリー制限ダイエットは長くは続かない。
その状態で元の食事に戻すと、代謝が落ちてしまっている分以前と同じ摂取カロリーでも太りやすくなってしまうのがオチだ。翌日までにどうしても体重を落とさないといけない緊急時ならともかく、断食やカロリー制限ダイエットで痩せても何の意味もないのである。

まとめると、正しいダイエットには「1日の総摂取カロリー」と「栄養バランス(3大栄養素の割合)」の2つが重要だ。この2つにふれていないダイエットは全部インチキだと思っていい。


「じゃあどんなダイエットをすればいいのか?」、その答えはマクロ管理法


ここまで読んで「じゃあ、具体的にはどうすればいいの?」と思う人もいるだろう。そんな人に超おすすめなのが「マクロ管理法」である。聞きなれない言葉だと思うが、これはあなたの身体の状態に合わせて1日の総カロリー数と3大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)の割合を算出し、それに従って食事をする方法である。「バランスの良い食事を心がけましょうね」とは巷でも散々言われているが、で、具体的にそのバランスって何なの?と思っている人も少なくなかろう。マクロ管理法は、そのバランスを明確に数字で割り出し、それに従って食事をするダイエット法だ。断言してもいいが、これは君の“最後のダイエット”になるだろう。
マッチョ社長が教える一生モノのダイエット法【Testosteroneの筋肉仕事術】
画像はイメージ

マクロ管理法を行うために必要なステップは5つだけだ。今回は「170cm、75kg、35歳の男性」を例にして見ていこう。

ちなみに、計算が苦手な人、面倒な人には、ダイエット・筋トレ情報サイト「DIET GENIUS」に、1日に摂取すべき総カロリーやマクロバランスを簡単に算出できるページがある。
これを使ってみるのもいいだろう。

【1】自分の「性別・身長・体重・年齢」をもとに“基礎代謝”を割り出す


〈男性〉10×体重(kg)+6.25×身長(cm)-5×年齢(歳)+5
〈女性〉10×体重(kg)+6.25×身長(cm)-5×年齢(歳)-161


 例えば、「170cm、75kg、35歳の男性」の場合なら、1642.5kcalとなる。

【2】基礎代謝をもとに個人の活動量に応じた“1日の消費カロリー”を割り出す


・アクティブ度が低い人→基礎代謝×1.2
座り仕事が多く、1日の運動は歩いたり階段を上がったりする程度

・アクティブ度がまあまあ高い人→基礎代謝×1.55
立ち仕事や重労働が多く、比較的1日中動き回っている

・アクティブ度が高い人→基礎代謝×1.725
立ち仕事や重労働が多く、それに加えてジムでのトレーニングや運動をしている

「170cm、75kg、35歳の男性、アクティブ度まあまあ」なら、1642.5kcal(基礎代謝)×1.55=約2545.9kcalとなる。

【3】1日の消費カロリーをもとに、目的に合わせて“1日に摂取すべき総カロリー”を割り出す


【2】はあなたが毎日消費しているカロリー。これをもとにして、目的に合わせた1日の総カロリーを計算する。

・引き締めやダイエットをしたい人→1日の消費カロリー×0.8
・ひとまず現状維持したい人→1日の消費カロリー×1
・増量やバルクアップを目指す人→1日の消費カロリー×1.2


「170cm、75kg、35歳の男性、アクティブ度まあまあ、減量目的」なら、2545.9kcal(消費カロリー)×0.8=約2036kcalとなる。

【3】をもとに、毎日摂取すべきマクロ栄養素(3大栄養素)を算出する。覚えることは次の3つのみだ。

・タンパク質は体重の数値の2倍
・脂質は総カロリーの25%
・炭水化物は総カロリーからタンパク質と脂質のカロリー数を引いたもの


「170cm、75kg、35歳の男性、アクティブ度まあまあ、減量目的」なら、
 タンパク質:体重の数値の2倍
75kg×2=150g
(タンパク質は1g4kcalなので、150g×4=600kcal)

脂質:総カロリーの25%
2036kcal×0.25=509kcal
脂質は1gで9kcalなので、509÷9=約57g

炭水化物:総カロリーからタンパク質と脂質のカロリー数を引いたもの
2036kcal-600kcal(タンパク質)-509kcal(脂質)=927kcal
炭水化物は1g4kcalなので、927kcal÷4=約232g

まとめると、タンパク質150g・脂質57g・炭水化物232gとなる。


マクロ管理法=一生モノのダイエット法


これは本当に無理のない食事法なので、あなたにとって一生モノの知識になるだろう。
この情報だけでできるならいいが、更に詳しく知りたい人は拙著『筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方』にまとめてあるので気になった人は読んでみてほしい。正直、上で説明したマクロ管理法のノウハウがこの本の肝なのでこの情報だけでできる!という方は本を購入しなくてもいい(笑)

キレイで健康的な歯を手に入れるには毎日の歯磨きやケアが必要なように、身体も健康も毎日の積み重ねが大切だ。付け焼き刃では意味がない。健康を害し、クオリティ・オブ・ライフも低下しては何のためのダイエットかわからない。間違ったダイエットに人生を狂わせないよう、正しいダイエットを行い最高のパフォーマンス、最高の身体を手に入れてほしい。
(Testosterone)
編集部おすすめ