おばはん、下着姿になって返品する
今でこそ「これユニクロだよ」「ユニクロ好き」と言う人も多いユニクロは、テレビCMも非常にオシャレなものばかりだ。いつからユニクロはこんなシャレオツなCMを展開するようになったのか、筆者は記憶していない。本当に“いつの間にか”オシャレブランドになっていた。
しかし、筆者は忘れてはいない。その昔、ユニクロが展開していた「どんな理由でも返品交換対応する」というCMを。なぜ覚えていたのか? それだけCMの内容が強烈だったからにほかならない。
そのCMは、レジのお兄さんの前にやってきたおばはん(関西弁)が、「ちょっと兄ちゃん、これな、オバンくさいねん。
おっちゃん、ブリーフ一丁になって返品する
おばはんの返品交換のお願いの仕方も衝撃だったが、さらに衝撃だったのはおっちゃんバージョンのCMも展開されていたことだ。おばはんバージョンではレジ前で服を脱ぎだしたが、おっちゃんはレジに来る前から歩きながら脱ぎだしていた。
「昨日買うてんけど、替えて欲しいねんけどな、どうしても。どうしても替えて欲しいねん。どうしても。」
フレンドリーな印象こそあるものの、やっていることはただただ図々しい交換のお願いだ。ブリーフ一丁で乱れた髪の毛をセットし直しながらお願いする姿に、おばはんとは違って妙なヤバさを感じた。
理由を問わず返品交換対応
おっちゃんもおばはんもやっていることはアウトだが、CMが言いたかったことは「理由を問わず返品交換対応する」ということだ。
昔と今では案外ルールは違っているのではないか。今現在はどうなっているのか気になって調べてみたところ、購入して3ヶ月以内であれば返品交換の対応を行っていた。しかもオンライン購入でも、購入店舗以外での返品交換がOKという対応をとっているようだ。ただし、キズや破損・汚損が生じている場合は受け付けてもらえない。
このCMはユニクロにとって黒歴史のような気がしないでもないが、そういう時代があったからこそ今のユニクロがあるのかと思うと、なかなかに感慨深いものだなぁ。
(空閑叉京/HEW)