脚本:福田 靖
演出:安達もじり
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎

37話のあらすじ
大蔵省地方専売局の認可がおりて「たちばな塩業」がスタート。
世良(桐谷健太)が売りに行ってくれたが、値段は予想の3,000円よりも半分も少ない1,500円だった。
実は世良がねこばばしていることに気づかず、茶色い塩が混じっていたからと聞いて、萬平(長谷川博己)は奮起する。
浮世離れした美人が人気
「“浮世離れした美人”という言葉がどうも脳裏から離れないんですよ」と「おはよう日本 関東版」の高瀬アナ。
やっぱり高瀬アナのコメントはキャラが立っている。
「浮世離れした美人」とはタカちゃん(岸井ゆきの)のこと。父・忠彦(要潤)の親ばかぽい言葉だ。
タカちゃんは、エネルギーがあり余っている十代、二十代の男子従業員の一部に早くも人気。
とくに最年少18歳の眼鏡男子・小松原完二(前原滉)がタカちゃんを気に入っているようだ。
小松原くん、ガイドブックによると「つねに口が半開きになっているのがポイント」らしい。
世良があくどすぎる
「たちばな塩業」(旧字だと、塩の口が田)がスタート。
みんなで記念写真を撮影。なぜか萬平は眼鏡を取って写る。洒落っ気ある人か。
福子(安藤サクラ)は事務兼、社員の世話係、鈴(松坂慶子)は経理兼、社員の世話係となった。
張り切って作業を続ける萬平たちの元に、世良がジープで颯爽とやってきて、売ってきてやると言う。
最初、「あっ! 祝の品を忘れてきてしもうた」とわざとらしく言った時点で、やっぱり信用できないと思ったが、売上を半分もくすねるとは。
3000円が手に入ると思って、夕飯にデザート(大福)をつけた鈴は、皮算用だったことにショックを受ける。
それにしても、世良、大金に目がくらみ過ぎ。
売りに行った手間賃までもらっているわけではないよなあ。手間賃なんか要らないとか恩着せがましいことを言ってそう。
ただ、いくら世良が「相手は役人や、誰が行っても手続きは変わらん」と言っても、初出荷に社員がひとりも行かないのは萬平もよくない。
鈴が一瞬、疑いの目を向けたものの、世良は「親友がはじめて作った塩ですよ 一番悔しいのは僕です ちきしょー」とかわざとらしい。
鈴、気を失っている場合でなく、もっと疑って。
この光じゃ色が分からない!
塩が茶色かったので安い値をつけられたともっともらしいことを言う世良。これが嘘ではなくて、作業中、3人の若者・長久保陽介(スチール哲平)、峰岸政利(三好大貴)、佐久間春男(川並淳一)は、できた塩が茶色いことに気づいていたが、そのままにしていた事実があった。
だから萬平は世良のことを疑わない。すべて自分たちの責任と思い込む。
37話も順調に萬平がハキハキしゃべる。
塩が茶色かったから安くなったと聞いてムキになり、「この光じゃ色が分からない!」と大きな声を出す。
謝る3人にも「あれほど言ったじゃないか!」とさらに大声。
「この!」と手まであげそうになる。
声が枯れそうなほど大きな声で叫ぶと名演技ぽい、は「半分、青い。」のヒロインから受け継がれているのか(愛が深すぎて細かいチェックをしてしまうひとり朝ドラ国防婦人会チェック)。
それにしたって、ひどい拷問経験をもつ人間が暴力に訴えたりするであろうか。逆にそのトラウマが彼をこんなふうにしてしまっているのだろうか。
その疑問はさておき、「絶対に最高の塩を作ってやる」と燃える萬平。
こうして最高の塩ができるとしたら、結果オーライなのかも。
37話は荒くれ会。給料が安い憂さ晴らしに盛り場に繰り出した岡幸助(中尾明慶)たちが暴力沙汰に巻き込まれる。
たちばな塩業は前途多難だ。
(イラストと文/木俣冬)
連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ
「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
「まんぷく」と同じく安達もじり演出週。
37話
「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
相撲でおやすみ