M!LK、新体制初となるアルバム『Time Capsule』は宝物を詰め込んだ宝箱/インタビュー前編
撮影/キムラタカヒロ

M!LK/2月6日に2ndアルバム『Time Capsule』をリリース


2018年8月に、7人体制で活動することを発表し、み!るきーず(ファンの呼称)を驚かせたボーカルダンスユニットM!LK。新体制で初となるシングル『Over The Storm』は自身最高位となるオリコンウィークリーランキング2位を記録し、彼らの勢いを証明した。その後も立ち止まることなく、チャレンジを続けている。夏以降は、フェスやイベントに精力的に出演。11月に開催したワンマンライブでは、来場したみ!るきーずと公開レコーディングを行った。7人で力を合わせて前進を続けるM!LKが、新体制として初、通算2枚目となるアルバム『Time Capsule』を完成させた。エキサイトミュージックでは、初となる全員インタビューを敢行。試行錯誤しながらも手応えを感じられたという7人の本音と本気、そして、わちゃわちゃした仲の良さが垣間見れるボリュームたっぷりのインタビューとなった。
(取材・文/橘川有子、撮影/キムラタカヒロ)

インタビュー初登場! メンバーそれぞれの魅力をお互いに紹介

――インタビューでは初登場なので、まずは今一度、メンバーそれぞれの魅力をお互いに紹介していただけますか?

曽野舜太:はい! じゃあ僕から(塩崎)太智君を紹介しますね。メンバーと一緒の時は明るく盛り上げてくれるんですが、1対1になると僕の想いをちゃんと聞いてくれてアドバイスをくれるんです。言い方もカッコつける感じじゃなく「大丈夫だよ」って優しくて。

山中柔太朗:変に重たくないんだよね。

曽野舜太:そう。僕らのことを思って言ってくれていることが分かるんです。頼りになる兄貴って感じ。あったかいです。

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板垣瑞生

塩崎太智:ありがとう~。僕からは佐野君を紹介します。M!LKで一番年上だから、しっかりしてるんだけど、年上感を出さないんですよ。

佐野勇斗:え? 年上感出してたつもりだけど(笑)。

塩崎太智:そうやってふざけてくれるのも嬉しいよね。場の空気を読んで行動できるのがカッコいいし、僕にはできないなって思います。

佐野勇斗:冷静に言われると恥ずかしい(笑)。最年長の僕は最年少の琉弥を紹介します。琉弥は、中学生っぽさもあるんですが、ルックスが大人びていて色気があるところが純粋にすごい。しゃべるとギャップがあるところがかわいいなって思います。

琉弥:ありがとうございます! 僕からすると、佐野君も(板垣)瑞生君もカッコいい先輩。瑞生君は言葉で言い表せないくらいの美とカッコよさを感じます。水を飲む瞬間や階段を登るだけでカッコいいんですよ。だからクールに見えるんだけど、僕がレッスンで失敗するとわざとふざけたりして和ませてくれるんです。

板垣瑞生:なんていい人なんだ! (吉田仁人を見ながら)えっと、(山中)柔太朗は……。

吉田仁人:あれ!? 僕じゃないの?

板垣瑞生:仁人とは仲悪いからさぁ(笑)。

吉田仁人:やめてよ!(笑)

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佐野勇斗

板垣瑞生:(笑)。仁人はリーダーに就任して、大人になりました。その素質はあったと思うんだけど、つぼみからチューリップになりましたね。

佐野勇斗:なんでチューリップ? 他に例えなかったの?(笑)

板垣瑞生:人間開花ですね。リハーサルも率先して行動してくれます。頼もしいですね。

吉田仁人:ど、どうも……(照)。じゃあ僕は柔君(山中柔太朗)を。クール担当ですが、グループで一番冷静さを持ってるなって。全員でM!LKの今後を考えて意見し合うときも、優しい口調で場を和ませるんです。グループのことを一生懸命考えて行動してくれているのを感じるので、入ってくれてよかったなって思います。

山中柔太朗:「入ってくれてよかった」って言っちゃいましたね! 僕と一緒に入った舜ちゃん(曽野舜太)は付き合いが長いんです。おちゃらけてるけど、実は頭の回転が早い。だから、緊迫した時にわざとふざけてくれたりします。僕が落ち込んでいる時は、ポジティブな言葉で励ましてくれますね。そのおかげで前向きになれたりすることが結構あります。僕にも、グループにも欠かせない存在です。

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塩崎太智


――では、ここからはじっくりとアルバムのお話を伺います。「Time Capsule」というタイトルに込めた思いは?

佐野勇斗:誰から話す?

吉田仁人:誰でも語れるから……まだあまり(取材で)語ってない舜太は?

曽野舜太:僕の番、キター! えっと、タイトルには10年後や20年後、長い時間が経っても変わらずにいいものであり続けられるアルバムになるようにっていう願いが込められています。アルバムのコンセプトの一つが“宝物”なんですよ。それを象徴するリード曲「My Treasure」、僕の宝物という曲があるんです。実は、そのコンセプトを提案したのは僕で……。

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吉田仁人

板垣瑞生:(知らなかったというフリをして)そうだったの?

吉田仁人:コラコラ。そういうとウソっぽく聞こえちゃうから(笑)。本当にそうなんですよ。昨年のワンマンツアーの時にみんなで話していて。

曽野舜太:そこで、「アルバムを宝箱みたいにしたい」って言ったんです。一つ一つの曲が宝石で、それが集まった宝箱=アルバムにしたいなと思って。

吉田仁人:最初に聞いた時は、あまりピンとこないところもあったんだけど、作っていく中でそれが実感できるアルバムになりました。昨年8月に7人になると発表して、それからアルバム制作を含めて半年間はめちゃめちゃ濃い時間でした。このアルバムを何年後かに聴いた時に、その濃かった時間も思い出せるタイプカプセルでもあるんです。

――レコーディングで特に印象深い楽曲は?

吉田仁人:そうですね……どれも印象に残ってるけど、「ジャングリズム」は特に。

板垣瑞生:うわーっ、あれか~。

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曽野舜太

吉田仁人:曲の最初にいろんな動物の声が入っているんですが、結構僕がやってるんです。最初はめちゃめちゃ恥ずかしかったんですよ。レコーディングブースに入って、真面目な感じでふざけた声を出すのに慣れなくて。でもだんだんと恥ずかしさが飛んで、殻が破けた感じがしました。昔から真面目キャラって感じだったけど、違う一面が出せて勉強になりました。

塩崎太智:僕は「My Treasure」ですね。レコーディングの最後がこの曲だったんですが、曲を聴いてレコーディングまでの時間があまりなかったんですよ。だから難しかったなって感じました。

琉弥:「Goin' Down」は曲調も、歌詞もスカッとするというか。気持ちが乗せやすくて、気持ちを込めながらレコーディングできました。

佐野勇斗:「交差点、信号、君と僕」は、チャレンジでしたね。こういうしっとりして聴かせる曲で、しかも高いパートもあってというのは難しくて。高音も張るんじゃなく優しく歌いたいなと思ったので、そのバランスに悩みました。

――どうやって克服したのですか?

佐野勇斗:ゲタを履きました。(高さがあって少し不安定な)ゲタを履くと、いい意味で力が抜けるらしくて。ボイトレの先生などのアドバイスもあって、やってみたらうまくいきました。

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山中柔太朗

曽野舜太:その話、初めて聞いた。僕が印象に残っているのは「サラブレッド御曹司 CITY BOY」です。ディレクターさんから「曲ごとに世界観を作り込んで」と言われたので、みんなでそれを共有しながらレコーディングしたんです。この曲は自分のことを「お金持ちのお坊ちゃんだ」って思い込ませて、頭の中で暗示をかけて歌ったので“エキサイト”しました!

――エキサイトを入れ込んでくださり、ありがとうございます!

板垣瑞生:やるね!(笑) 「愛と合図」はバンド、フレンズさんが僕たちのために楽曲提供してくださったんです。僕たちのことを感じて作ってくださったので、とてもリアリティがあるんですよね。歌詞では、わんわんとかって言ってるけど、恋愛してる人の気持ちって、きっとそれくらいウキウキしてるんだろうなって思うし。歌う時もちょっと下手に出て甘える感じの声を出したりして。犬がご主人様に甘える感じにも通じるなって思ったので、歌っていて面白いなと思いました。

――甘えた声も、すぐに出せましたか?

板垣瑞生:(鼻にかかった甘い声で)そぉねぇ~。

佐野勇斗:何でオネエ口調(笑)。

板垣瑞生:今回は特に、曲に合わせていろんな声で歌ってますね。感情が乗って自然とそういう声になっているんだと思います。

山中柔太朗:僕はレコーディングというより、ライブで披露して課題を感じたという意味で「ジャングリズム」です。コール&レスポンスがあって、サウンドも重低音が響いていて、実はカッコいい曲なんですよ。ちゃんと決めるところを決めたら良いギャップが生まれるし、カッコいいなって思ってもらえるはず。僕たちがみ!るきーずの皆さんを引っ張っていかなきゃいけないハードルが高い曲だなって思ったし、これから一緒に作り上げていきたいと思いました。

塩崎太智:ライブでは途中で琉弥がサルに……(笑)。

琉弥:それ以来、瑞生君に「琉弥はやっぱサルっぽいな」って言われる(笑)。

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琉弥


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