3月27日(水)に発売されるデビューアルバム『Dreaming!』の収録曲に対する思いや、活動開始前からの夢である「横浜アリーナ単独ライブ」への思いなどを語ってもらった。
(前編はこちら)
(友人Aインタビュー前編はこちら。後編はこちら)

わたしは本当に幸せ者なんだなということを、ひしひしと感じた
──2019年最初の生配信(【1/10 20:00~】2019年初生放送で大事なお知らせをします!【絶対観てね!】)で、メジャーデビュー決定を発表した時のファンの喜びぶりはすごかったですね。
そら 「泣いた」とか「おめでとう」とか「ありがとう」とか、本当にたくさんのコメントをもらえて。そらとも(ファンの愛称)のみんなが本当に喜んでくれたのがすごく嬉しかったです。むしろ「ありがとう」と言いたかったのはわたしの方でした。応援してくれるたくさんの人の声が無かったら、デビューすることなんて絶対に無理だったので。それに、一緒に喜んでくれる人がこんなにもたくさんできたことを実感して、わたしは本当に幸せ者なんだということを、ひしひしと感じた時間でしたね。そらともさんみんなの気持ちに応えるためにも、これからも一生懸命がんばっていかなきゃと思ったし、ここからが新たなスタートなんだという気持ちにもなりました。
──ファンの側が「ありがとう」とコメントしていたのは少し不思議ではありましたが、思いの強さも伝わってきました。
そら 「ありがとう」という言葉って本当に心に染みるんですよね。そらともさんと、お互いに「ありがとう」と言い合える関係性になれていることが心強いというか。自分の中ですごく自信にも繋がりましたし、これからもそらともさんたちと一緒に、自分を成長させていきたいなと思いました。

──アルバム制作が始動してから、そらさんからリクエストしたことなどもあったのでしょうか?
そら わたしから一番最初にリクエストしたことは、そらともさんたちはもちろん、わたしのことをあまり知らない人たちも楽しめるアルバムにしたいということでした。
──やはり「soraSong」を大事にしたいという気持ちは強いのですね。
そら どの「soraSong」もわたしにとっては特別な曲です。その中でも、活動を始めた初期の頃に提供してもらった曲は、最初の方からわたしのことを見てくれていた人たちが作ってくれた曲でもあるので。「この曲がスタートだよ」という意味では無いですけれど、ぜひアルバムにも入れたいなと思いました。
1年前の『夢色アスタリスク』より、もっと勢いのある歌に
──動画(【2017年まとめ・検証】ときのそらは、何がしたいのか?)の最後でオリジナル曲を募集した際、DMを通して最初に応募された「soraSong」は、『夢色アスタリスク』だったそうですね。初めて自分のための曲を作ってもらえた時には、どのような気持ちになりましたか?
そら 本当に作ってもらえるとは思っていなかったので、びっくりしました。しかも、自分が好きなメロディというか、元々、ボーカロイドとかをよく聴いていて、ああいうキャッチーで(音域が)高めの曲はすごい好きだったので。「こんなに自分の好きな曲調の曲をわたしのために作ってもらえたんだ! わたしが歌っていいんだ!」と思って、嬉しさとワクワクでいっぱいになりました。それに、こんな風に曲を作ってくれる人がいるなら、わたしももっと歌をがんばろうという気持ちにもなったので、活動の中でも、さらに歌に力を入れていこうと思ったきっかけの一つでもあります。
──『夢色アスタリスク』は、『夢色アスタリスク(Dreaming! ver.)』という形で、デビューアルバム『Dreaming!』にも収録されています。これは、新たに収録し直したものなのでしょうか?
そら 再収録しました。
──『Dreaming!』を聴くと、この曲に限らず、高音の安定感やコントロールがさらに上手くなっている印象があります。以前の配信(【11/22 20:00~】「ありがときのそら」と年賀状イラスト選定の生放送)でも、ボイストレーニングについて話していましたが、自分で課題の曲を選んでボイトレの先生に「この曲を歌えるようになりたいです」と伝えていたそうですね。
そら 例えば、(キーが高いボカロ曲の)『太陽系デスコ』とかを先生に聴いてもらって、「ここのキーが出せるようになりたいんです」みたいにお願いしました。でも、先生からは「発声とかが良くなれば、自然と高い声も出やすくなると思うよ」というアドバイスをいただいたので、高音を出すための練習はほとんどやったことが無いんです。発声や滑舌といった基礎的な練習を毎回しっかりとやっているうちに、気づいたら高い声も安定するようになっていました。

──『Dreaming!』には「soraSong」が2曲収録されていますね。もう1曲の『おかえり』についても、曲の印象や収録時のエピソードなどを教えて下さい。
そら 『おかえり』は、そらともさんたちみんなの癒しの曲になったら良いなと思って、歌いました。
まさか自分が渡辺翔さんの曲を歌えるなんて!
──『Dreaming!』に収録されたすべての曲について語っていただくのはボリューム的にも難しいのですが……。曲やレコーディングに関して、特に印象的なエピソードのある曲はありますか?
そら 今、お話しした『夢色アスタリスク』と『おかえり』以外の曲も、どれも素敵な曲だし、もちろんすべてが印象深いので選ぶのは難しいんですけれど……。びっくりしたという意味では作詞・作曲家の渡辺翔さんが作ってくださった曲ですね。
──『ブレンドキャラバン』と、『IMAGE source』ですね。
そら 「まさか自分が渡辺翔さんの曲を歌えるなんて!」と驚きました。それに、その2つの曲の印象が全然違ったんですよ。だから、同じ渡辺さんの曲ではあるのですが、レコーディングの時には、歌い方をかなり変えています。ディレクションもたくさんあったので、それに合わせた歌い方ができるように、すごく練習もしました。
──『ブレンドキャラバン』は、明るく爽やかで前向きという、そらさんのイメージそのものを表現しているような曲ですね。
そら この2曲の中では、いつもの自分に近いというか、明るくて歌いやすい感じだったので、素直に「楽しいな」って気持ちで歌いました。

──一方の『IMAGE source』は、バトル物やアクション物のアニメのオープニングにもハマりそうなロックです。歌声もハスキーですし、そらさんの新たな一面を知れた気がしました。ご自身としても、挑戦だったのでは?
そら すごく挑戦でしたね。今までに歌った曲の中にも『海より深い空の下』(『Dreaming!』にも収録)みたいにロックテイストの曲はあったんですけれど、ここまでロックに歌い上げる曲は初めてだったので。元々、わたしの声はふわっとした感じですし、この声をどれだけ格好いい方に寄せられるかな、と考えながら歌いました。
──『コトバカゼ』『未練レコード』『好き、泣いちゃいそうだ』の3曲は、大人っぽい恋の歌だったので驚きました。そういった曲ならではの難しさや意識したポイントなどはありましたか?
そら 実はその3曲って、初めて聴いた時に「好き!」って言った曲なんです。どの曲も恋愛モノなのですが、他の曲に比べて、ちょっとクセのある歌い方をしていると思います。それに、この恋愛モノの3曲は他の曲よりもさらに表現に気を付けたというか……。「好き」という気持ちだったり、片思いをしている時の思いが伝わるような声の出し方って、どんな感じなんだろうというのをすごく考えました。例えば、「好き 泣いちゃいそうだ」という一言を、「どれくらい『好き』って気持ちで言えるかな?」とか。

──『好き、泣いちゃいそうだ』の最後の「好き 泣いちゃいそうだ」は、歌声を越えているというか。まるで語りかけられているような気持ちになりました。
そら 本当ですか!? その最後の部分は、前の(パートの)歌詞とかもイメージしながら、何度も何度も歌ったところなのでうれしいです。
──ファンの中には、「そらちゃんが大人になってしまった……」と寂しがる人が出てくるんじゃないかと心配なくらいです(笑)。
そら ええ〜喜んでもらえたらいいなあ(笑)。でも、そらともさんの中には、Twitterとかで「そらちゃん、好き、泣いちゃいそうだ」とか書いてくれた人もいるんですよ。(取材の時点では)まだ曲は公開されてないのに、タイトルだけでも気に入ってくれた人たちもいるみたいでうれしいです。
いつもみんなのそばにあるような、欠かせない作品に
──それらの曲が収録された1stアルバム『Dreaming!』は、そらさんにとって、どのような意味を持つ存在になりそうですか?
そら 初めてのアルバムに『Dreaming!』というタイトルを付けたのは、まだ夢が叶ったわけではなく、まだ夢の途中なんだよという意味を込めたのと。バラエティに富んだ15曲の入っているアルバムで、その一つ一つに夢が詰まっているという意味があるんです。本当に夢でいっぱいのアルバムなので、わたしにとってすごく大事な宝物になると思います。これから何年も何十年も歌を歌っていった時、「原点はここ」と言えるようなアルバムになっていたらうれしいですね。
──では、購入してくれるファンの人たちにとっては、どのような存在になって欲しいと思っていますか?
そら そらともの皆さんにとっても、「ここがスタート」と思ってもらえるようなアルバムになって。15曲の中の1曲でも良いので、皆さんに癒しや元気を与えられる、いつもみんなのそばにあるような、欠かせない作品になっていたらうれしいです。

──メジャーデビューも、「横浜アリーナでの単独ライブ」という夢を目指す途中で実現した夢の一つだと思います。今後、かなえていきたい夢や目標を教えてください。
そら 最終的に横アリという大きな会場でライブができたらうれしいのですが、その前に、まずは全国いろいろな場所に行って、たくさんのそらともさんに会いたくて。歌だけに限らず、そらともさんたちともっと交流をしたいんです。だから、小さい箱(会場)でも全然良いというか、むしろ(ステージと客席が近い)小さい箱で、たくさんのそらともさんの顔を覚えたいし、47都道府県全部のそらともさんに会いに行きたいです! あと、今回のアルバムで終わりではないので、また曲を出せる機会があれば、どんどん出していって、もっともっと多くの人に知ってもらい、認めてもらえるようになりたいとも思っています。横アリに行くまでにも、やりたいことはいっぱいありますね(笑)。
──最後の質問ですが。活動を始めた初期の配信(【17/12/28放送】バーチャルYouTubeJKときのそらの、2017年ラスト放送!【#18】)で、他のVTuberに比べて自分には個性が無くて「無味無臭の水」のようだ、と話していたことが印象に残っています。その自己評価は今も変化してないのでしょうか?
そら 活動をはじめて1年半くらい経っているのでちょっとずつ変わってはいますね。当時は自分の個性というものがまだ分かっていなかったので、「どういう感じの個性が良いんだろう?」とか悩んでいました。でも今は、そらとものみんながわたしの個性を作ってくれたというか。みんなが思うわたしがいて、その全部が自然とわたしの個性になっていると思うので、「無味無臭」ではないはず。「じゃあ、今はどんな味?」と聞かれると、自分では何とも言えないんですけれど……(笑)。一応、自分では「こうなのかな?」って感じている個性はちょっとずつできてきたのですが、それよりも、そらともさんたちの思っているイメージの方が気になるので。きっと、いろいろな意見があるのかなって思うし、ぜひみんなの思っているわたしの味、個性を教えて欲しいです。
──たしかに、受け取る側によっても変わってくるものですよね。『Dreaming!』も非常にバラエティ感のあるアルバムなので、聴く人ごとに、どの曲が好きで、どの曲に驚くのかは違いそうです。
そら 本当に15曲がそれぞれ違う魅力を持っているので、好きな曲や感想もみんな違ってくると思います。だから、3月27日(水)に『Dreaming!』が発売されたら、みんなの感想を聞くのがすごく楽しみ。Twitterとかで、すごく探しちゃうと思います。エゴサはあまり得意じゃないけれど、がんばります!(笑)。
(丸本大輔)
ときのそらデビューアルバム
『Dreaming!』
2019年3月27日(水)発売
≪初回限定盤≫
2CD(アルバム+ボイスドラマ)
価格:3,400円+税 品番:VIZL-1558
【初回限定盤特典】
豪華スリーブケース
オリジナルボイスドラマ(ゲスト声優:大橋彩香、尾崎由香)
購入者限定ミュージックビデオ視聴コード
“君といつも一緒にいるよ”オフィシャル壁紙
【封入特典】
限定VRイベント参加応募シリアルコード
≪通常盤≫
CD
価格:2,800円+税 品番:VICL-65163
【封入特典(初回生産分のみ】
限定VRイベント参加応募シリアルコード
≪CD収録内容≫
【初回限定盤・通常盤共通】
1. Dream☆Story
2. ヒロイック・ヒロイン
3. コトバカゼ
4. ほしのふるにわ
5. 冴えない自分にラブソングを
6. IMAGE source
7. ブレンドキャラバン
8. 未練レコード
9. 海より深い空の下
10. そんな雨の日には
11. メトロナイト
12. Wandering Days
13. 好き、泣いちゃいそうだ
14. おかえり
15. 夢色アスタリスク(Dreaming! ver.)
≪『Dreaming!』特設サイト≫
https://www.jvcmusic.co.jp/tokinosora/65163/