脚本:福田 靖
演出:松岡一史
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎

連続テレビ小説「まんぷく」オリジナル・サウンドトラック2 バップ
137話のあらすじ
発泡スチロールの脱臭問題が解決し、新商品(ヌードル)の完成は着々。あとは蓋。それから、福子(安藤サクラ)が100円じゃ高いと言い出して、具を入れることを考える。
ダヴィンチくんと名木くん
「おはよう日本 関東版」高瀬耕造アナは最近、ダヴィンチくん(レオナルド〈ハリー杉山〉)に注目しているようです。「読めないのがダヴィンチくん」と。さすがお目が高い。
彼は、幸(小川紗良)とつきあっているのかと思わせて、ほかの金髪女性と腕を組んで歩いているところを世良(桐谷健太)に目撃されています。その背後には洋画「あさがお」のポスター。前から貼ってあったけど「昼顔」(67年公開 ざっくり言うと主婦が売春に手を染める話)のパロディですよね。
ちゃらいかもしれないダヴィンチくんも気になりますが、名木くん(上川周作)もぐんぐん存在感を高めています。
137話では、恋愛経験がない分、偉人の恋愛名言を読み上げていました。60年代後半から70年代のヒッピー文化ってフリーセックスにもつながっていたんじゃなかったですっけ? そこはダヴィンチくんが請け負って、名木くんはそういう既成概念を超えるようなカルチャーから外れた人物、かつ、21世紀的な草食系として描かれているんでしょうか。ただそうしてみただけで、そこに作り手の固有の思い入れが1ミリも読み取れないところが、公共放送の番組としてほんとうにみごとです。そんなことより、「さっちゃんの結婚はまだまだ先〜」と第一週の若き頃の福子を思い出させる台詞を書くサービス精神。いまの時代に売れるということはこういうことなのだと「まんぷく」を半年見ていて痛感します。
容器な萬平さん
さて、お湯をかけるだけで元に戻る、ネギやシナチクが入っていたらいいと、即席麺ができた当時、言っていたのは鈴(松坂慶子)ですが、当人、それを覚えていませんでした。福子は覚えていて、新商品にはなにか具を入れたらいいと言い出し、萬平(長谷川博己)はさっそく動き出します。
何度もレビューで紹介している、まんぷく食品のモデル日清食品について描かれたドキュメンタリー「プロジェクトX挑戦者たち 魔法のラーメン 82億食の奇跡〜カップめん・どん底からの逆転劇」では、エビを入れたエピソードが出てきました。これからきっとこれにつながっていくのだろうと思います。ドキュメンタリーではエビ探しのくだりは面白かったので、「まんぷく」でも期待します。
萬平は、深夜、発泡スチロールの脱臭問題について気づいたことがあって、源を叩き起こします。
アメリカから輸入されたものににおいがないことから思いついたアイデアによって、問題は解決。
「プロジェクトX挑戦者たち 魔法のラーメン 82億食の奇跡」の漫画版だと、容器開発は業者にまかせていました。ここが、ドラマオリジナルのエピソードになっているんですね。いろいろ調べたのでしょう。おつかれさまです。
会社にて。
真一「誰が思いついたんや」
源「おやじ…いや社長です」
戸塚「ほんまに24時間仕事されてるんですね」
萬平「いやいやいや」
西野「でも実は僕たちのほうもうまくいったんです」
萬平「スープか」(ものすごく溜めて)
社員三人「はい!」きらきらきら〜ん☆
どこの世界も、えらい人に下っ端は媚びて持ち上げるもの。そしてプロジェクトがうまくいけば誰だって機嫌がいいものです。
「もう食べてええの」と聞く鈴さんに「どうぞ」という萬平さん、今日は言い方が優しくて、ホッとしました。
せやけど〜
「せやけど〜」「もっと工夫がほしいです萬平さん」
と福子がヌードルに対して意見を言います。
福子が毎度「信じてます」と萬平を持ち上げて、ようやくできあがると必ず「せやけど」「もっと工夫」と言って上げたり下げたりし続けるパターンだったら、主人公としての福子のキャラが立ったような気もします。
(木俣冬)
連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ
「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
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「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
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