
「Hey Hey Hey」MVは、いろんな角度から僕らのパフォーマンスを楽しんでもらえる内容(ユーキ)
――デビュー7周年おめでとうございます。現在開催中の全国ホールツアーはいかがですか?
カイ:会場ごとに違う演出を魅せるという挑戦をやっているので、それを見て驚く8号車さんの反応を見るのも僕らには楽しみになっています。たとえば、事前に友達や仲間からどんなライブだったか聞いて、ある程度セットリストを想像してくる人も多いと思うんですよ。
リョウガ:あと今回のツアーで試みているのは、ラストが近づいてきて「残すところ○曲です」と言った後に「え~」ってテンションを下げるんじゃなく、逆に盛り上がろうって。それを新しい習慣にしたいと思ってやっているんですね。ツアーの序盤は慣れていないこともあって、若干危ないなと感じたこともありますが、それでも頑張って「え~……いえぃー!」みたいになって。それも面白かったですね。
カイ:頑張って持ち直してくれたのが可愛かったよね。
リョウガ:そう。ほかの方のライブはわからないけど、僕ららしい風習になっていけばいいなと思っています。
タクヤ:鳥取などの初開通の場所に行けるのが本当にうれしくて。あと、ホールツアーは久々ですが、やっぱり距離感がすごく近いなと感じます。一番前の8号車は物理的にもめちゃめちゃ近いですし、2階や3階にも届くような演出もしているので、密に接することができるのがいいなって思いながらやっていますね。
ユーキ:距離が近いから、僕らが躍ると汗が飛ぶんです。すると、8号車さんがびっくりしていて(笑)。そのときは、ごめんなさいって気持ちになります。これから来る人で最前列の場合は、僕らの汗を覚悟してください。
リョウガ:嫌な人はカッパとか着ればいいよ。
カイ:なんだか○プラッシュマウンテンみたい(笑)。
――直近のアルバムに限らず、いろんな曲が聴けるのも8号車にはうれしいようですね?
ユーキ:そう思ってもらえているといいですね。でも、たしかに久々に披露する楽曲では、8号車の新鮮な反応が見られたり、逆に、待ってましたとばかりに勢いのあるコールが飛んでくることも。このツアー中に時代は平成から令和へと変わりましたが、さらに勢いを持って超特急は突っ走るし、それを楽しんでもらえるようなパフォーマンスを届けたいです。
ユースケ:そうだね。今回のツアーでは、視覚的にエンタテインメントを感じてもらえるような演出を盛り込んでいるんです。客観的に見てアーティストっぽいなと感じるし、ダンスに軸を置いた内容にもなっているので、改めてやりがいを強く感じながらやっています。
タカシ:みんなの顔、8号車の表情がはっきり見える中で歌うのは新鮮というか、面白いなって感じます。やったことへの反応がリアルに伝わるのが楽しいですし、長いホールツアーで自分にとっていろんな挑戦ができたらいいなと思います。

――ツアーに合わせて、ヘアも大胆にチェンジしましたが、8号車の反応は?
タカシ:8号車のみんなは、わりと好意的な反応ですね。
タクヤ:赤系とかってすぐに色が抜けちゃうんですよ、でもずっと保っていて。多分、タカシはずっと髪を洗ってなかったんだと思う。
タカシ:洗ってるって!
リョウガ:(小芝居っぽく)そ、そ、そんなわけないだろう。(タカシに)謝れよ!
タクヤ:(わざとすまなそうに)タカシ……ごめん。
タカシ:……。
――(笑)。ツアーでも新曲「Hey Hey Hey」をすでに披露しているとか?
ユーキ:はい。まずは「どんな曲なんだろう」ってちゃんと聴いてくれている感じがします。でも、ノリのいい曲なので、パフォーマンスが終わると、「フー!!」みたいに沸くよね。
タクヤ:うん。曲の最後の追い込みが自然とテンションが上がるんだと思う。
カイ:配信はされているので、実際に見てノリが分かると、すぐに盛り上がれるんだと思います。
――ファンキーなグルーヴが独特で、歌唱的にはハードルが高かったのでは?
タカシ:正直、難しい曲ではありますが、同時に楽しいなとも感じるんです。歌っているパートはもちろんですが、歌わない空間も大事にしないと空気感が出せないタイプの楽曲だと思うので、それは超特急の楽曲にはあまりないタイプ。なので、最初は少してこずりましたが、自分の中に入れて消化しきってしまえば、あとは自分の曲として自然と出せるようになりましたね。
――ミュージックビデオは、ダンスにフィーチャーしたシンプルかつカッコいい映像ですね。
ユーキ:ありがとうございます。僕らがパフォーマンスする後ろに、マーチングバンドが入っているんです。その見せ方が面白いなと思うし、ダンスの中にはキャッチーな振りもあったり、その一方でソロのダンスも見せたりする。いろんな角度から僕らのパフォーマンスを楽しんでもらえる内容かなと思います。

――ソロのダンスの振りも、コリオグラファーがつけたものですか?
ユーキ:人によって違いますね。
タクヤ:みんなで円陣になったシーンは結局使われなかったよね。僕のソロで側転してるんですが、あれは振りとしてついていたものでした。
リョウガ:ユーキのつま先立ちのところもフリーで踊っていたところを使われたんだよね。僕が四つん這いになっているのも、振り。だからしかたなく……。
カイ:あれって遊んでいたところを使われたんじゃなかった?
ユーキ:フリースタイル・リョウガの本領発揮(笑)。
タクヤ:あれ、最初にやり始めたのは僕だけどね。
ユースケ:あれれ(笑)。
リョウガ:僕がタクヤ君のを盗作しました。すみませんでした!
――(笑)。共通のカップリング曲「Drawイッパツ!」は気合の入った楽曲ですね。
タカシ:この曲はデモの完成度が高くて、仮歌もハイレベルなものでした。これは聴いてくれる8号車には直接関係ないかもしれないけど、本チャンとして歌う僕からすると、高いハードルの仮歌を越えなきゃダメだと思っていて。それはたとえ伝わらなくても、こだわりたい部分ですね。歌詞がめちゃめちゃ前向きなので、自分の気持ちも空元気とかじゃなく、本当にそう思えるように持っていくようにしました。また、この曲は明るさを保ち続けたり、鮮度が大切だと思ったので、声色を細かく使い分けるとかではなく、まっすぐな気持ちを大切に歌いました。

――カップリング曲には各メンバーをイメージした楽曲が収録されています。自分のイメージソングを聴いた印象は?
カイ:そうですね。僕の曲は……セクシーだなって。直接的な表現はないんだけど、セクシーで艶めかしい。
リョウガ:でも、僕の曲に比べたらセクシーが足りないんじゃないかな。
カイ:(苦笑)。曲がすごくカッコいいですし、こういう大人っぽい曲を表現できるんだと思ってもらえたのはうれしいですね。
――「激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームわ~るど」を初めて受け取ったときの感想は?
リョウガ:先にタイトルを知らされていたんですが、そこからしてどう考えても様子がおかしい。曲を聴いたら、さらにそのイメージすら凌駕する衝撃度でした。なにしろ、やかましい(笑)。チャカチャカ、ピコピコせわしなく、ずっと鳴っていますからね。
タクヤ:僕は「Four Seasons」を初めてもらったとき、いい歌詞だなって思いました。春夏秋冬を歌っている男性目線の曲ですが、意外と男性からの視点で歌われるのは珍しいのかなって思ったりして。引っ張っていくような男性が描かれているので、頼もしいなと思ったし、憧れる。自分は全然違うタイプなので、この曲を通して8号車のみんなが付いていきたいな思ってもらえるような存在になれたらいいなと思いました。歌詞には<二人で歩いていこう>とか書いてあって、ハッピーな曲なんですが、ど頭に「flashback」と書かれているんですよ。
――ええ、たしかにありますね。
タカシ:だとすると、過去を振り返る歌詞なのかなと思って。一方通行の愛を歌っているのだしたら、歌詞の意味も全然変わるし、かなり重い男になるなって。王道に思いきや、いろんな聴き方ができる曲だなって思いましたね。
ユーキ:僕をイメージした「Play Back」はめっちゃ踊る曲です。これに振り付けするとしたら……ヤバいですね。
カイ:誰に振り付けしてもらいたいとか決まってるの?
ユーキ:うん、自分の中では。まだやってもらったことがない人だけど、普通にがつがつ踊る感じになるのかなと勝手に思ってる。


新しいチャレンジが詰まった「Hey Hey Hey」は聴いてくれたらきっと元気になれると思う(タカシ)
――ユースケさんの「TAXI」は、海外のタクシーのイエローキャブ、つまりはイメージカラーの黄色を連想させる楽曲ですね。
ユースケ:はい。黄色で突っ走るイメージです。
ユーキ:この曲、ユースケっぽいなって思う。
カイ:でも実生活ではタクシーはあまり使わず、徒歩だけど(笑)。
ユースケ:そうなんですよ。でも、この曲を機にタクシーに乗りたいです(笑)。
リョウガ:そういうこと?
ユースケ:(笑)。この曲は僕が運転している体(てい)だと思います。
――なるほど。だからタクシーなのに<止まらない>という歌詞になると。
ユースケ:はい。8号車を乗せたら、もう止まりたくない。目的地を過ぎちゃっても、君をどこまでも連れていきたいという気持ちが出ていると思います。
ユーキ:ユースケがセンターのジャケット写真では、僕らがユースケを持ち上げています。ほかのメンバーがセンターのものも、それぞれの“らしさ”が出ているなって思いますね。今回はファッション雑誌『NYLON』さんとのコラボだったので、カッコいいものに仕上がったと思います。

――タカシさんがセンターになる日が来るとは。
タカシ:そうですよね、僕自身も「俺、センターなんだ」って驚きました(笑)。「小さな光」はジャンルでいうとバラードで、R&Bテイストの楽曲です。誰かを思って歌っているんだけど、歌詞が夢見すぎていないところが個人的にも気に入っています。単に頑張れ、応援しているとかではなく、自分の弱さや等身大の自分を表現できていると思うので、聴いてくださる方により共感してもらえるといいですね。歌っている自分自身も共感したり励まされる部分もあったし、ジャンルはバラードだけど、あえて今までやったことのない表現の仕方、歌い方にも挑戦してみました。
――メンバー全員のイメージ曲をタカシさんが歌っているので、結果的にはアルバムを1枚作るくらいの曲数を歌い分けたのでは?
タカシ:ええ(笑)。なので、意識的にいろんな歌い方や声を使い分けながらレコーディングに挑みました。そういった違いも、聴いた方に感じ取ってもらえたらうれしいですね。全部が濃い曲で、それぞれの曲に自分がやりたい挑戦を詰め込むことができました。特に「Before Dawn」と「激おこ」「Play Back」は自分一人称だけで歌っているんじゃないというか、いろんな自分を出して歌っています。「TAXI」「Four Seasons」「小さな光」は、歌っているマインドとしては1人だけど、できるだけ違う聞こえ方になるよう工夫しました。今回のシングルで「こんな曲もできるんだ、超特急」って思ってもらえたらいいなと思っています。
――自分をイメージした楽曲が作られたことで、自分がどう見えているかを改めて知る機会にもなったのでは?
カイ:そうですね。まず、ダンサーそれぞれをイメージした楽曲を作ってもらえる機会自体が珍しいことだと思いますし、ありがたいたなって。いつのタイミングかわからないけど、ライブで絶対にやりたいですね。そしてそれぞれタイプの違った楽曲が、どんなふうに僕らの楽曲として定番化していくのか、僕ら自身も楽しみです。
――さて、冒頭でも触れましたが、現在は超特急史上最大、最長規模のツアー中です。タフな長旅を乗り切るためにライブ前後に必ず食べるものや、することはありますか?
ユーキ:それ、僕も気になる。
タカシ:ライブの前日とかも含めると、挑み方はそれぞれ違うだろうしね。
カイ:普段はそんなに意識しないけど、ライブの前日と当日は食べるものに気を遣いますね。前日は脂っこいものや、揚げ物は控えます。次の日、体が重たく感じてパフォーマンスによくないなと感じるんですよ。あと、僕は当日はできるだけ生野菜を食べないようにしていますね。体が冷えるという実感があって、そうすると動きに影響するなって思うんです。ベストなパフォーマンスをしたいなと思うと、自然とそうなりますね。
リョウガ:僕は毎日、夕飯のときにプロテインを飲んでいます。
ユースケ:そうだね、僕よりも先に飲んでた。
リョウガ:バナナシェイクのような味で、ただ美味しいから飲んでいるので、これと言って特に変化は……。昔、メンバーみんなで「筋トレ週間」みたいな感じで、ランニングや筋トレをした後に、プロテイン専用のカップを買って乾杯して飲んだんですよ。そのときに飲んだのがすごく美味しくて、また飲みたくなっただけです。
カイ:ただのノスタルジー(笑)。
タクヤ:僕は、ライブ前でも睡眠時間はあまり取らなくても大丈夫。4時間くらい寝れば復活できます。それより、ものすごく汗をかくので、前の日から脱水対策が欠かせません。前日の夜からポカリスエットなどを飲んで備えるんですが、やるとやらないとで結構違いますね。ライブ中きれいに踊れるし、水分不足で筋肉がつったりすることもないです。

タカシ:僕はライブの前日は7時間以上寝るようにします。寝ないと声が出にくくなるんですよ。ライブ直前は、のどを温めて加湿するための吸入器を使います。あと、前日とライブ前、終わった後に生姜紅茶を飲みます。紅茶にはちみつ、すりおろした生姜を入れたもので、のどにもいいし、体全体が温まる。体が冷えると声に影響が出るなと感じるので、そのためにも生姜紅茶は欠かせませんね。
ユーキ:僕はライブ前にたくさん踊って汗をかいておかないとライブ中に100%出し切れない。みんなで一緒にやるアップとは別に、かなり動きますね。心拍数や体幹を意識することで、いいパフォーマンスにつながります。
タクヤ: YouTuberさんの動画とか見ながら、一緒にめちゃめちゃ踊ってますね。
リョウガ:そのうえ、筋トレもやるよね。
カイ:人によってエンジンのかかり方って違うね。
ユースケ:僕は前日の寝る前3時間くらいにご飯をいっぱい食べます。それで蓄積したまま、ライブ当日の朝もいっぱい食べます(笑)。できるだけライブ本番4時間前までに済ませますが、がまんできなかったら……やっぱり、いっぱい食べちゃいますね。
リョウガ:「いっぱい」って何十回言うんだよ(笑)。
――何を食べることが多いですか?
ユースケ:サラダは必ず食べます。
タクヤ:森みたいに大量に食べてますね。
ユースケ:僕は主食が大好きなんですが、炭水化物を消化するにはビタミンやミネラルが必要らしいので、最初に野菜を食べるようにしています。
――では最後に、今回のシングル『Hey Hey Hey』をより楽しむためのアドバイスをお願いします!
タクヤ:「Hey Hey Hey」はクラブとかに似合いそうだなって思うんですけど……。
リョウガ:8号車、このシングルのためにクラブに行かなきゃいけないのか?
タクヤ:えっと……じゃあどこがいい?
ユーキ:パーティーでいいんじゃない? 大人数で集まったときに楽しく盛り上げる曲になりそうだよね。
タクヤ:うん。あと、海外とかでも聴きたくなる感じの曲だなって。ハワイにみんなで行って、ミュージックビデオの別バージョンとか撮りたいな。
リョウガ:いいね~。踊りカットは一切なしでお願いします(笑)。

カイ:アラモアナショッピングセンターに行こう!
タクヤ:買い物、ほんと好きだよね。
ユーキ:僕はコストコで、チョコクロワッサン買いたい。
カイ:海外旅行、8号車と行けるじゃん。
タクヤ:その前にはユースケのソロ写真集『パン紀行~セボン パンを愛してる~』も出るし、楽しみなことがいっぱいあるね。
ユースケ:そうなんです。シングルのリリース4日前に発売なので、写真集でまず盛り上げられたらなと思っていて。素敵な写真をたくさん収めているので、チェックしてもらえたらうれしいです。ステンドグラスがとてもきれいでした。
タカシ:写真集でお金を使い切らずに気を付けてください(笑)。新しいチャレンジが詰まった「Hey Hey Hey」は聴いてくれたらきっと元気になれると思うし、これから夏に向けていろんなシーンにぴったりの曲だと思います!
(取材・文/橘川有子、撮影/コザイリサ)
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