VTuber界を代表する人気グループ「にじさんじ」が、10月2日(水)に千葉の幕張メッセで、初めての大型音楽イベント『にじさんじ Music Festival 〜Powered by DMM music〜』を開催。
20人の出演者の中には、ライブで歌声を披露するのは初めてのバーチャルライバーも多く、開催が発表された時から大きな注目を集めている。

そこで、エキレビ!では、ライブへの出演経験があるメンバーの一人であるえると、歌配信で多くのファンに癒しの歌声を届けているシスター・クレアにインタビュー。
この前編では、歌に対する思いなどを語ってもらった。
「にじさんじ Music Festival」直前、える&シスター・クレア対談「ここまで来たか〜」
歌だけでなくリスナーのコメントを拾いながらの雑談も得意なえる。怒濤のペースで話題を展開していく。歌声だけでなく常に癒しのオーラを放つシスター・クレアだが、実は人を笑わせることが大好きで、さまざまな面白企画にも挑戦

いろいろな歌声のライバーさんがいるからこそ、自由に歌っていきたい(える)


──お二人はバーチャルライバーとしてデビューした時点で、歌を歌うという活動に関しては、どのくらいの興味や思いを持っていましたか?

える えるは、元々、歌が大好きだったので、デビューした時には歌も頑張りたいなって気持ちだったのですが、歌に関しての気持ちにはすごく波があって。にじさんじのメンバーが増えるにつれて歌の上手い子も多くなっていき、「みんな、歌、上手いな……」って萎縮してしまった時期もあったんです。でも、(2018年10月に)初めて『ハロ/ハワユ』という曲の歌動画を上げた時に、みんなの反応とかを聞いて、いろいろな歌声のライバーさんがいるけれど、そのことで萎縮するのではなくて。逆に、いろいろな歌声のライバーさんがいるグループだからこそ、自由に歌っていきたいな、と思うようになりました。

──では、最近はどういう波が来ている感じですか?

える 最近は、こういったライブに出させていただく機会があったり、(にじさんじ1周年記念楽曲の)『Virtual to LIVE』のメンバーに呼んでいただいたりしたこともあって。自信を持って頑張りたいなって思っている時期ですね。

──クレアさんは、歌に対して、どのような思いを持っていましたか?

クレア 私も歌うことは前からすごく好きでした。ただ、私がバーチャルライバーを始めたきっかけは、皆さんに癒しを届けたいという思いだったので。お悩みを聞いたりとか、そういうことをメインで活動した方が皆さんに癒しを届けられるんじゃないかな。お歌を歌うという活動は、そこからは少し離れたことなんじゃないかなって思っていたんです。だから、歌うことは好きだけれど、それをバーチャルライバーとしての活動にするのはちょっと違うのかなって、最初は思っていました。


える え〜そんなことないよ〜!

クレア るーちゃんも言ってたけれど、にじさんじには歌の上手な人も多いし、私の歌じゃなくても良いんじゃないかなって、すごく思っていた時期もあったんです。でも、ファンの方の中に「クレアさんの歌が好き」と言ってくださる方もいたので、「あ、私も歌って良いんだ」みたいな気持ちになって。最近はよく歌わせていただいてます。

える 二人ともちょっと考えすぎなところがあるんだね。

クレア そうだね。

──クレアさんは、Twitterのアンケート機能を使って、ファンに「今日の配信では、何をしたら良いと思いますか?」という質問をよくしていますが、「歌配信」の支持率は高い印象です。

クレア 皆さん、私自身の歌いたい気持ちを汲み取ってくれた結果なのかもしれないですが(笑)。ありがたいですね。

──特に好きだったり、特別な思い入れがあるアーティストや曲などを教えてください。

える えるは、友達だからとかの贔屓ではなく、本気で(にじさんじの)樋口楓さんですね。

──さすが、樋口楓トップオタです。

える (樋口楓1stソロライブの)『KANA-DERO』の時、同じにじさんじの中に、こんなにすごい子がいるんだって改めて思って、すごく刺激を受けました。


──『KANA-DERO』には、えるさんもゲストとして出演していましたが、同じステージにも立った分、より大きな刺激を受けた感じでしょうか?

える はい。練習やリハーサルとかも近くで見ていた分、ただ歌うだけじゃなくて「ここはこうしよう」とか、自分からすごく提案している姿とかに、歌に対しての強い思いを感じて。彼女も初めてのライブだったから、知らない世界、知らないステージのはずだったんですけれど、「ライブできることになりましたよ。歌ってください」「はい、歌います」みたいなことだけでは終わらせていなかったんですよね。音楽活動って、こういうものなんだなってことを強く思ったし、自分も頑張らなきゃって、すごくモチベーションになりました。『KANA-DERO』をきっかけに、ライブを夢じゃなくて現実的な目標として考えられるようになったVTuberさんも多いんじゃないかなと思います。

クレア 私は、声優でアーティストとしても活動している田村ゆかりさんをすごく尊敬していて。ゆかりさんの曲の中には、私が皆さんに伝えたいのと同じような気持ちを歌っている曲も多いんです。私にとって、ファンの方は一番身近で一番自分を応援してくれている存在なので。ゆかりさんが私達ファンにしてくださっているように、私もファンの方にもっともっと喜んでもらえるようなことをたくさんしていきたいなと思っています。

私は、るーちゃんのアイドルソングを聴いてみたい(クレア)


──お二人は、お互いの歌声を動画や配信などで聴いたことはありますか?

える&クレア ありますー。

──では、その感想を教えてください。

える クーちゃんは、歌枠多いよね。


クレア うん。最近、自分勝手によく歌ってる(笑)。

える それに、コラボで歌っていることも多いんですが、誰と組み合わせても、オールマイティにその曲がめっちゃ良くなる声ですごいなって思います。個人的に、緑君(緑仙)とのコラボが大好きです。『十三番目の黙示録』とか。
「にじさんじ Music Festival」直前、える&シスター・クレア対談「ここまで来たか〜」
シスター・クレアと、同期デビューの緑仙による歌動画『十三番目の黙示録』。緑仙の中性的でミステリアスな歌声と、シスター・クレアの清らかな歌声がマッチ。動画のイラストは、同期の轟京子が担当

クレア ありがとうー。私は、るーちゃんには、いつも元気なイメージがあるんですけれど、歌っている時には違う一面を感じるというか。声の艶っていうのかな……。

える 歌うと、声が変わっちゃうんですよねー。

クレア 私はそこが素敵だと思っていて。

──歌声は大人っぽいイメージがありますね。

える リスナーさんにも、よく「誰ー?」って言われますね(笑)。


クレア いつもの天真爛漫なるーちゃんはもちろん好きなんだけど。歌っている時の心の中に違う一面を持っているのかなって思わせるミステリアスな感じも好きなんです。あ、でも、一番好きな歌は、お名前をフルネームで覚える歌(『えるえる★フルネーム』)なんですけど(笑)。

──あの曲は、普段のえるさんに近いイメージですね。

える そうですね。

クレア すごく可愛い。
「にじさんじ Music Festival」直前、える&シスター・クレア対談「ここまで来たか〜」
えるのオリジナル曲『えるえる★フルネーム』。一度聴いたら忘れない心地良いテンポに合わせて歌いながら、100文字を越えるえるのフルネームを覚えられる楽曲。作曲のウーニは、動画のイラストも担当

──もし、二人で歌コラボをするとしたら、どんな歌を歌ってみたいですか?

える クーちゃんは、アイドル曲でもバラードでも合うから、二人のコラボにも、すごく可能性を感じますね!

クレア プロデューサー?(笑)。私は、るーちゃんのアイドルソングを聴いてみたい。コッテコテのアイドルソング。

──えるさんもアイドルを見たり、曲を聴いたりするのは好きですよね?

える 大好きです!

──でも、自分で歌う歌としては、あまり選ばない?

える たしかに、そういえば、意外と歌ってないですね。

──じゃあ、アイドルソングでのデュエット実現を期待しています。

える そうですね。
アイドルになりたいですね〜。

クレア アイドルになって欲しい! ペンライトは何色を振れば良いかな。

える パッションピンクでお願いします(笑)。

クレア 分かりました(笑)。

『KANA-DERO』の時にも、もっと大勢で一緒に出られたら良いねって話してた(える)


──歌が大好きなお二人は、10月2日に開催される『にじさんじ Music Festival 〜Powered by DMM music〜』への出演が決まっています。このイベントの開催や出演が決まった時の率直な感想を教えてください。

える やったあーーー!

クレア あはは(笑)。でも、私もそれに近いかもしれない。最初は、信じられなくて。「幕張メッセ……? って、あそこだよね?」みたいな。それこそ本当に夢なんじゃないかなと思って。連絡を頂いた翌日、起きてからもう一度、読み直しました。
本当かなって。

える 夢オチかも、みたいな(笑)。

クレア そうそう(笑)。それくらい驚いたのと同時に、来て下さる皆さんに、喜んでもらえるステージにしたいなって思いました。

える えるは、「にじさんじ、ここまで来たか〜。大きくなったなあ」って感じでした。

──にじさんじ1期生としてデビューした当時は、こんなに大きな会場でライブをすることになるなんて思っていなかったですか?

える 1年前は全然想像もしてなかったですね。『Music Festival』は、にじさんじが始まって以来、一番たくさんのライバーさんが出るイベントなので、最初に知った時には、どんな内容になるのか分からなかったし、ちょっと不安な気持ちもありました。多くのメンバーが出るからこそ、一人一人の魅力をファンの方にお見せできるようなライブにするのは、大変なんじゃないかなって、後方プロデューサーみたいな感じで(笑)。

──にじさんじのメンバーで、こういった大規模なイベントをしたいという気持ちは、以前からあったのでしょうか?

クレア はい、ありました。

える えるも。それこそ、『KANA-DERO』の時にも(出演者の)みんなと話してました。もっと大勢で一緒に出られたら良いねって。

10月2日公開の後編に続く

(取材・文=丸本大輔)

■イベント概要■
にじさんじ Music Festival ~Powered by DMM music~


2019年10月2日(水)
18時開場/19時開演
幕張メッセ イベントホール
【出演アーティスト】
月ノ美兎、静凛、樋口楓、剣持刀也、える、鈴鹿詩子、本間ひまわり、家長むぎ、葛葉、叶、物述有栖、シスター・クレア、緑仙、ドーラ、宇志海いちご、勇気ちひろ、花畑チャイカ、竜胆尊、椎名唯華、森中花咲
DJ WILDPARTY

公式サイト
https://music.dmm.com/lp/nijisanjifes/

■「にじさんじMusic Festival」関連番組概要■

『イベント直前突撃レポート』
10月2日(水)17:50〜18:50
出演者:夢追翔、夜見れな、百花繚乱
放送ページ
https://live.nicovideo.jp/gate/lv322115728
※生放送は無料視聴可。アーカイブ動画は「にじさんじオフィシャル ニコニコチャンネル」会員のみ視聴可能になります

『ライブ本編』
10月2日(水)19:00〜
ネット視聴チケット価格:4,500ポイント(税込4,500円)
放送ページ
https://live.nicovideo.jp/gate/lv321898631

『最速感想放送』
10/2(水) 24:00〜(予定)
メインMC:夢追翔
※本番組の一部は「にじさんじオフィシャル ニコニコチャンネル」会員限定放送となります。番組全編を視聴するには当該チャンネルへの登録が必要です。
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