サブタイトルは「ほっとけないって愛ですか?」

「ほっとけない」は誠実か、不誠実か


久しぶりに3人揃っての練習だというのに。
也映子(波瑠)が元婚約者の父のお見舞いに行ったと幸恵(松下由樹)から聞き、イライラしている理人(中川大志)。自分の兄・侑人(鈴木伸之)が眞於(桜井ユキ)と先日会っていたことを重ねている。


「G線弾いて、元カレ思い出して、切なくなってたんじゃないの」
「は?」
「なんだかんだで許せちゃうんでしょ?結局」
「だって家族が病気なんだよ。ほっとけないだけだよ」
「ほっとけない、ね。こないだ兄貴も眞於さんと会ったみたいで。ムカつくんですよ。散々傷ついたり傷つけたりしたのに意外とお互い切らない。『ほっとけない』ってワードでダラダラ続くと気持ち悪いですよ」
「理人くんだってそうじゃん。
良いよ、あなたの場合それはとても一途で。」「でもさ、じゃあだったらあの子は?自分はどういうつもりなの」

眞於は侑人と会った際、彼が奢ろうとするのをきっぱり断った。
也映子もお見舞い先で元婚約者とは会っていない。眞於も也映子も、きちんと線を引いている。

侑人(鈴木伸之)は自分が許されたかっただけ。「ほっとけない」と言いつつ「手、大丈夫?」と言っただけで何もしていない。眞於にも妻(滝沢カレン)にも不誠実だ。

理人(中川大志)は眞於に対しては専門医を紹介したりと一生懸命で誠実。しかし、好意を寄せてくれている結愛(小西はる)のことは考えておらず、彼女の時間を無駄にしている。「時間を無駄にすることになります」という眞於のことばが思い出される。

幸恵が心配


弘章(小木博明)が幸恵(松下由樹)に「ディナークルーズ」チケットを用意するシーンがあった。

「良いよそんな。ご機嫌取ろうとしなくても」
「え、何。どうしたいの。
一生謝り倒さないとダメなの?」

半ギレで戸惑う弘章(このボンクラ亭主っぷりが巧すぎて思わず中の人(小木)にまでムカついてしまった。キャスティング最高!)。
このあと「ああ、私は優しくないなぁ」と落ち込む幸恵がかわいそう。悪いのは100%浮気した旦那なのに、なぜこんな苦しみを抱えなきゃいけないのか。
先週は「許してないよ~。許せるわけないじゃない」と言っていた。
今週も「でもさ、恨み続けるのってしんどいもんね」と漏らしていた。どちらも軽い口調だったが、幸恵さん結構パツパツっぽくて心配だ。

サムワン・トゥー・ウォッチ・オーバー・ミー


気まずくなっていた也映子と理人だが、偶然楽器店で再会する。
「理人くんにはもうバイオリンに対する情熱はないの?」
「俺の情熱は眞於さんへのものだったし」
「そりゃそうだけどさ」
「でもこのままじゃこいつがかわいそうだなって」と、壊れた弓を見せる。弓だけじゃなく3人で過ごした時間に対して言っているかのよう。
音を聴き比べるためふたりで防音室に入る。
理人が奏でたのは「サムワン・トゥー・ウォッチ・オーバー・ミー」。
波瑠「G線上のあなたと私」良い「ほっとけない」と悪い「ほっとけない」6話
イラストと文/まつもとりえこ

帰り道、理人が「誕生日プレゼント」と差し出したのは弓に塗る松脂。「ちょうど無くなりかけてた」という也映子に「知ってた」と理人。
「サムワン・トゥー・ウォッチ・オーバー・ミー(私を見ていてくれる人)」!!
突然泣き出した也映子に慌てる理人、「勘弁してよ俺がなんかしたみたいでしょ」と手を引く。なんだかんだ楽しそうなふたり。

……の前に偶然、結愛。

(イラストと文/まつもとりえこ)

波瑠「G線上のあなたと私」良い「ほっとけない」と悪い「ほっとけない」6話
イラストと文/まつもとりえこ

『G線上のあなたと私』
火曜よる10時 TBS系列 

出演:波瑠 中川大志 松下由樹 桜井ユキ 鈴木伸之 滝沢カレン 小木博明(おぎやはぎ) 夏樹陽子 小西はる ほか
原作:いくえみ綾『G線上のあなたと私』 集英社マーガレットコミックス・全4巻
脚本:安達奈緒子(『きのう何食べた?』、『コード・ブルー ―ドクターヘリ緊急救命―THE THIRD SEASON』ほか)
音楽:末廣健一郎 MAYUKO
主題歌:緑黄色社会『sabotage』 (ソニー・ミュージックレーベルズ)
演出:金子文紀 竹村謙太郎 福田亮介
チーフプロデューサー:磯山晶
プロデューサー:佐藤敦司
製作:TBSスパークル TBS

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