ドラマ24『コタキ兄弟と四苦八苦』。生真面目な兄・一路(いちろう)を古舘寛治、ちゃらんぽらんな弟・二路(じろう)を滝藤賢一が演じる。
脚本は『逃げ恥』『アンナチュラル』『獣なれ』の野木亜紀子。第3話のサブタイトルは曠夫受苦(こうふじゅく/伴侶がいない苦しみ)。ゲストは『アンナチュラル』でいじめが題材の第7話に出演していた望月歩。

ごめん、兄


今回のレンタルおやじ依頼人は大学生、坂井君(望月歩)。恋愛相談にやってきた。

「人生経験は豊富です。なんでも相談して下さい」と大人の余裕を見せる兄だったが、もしかすると坂井君より恋愛経験が無いのでは。

トレンディなフレンチを予約して新しいスーツで挑んだ初デートで吉野家の牛丼を食べることになったエピソードなんて切なすぎて涙が出そうだっ……たというのはウソ、どんどん墓穴を堀っていくのが痛々しすぎて、弟&さっちゃんと一緒にクスクス笑ってしまった。ごめん、兄。

A、水族館。B、耳をすませば


坂井君の悩みは好きな女の子から初めてのデートに誘われて、デートコースをふたつ提案されたがどちらにしたら良いか?というもの。
A案は、水族館。
B案は、「耳をすませば」の映画を坂井君の家で見る。

兄と弟で意見は真っ二つに割れた。

弟「お魚を見るより部屋で彼女とイチャイチャしたい」
兄「『耳をすませば』だぞ。あの甘酸っぱい、中学生の少女が少年と出会ってほのかな恋をするってそういう物語のどこでイチャイチャするんだよ」
弟「見終わってからすりゃ良いじゃん」
兄「あ、馬鹿、お前あの映画のラスト知らないだろ。あの映画はなラストでな、(坂井君に)あーネタバレするんで嫌だったら耳塞いで」
坂井「一度見てるので」
兄「ラストでプロポーズする映画なんだぞ。結婚してください。声変わりする前の高橋一生が、中学生の高橋一生が言うんだよ。
バイオリンを弾きながら」
坂井「そんなでしたっけ?」

そんなでしたっけ? と思って一応見返してみた。ネタバレするんで嫌だったら1行読み飛ばしてください。
ラストで確かにプロポーズしているけど、バイオリンを弾きながらではない。

ついに言い争いを始めてしまうコタキ兄妹。坂井君も失恋のトラウマを思い出し「モテるってそんなに偉いんですか。デートなんてしません!」と言い出す始末。
おいおいおいおい。

この場を収めたのがさっちゃんだった。
「デートしよ、って言われて嬉しかったんでしょ?水族館でも家でもどっちを選んでも、ふたりで楽しく過ごすことが大事なんじゃないかなぁ?」
「コタキ兄弟と四苦八苦」3話。声変わり前の高橋一生がバイオリンを弾きながらプロポーズ?「耳すま」問題
イラストと文/まつもとりえこ

今回はさっちゃんが大活躍。まぁ、勝手にレンタルおやじの依頼を引き受けてしまったのもさっちゃんなんだけど。
(イラストと文/まつもとりえこ)

ドラマ24『コタキ兄弟と四苦八苦』
テレビ東京 毎週金曜 深夜0:12~
配信:Tver・Paravi・ひかりTV・GYAO

出演:古舘寛治 滝藤賢一 芳根京子 宮藤官九郎 ほか
脚本:野木亜紀子(『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』『獣になれない私たち』ほか)
監督:山下敦弘(映画『ハード・コア』『リンダリンダリンダ』ほか)
オープニングテーマ:Creepy Nuts『オトナ』(ソニー・ミュージックレーベルズ)
エンディングテーマ:スターダスト☆レビュー『ちょうどいい幸せ』(日本コロムビア)
チーフプロデューサー:阿部真士(テレビ東京)
プロデューサー:濱谷晃一(テレビ東京) 根岸洋之(マッチポイント)平林勉(AOI Pro.) 伊藤太一(AOI Pro.)
製作:テレビ東京 AOI Pro.
制作著作:「コタキ兄弟と四苦八苦」製作委員会

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