千葉雄大 イケメン戦国時代を生き抜く職人俳優はいかにして美と知の最高峰・光源氏くんに上り詰めたのか
イラスト/おうか

お弁当の中のプチトマトのような絶対的な彩り感


千葉雄大が話題の的である。主演ドラマ「いいね!光源氏くん」(NHK総合/土曜よる11時30分〜)で当たり役を得た。

千葉が演じているのは、現代に「次元ジャンプ」してきた「源氏物語」の主人公・光源氏。平安時代の雅な空気を全身にまとった知的で上品な貴族である。物腰柔らかで、烏帽子がないと落ち着かず、感動すると和歌を詠む。

突然、自室に現れた光源氏に、ヒロイン・沙織(伊藤沙莉)は最初のうちおおいに戸惑うが、一緒に過ごしているうちにじょじょに光源氏に惹かれていく。ただ、光源氏は紫式部が「源氏物語」で書いた架空の人物。架空の人物がなぜ三次元化して存在するのか……。

千葉雄大 イケメン戦国時代を生き抜く職人俳優はいかにして美と知の最高峰・光源氏くんに上り詰めたのか
番組公式ホームページより

タイムスリップしてきた平安時代人であることよりも、この恋のハードルは高い。なぜなら、実在しない人物だから。そこが物語の面白みで、千葉雄大は、実在しない光源氏のいわゆる“2.5次元感”をうまいこと演じている。なめらかに目線を動かす様は、巧いアニメーターが描いたアニメのよう。ただ千葉雄大はいわゆる2.5次元系俳優ではない。

デビューは戦隊シリーズの主役。「天装戦隊ゴセイジャー」(10年)のレッド(リーダーが赤というのが定番)ポジション。その後、漫画原作ものもいまの時代の若手俳優の宿命として演じているが、そればかりではなく、幅広い作品に出ている。どの作品に出ても、お弁当の中のプチトマトのような絶対的な彩り感がある。主たるおかずを邪魔せず、むしろ映えさせる。入っているのとないのとでは全然違う。パセリのように食べずに残されることはない。飾りとしても栄養素としても役立つのである。

「家売るオンナ」シリーズ(16年〜)で演じた、女性客にモテることを仕事に生かしている不動産会社のエース社員や、「高嶺の花」(18年)で演じた主人公のライバル華道家など、キレイな花には毒がある感じの役がハマる。毒を抜いてもOKで、次期生徒会長候補の頭脳派を演じた「帝一の國」(17年)や、ヒロインの兄を演じた「わろてんか」(17年)などはこのうえもなく清く正しい。


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