東方神起チャンミン|人間離れしたスタイルと美麗なビジュアルに見合う実力、作詞家としての一面も持つ秀才
イラスト/おうか

チェンミンとユンホ 最高峰の相方に釣り合うよう切磋琢磨を重ねて作り上げられた「東方神起」

今年、日本デビュー15周年を迎えた東方神起。4月の『東方神起 LIVE TOUR ~XV~ 追加公演』(東京ドーム)、『東方神起 15th Anniversary Event』(東京ドーム)、3万人との全国ハイタッチ会など、15周年を彩るさまざまなイベントが企画されていたが、残念ながらコロナ禍で見送りとなってしまった。改めて、東方神起の二人の魅力を振り返る本企画、ユンホに引き続きチャンミンの魅力に迫る。


ユンホの相棒、チャンミン(マックス)は、ソウル出身、1988年2月18日生まれの32歳。中学時代に学校でバドミントンをしていたところをスカウトされ、「歌手になりたい」という気持ちもなく14歳で練習生になったチャンミンには、練習生になった早々に、なかなかデビューを掴めず何年も練習生としてもがいてきたユンホから「やめるなら早い方がいいぞ」と言われて怖い思いをしたというエピソードがある。

その後二人は同じグループのメンバーとなり、チャンミンは15歳で東方神起の末っ子としてデビューした。デビュー時こそは純真な末っ子(マンネ)を演じていたチャンミンだったが、だんだんと機転の利くツッコミの数々を発するようになり、いつしか「ブラックマンネ」「トップオブマンネ」と呼ばれる最強マンネとして君臨するように。

アーティストとしてのチャンミンは、唯一無二のハイトーンでパワフルな歌声が魅力。方やユンホは、他者の追随を許さないダンスの男神。
得意分野に突出している両人がデュオとなり、ユンホはチャンミンに負けないボーカル力、チャンミンはユンホに負けないダンス力、最高峰の相方に釣り合うように切磋琢磨を重ねて今の東方神起を作り上げた。

人間離れしたスタイルと美麗なビジュアルに見合う実力。ステージ上での二人のケミは、ため息の出る美しさ。その精進は留まることを知らず、ベテランでありながらも日々の進歩が見て取れるのも、彼らが最高のバディ、最高のシンメであることを物語っている。

秀才で料理もプロ級の腕前

プライベートでのユンホとチャンミンは対照的だ。ユンホは男友だちが多く、友人たちとボーリングやカフェに出かけている姿がよく目撃されている。一方、チャンミンの交友関係といえば、真っ先に挙げられるのが「ギュライン」だ。
同い年の大親友SUPER JUNIORのキュヒョンを中心としたグループだが、キュヒョン、チャンミン、ミンホ(SHINee)、スホ(EXO)など、最高峰のイケメンたちが集まりワインを嗜むインドアグループ。

また、同じ事務所の彼らとは、事務所が主宰する合同コンサート『SMTOWN』で、いちごのかぶりものを被ってゆずの「いちご」を歌ったり、本気の女装でガールズグループのカバーをしたりと、ギュラインは『SMTOWN』名物にもなっている。

インドア派のチャンミンは、アイドルとして多忙を極めていたにも関わらず大学に首席合格するほどの秀才で、読書家としても知られている。インスタでしばしば本を紹介し、彼が紹介する本はそれをきっかけにベストセラーになるものや、日本のファンの要望で翻訳本が出版されたものもあるほど。

文学に造詣が深い彼にはまた、作詞家としての一面もある。ユンホも東方神起の楽曲の何曲かに歌詞を書いているが、チャンミンは東方神起だけでなく、SHINeeの「Sleepless Night」、テミンの「Ace」、キュヒョン(SUPER JUNIOR)の「My thoughts、Your memories」など、交流のあるアーティストにも歌詞を提供している。


インドア派のチャンミンにはまた、料理もプロ級の腕前という意外な一面もある。彼にとって「創作=クリエイト」は、日常に直結しているものなのだろう。

初めての演技で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞

東方神起の活動以外にも、ミニ・アルバム『Close To You』(2015年)、デジタル・シングル『In A Different Life』(2017年)をリリース。また、俳優としては韓国でのドラマの他、2012年に妻夫木聡主演の日本映画『黄金を抱いて翔べ』に出演した。

東方神起チャンミン|人間離れしたスタイルと美麗なビジュアルに見合う実力、作詞家としての一面も持つ秀才
2012年、妻夫木聡主演の日本映画『黄金を抱いて翔べ』に出演

浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平と演技派がそろった本作で、初の海外映画、初の演技に挑戦し、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。演技に対する評価も高かったが、その後、日本の作品に出演していない。
そろそろまた、日本の映画に出てほしい気もするが、彼もユンホ同様、東方神起としての活動に重きを置いているのだろう。

東方神起としての活動の神髄は、なんといっても「ライブ」だ。ドームツアーという大規模興行を行っているにもかかわらず、二人は多くいるツアースタッフの名前をよく覚えているという。最終日にはツアースタッフからの愛のあるサプライズがあったりと、東方神起チームの結束は強固だ。また、素晴らしいパフォーマンスはもちろん、二人の関係性もライブでよく見える。早く次のドームツアーで、さらに進化した二人の姿を見たい!
(坂本ゆかり)

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