
BLACKPINK キャラクター分析<リサ>
BLACKPINKの最新アルバム『THE ALBUM』が米ビルボードのアルバム・チャート「Billboard 200」で初登場2位という韓国のガールズグループ最高位、そして「アーティスト100」ではガールズグループ初の1位を獲得した。米国20日にはABCテレビの人気トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ!」に韓国のガールズグループでは初めて出演し、アルバム『THE ALBUM』のタイトル曲「Lovesick Girls」のステージとトークを披露するが、アメリカの番組に出演しても通訳なしでコミュニケーションが取れるのも彼女たちの強みだ。
パフォーマンスをするタイトル曲「Lovesick Girls」には、メンバーのジェニーとジスがソングライターとして参加し、デヴィッド・ゲッタがプロダクションに参加している。
シングルとして8月にリリースされた「Ice Cream (with Selena Gomez)」はセレーナ・ゴメスとのコラボ曲。セレーナ・ゴメスは歌とミュージックビデオだけでなく、作詞にも参加。また、この曲の作詞にはアリアナ・グランデも参加という、ポップス界のガールズパワーが集結している。そして「Bet You Wanna」にはカーディ・Bが参加と、世界基準のアルバムとしても注目作になっている。
BLACKPINKはジス、ジェニー、ロゼ、リサという、韓国、オーストラリア、タイ出身のメンバーがいる国際色豊かな4人組ガールズグループ。BIGBANGを擁するYG ENTERTAINMENTが2NE1以来7年ぶりにデビューさせたガールズグループで、2016年8月にシングル「SQUARE ONE」でデビューすると、デビュー14日にして早くも音楽番組で1位を獲得。これは、ガールズグループ史上最速記録となっている。
2019年から本格的に世界進出を始め、この新作アルバムにして彼女たちの記念すべき1stフルアルバム『THE ALBUM』で世界的成功を手にした。
世界進出を成功させたグローバルなバックボーンを持つメンバーたちを紐解く連載最終回は、ラッパー、リードダンサーのリサを紹介する。
いたずら大好きマンネはロゼいわく「魂から自由人」
リサ(LISA)はタイ出身。幼稚園からダンスを始め、歌もダンスも好きになり、2010年、12歳のときにタイで行われたYG ENTERTAINMENTのオーディションに参加。ただ1人の合格者として14歳で韓国にやってきた。韓国語ができなかったリサは、ニュージーランドに留学していた英語ができるジェニーに渡韓当初はずいぶん助けられたそう。現在は日本人アーティストも所属しているYG ENTERTAINMENTだが、リサが外国人アーティスト第一号となる。
タイ出身のK-POPスターといえば、2PMのニックン、GOT7のベンベン、そしてリサ。そのあとにNCT、WayV、SuperMに所属するテン、(G)I-DLEのミンニ、CLCのソン、TWICEのメンバーを選出した『SIXTEEN』出身のナッティー、などが続く。タイの携帯電話会社のCMに出演するほど、現地でも人気が高い。
しなやかでパワフルなダンスと、クールで切れ味の鋭いラップがリサの持ち味。長い手足のモデル体型とエキゾチックな美しさで、ステージの上では圧倒的なスターオーラを放っている。しかし、普段のリサはあどけない笑顔がかわいい、子どものような女の子。メンバーたちも「リサがいつも笑顔で明るくしてくれる」と末っ子(マンネ)をかわいがるが、いたずらっ子のリサは、いつもメンバーたちにいたずらをしかけてくるのだとか。
寝たい時に寝て、食べたい時に食べて、ロゼが「魂から自由人」と語るその素顔。プライベートでネコを飼っているリサだが、まさに自身もネコのようだ。そんなオンとオフとのギャップにやられてしまう人も多いのではないだろうか。

BLACKPINKの快進撃はまだまだ続く…
2019年から本格的に世界進出を開始したBLACKPINK。その成功の足掛かりになったのは、世界屈指の音楽野外フェス「コーチェラ・フェスティバル」だろう。2019年の「コーチェラ・フェスティバル」には日本からPerfumeが出演したことも話題になったが、韓国のガールズグループからは唯一BLACKPINKが参加した。リサは「反応が想像できなくて、緊張でドキドキする」と出番前に語っていたが、BLACKPINKのステージを待つ観客で会場は満員。4人で円陣を組んで気合をいれてからステージに上がると、リサのスイッチが入り、いつものようにカッコいいパフォーマンスで観客を魅了した。
「ただのK-POPではない新しい音楽を知ってほしい」というジェニー。大勢のアメリカのオーディエンスがBLACKPINKと一緒に韓国語の歌を歌うのを見て、「大事なのは一体になること」と達成感を全身で受け止めるロゼ。コーチェラのステージを終えたリサは、「この道を選んでよかった。これが私の人生!」とポジティブな感想をもらした。
コーチェラでジスは、「ライブを楽しむことを覚えた」という。ロゼは「今までは夢をかなえることに一生懸命だったけれど、努力をすれば結果がついてくる」とひしひしと感じたそう。
コーチェラを経たワールドツアーの最終公演、リサの故郷タイのバンコク公演でロゼ、ジェニー、リサは感極まって号泣。ジェニーは「まだ始まったばかり」とこの先へ力強く進む決意をNetflix オリジナルドキュメンタリー「BLACKPINK 〜ライトアップ・ザ・スカイ〜」で語ったが、BLACKPINKの進撃はまだまだ始まりにすぎない。
(坂本ゆかり)
作品概要
Netflix オリジナルドキュメンタリー「BLACKPINK 〜ライトアップ・ザ・スカイ〜」
独占配信中
配信ページ:https://www.netflix.com/title/81106901
BLACKPINK
2016年8月8日、韓国でデビュー。2017年8月に発売した日本デビューミニアルバム『BLACKPINK』はオリコンアルバムランキングで1位を獲得した。
2018年7月に開催した自身初となるジャパンツアーでは“海外女性グループ史上初”の京セラドーム大阪での公演を実施。全3都市8公演12万5,000人の動員を記録した。
2019年には本格的に世界に進出。4月に発売した2ndミニアルバム『KILL THIS LOVE』は、全世界配信後、アメリカのiTunesチャート1位を記録。韓国女性アーティストとして初の快挙を成し遂げた。
11月にはアメリカTIME誌が選定する「TIME NEXT 100」に選ばれ、ワールドクラスのアーティストとも肩を並べる存在に。
多くのファッション雑誌の表紙を飾り、大手化粧品メーカーやハイブランドのイメージモデルにも抜擢されるなど新たなファッションアイコンとしての地位を確立している。
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