
スペースシャワーTVの音楽番組『ライブを100倍楽しむLIVE YEAH!!!』から生まれたライブ企画の第3弾「LIVE YEAH!!!vol.3~みんなで作るサイコーPARTY!!!~」が、3月4日豊洲PITにて開催、前回に引き続き生配信のオンラインイベントとして届けられた。

本番のライブ配信に先駆け、まずは“本番前舞台裏生配信”と題した楽屋配信からスタート。

途中、RIKU監修のグッズやそのグッズを使用したコーディネートの紹介があったり、野津山提案の「シンデレラ」をベースとした「ノヅデレラ」という声のコラボ劇が繰り広げられたり、フード企画の食レポがあったりとアットホームな場面もありながら、イベントに懸ける意気込みや目標も発表され、本番に向け徐々に気持ちが高まっていく。そしてRIKUの裏ナレーション(ライブ前のアナウンス)に続き、チュートリアル・福田の「盛り上がる準備はできていますか?」という掛け声でライブ配信がスタートした。




トップバッターは、ヒップホップやR&B、ダンスミュージックといったあらゆる音楽性を持ち合わせたシンガーソングライターのReol。クールなサウンド、パワフルな歌声、そして圧倒的な存在感が印象的。本人いわく、トップバッターということで最初の2曲はアゲアゲの曲を持ってきたとのことだったが、たしかに、「HYPE MODE」「十中八九」ではダンサー2人とともに熱量高いパフォーマンスを見せ、一気に虜にさせられた。続く「平面鏡」でクールダウンしたのち、ラスト「第六感」ではTHE RAMPAGEの陣と与那嶺瑠唯とのダンスコラボを披露。個性と魅力を凝縮したステージだったからか、もっと観たいという願望を含めた余韻を残し、次へとバトンをつないだ。


続いて登場したのはチュートリアルと陣&RIKU。チュートリアル改め“ランぺリアル”として、なんと4人でネタを披露。大概こういうのは観ているほうがヒヤヒヤしてしまうことが多いように思うが、この4人に関しては安心感がすごい。間の取り方やボケつっこみも息がぴったりなうえ、序盤、福田がネタ内の名前を間違えるというハプニングでは、陣とRIKUが率先して仕切り直すという余裕の場面すら見られた。




そして次はNEW COMER LIVE ACT、徳井のおすすめアーティストSO-SO/SARUKANI が登場。日本を代表するヒューマンビートボクサー・SO-SOに徳井が惹かれ、実現したという彼らのアクト。SO-SOがひとりステージ上でドラムやベースの音を自身の口から発し、この音、すなわちボイスパーカッションを多重録音、リアルタイムで音楽を構築していく「This Is 8bit」からスタート。音楽が作られていくリアルなその場面を目の当たりにし、思わず息をのむ。とても貴重な時間を共有させてもらっている感覚だ。続いてビートボクサーグループのSARUKANIが加わり、「WE SAIKYO」。また息をのみ、彼らの発する一音一音に集中する。ひたすらこの繰り返しで緊張感が半端ない。



続いてTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE。ステージ上にメンバー16人が登場し、「SILVER RAIN」で幕を開ける。「FAST LANE」「FIRED UP」「FEARS」「INVISIBLE LOVE」と立て続けに披露、クールながらも指先に及ぶまでの細やかな動きや表情を見ていると、心の奥底から何か熱いものが沸き上がる。オンラインという環境だからこそ、ひとりひとりのしぐさや表情がよく見え、曲の世界観がより明確に伝わるため、そこにどっぷり入り込んでしまったのだろう。さらにはそのひとりひとりのパワーがひとつになったときの美しさが凄まじく、普段のライブでは決して味わえない感情を覚えた。「Shangri-La」でボルテージを上げたあとはこのステージに立てたことに感謝を述べ、「全員で最高のものを作りましょう」と「WELCOME 2 PARADISE」を披露、最高の笑顔と最高のパフォーマンスで締めくくった。






トリを飾るのは清水翔太。ライブ前のトークで、オンラインライブは自身初となるため未知数だと話していたが、1曲目「Sorry Not Sorry」を歌い始めたと同時にエンターテイナーとしての自信が現れ、続く「Feel Good」では生のピアノに乗せソウルフルな歌声を聴かせた。「こういう時代にライブをさせてもらえることに感謝します。少しでもエネルギーを分け与えられるように歌うので、最後まで観てください」というMCのあと始まった「Princess」では歌詞を忘れやり直し、しかもそれが3回続き4回目でやっと、というめずらしいハプニングもあったが、このナチュラルな姿に親近感を覚えた視聴者は多いだろうし、妥協せず、かつ伸びやかにライブを続ける彼に好感を抱いた人も多いはず。


「距離は離れていても心はひとつ」――イベント終了後、ライブ前の裏ナレーションでRIKUが言った言葉が頭をよぎった。ひとつひとつのライブはもちろんアットホームな雰囲気を作り出し、まるでその場にいるかのような気持ちにさせてくれた数々の演出や出演者たち。すべて画面越しの出来事ではあったけれど、それはたしかに伝わったし、受け取った。この瞬間、画面の向こう側とこちら側は間違いなくつながっていたし、もっと言えばわたしとあなたもつながっていた。
視聴者含め全員が参加し、作り上げた「LIVE YEAH!!!vol.3~みんなで作るサイコーPARTY!!!~」。誰もがもどかしい想いで過ごしているいま、このようなカタチでつながりを見せてくれたこのイベントにエンターテインメントの力をあらためて感じたし、その力を真摯に見せてくれたすべての出演者には感謝しかない。できることなら次回は会場で、みんなで再会できることを願っている。
なお、本イベントの模様を収録した特別番組を5月にスペースシャワーTVで放送予定。それぞれのスタイルで、この日のパフォーマンスを楽しんでほしい。
Text by 藤坂綾
Photo by AZUSA TAKADA
セットリスト
◆Reol
M1 HYPE MODE
M2 十中八九
M3 平面鏡
M4 金字塔
M5 第六感
◆SO-SO/SARUKANI
M1 This Is 8bit
M2 WE SAIKYO
M3 ULTRA POWER~SARUKANI WARS
◆THE RAMPAGE from EXILE TRIBE
M1 SILVER RAIN
M2 FAST LANE
M3 FIRED UP
M4 FEARS
M5 INVISIBLE LOVE
M6 WAKE ME UP
M7 Dream On
M8 Shangri-La
M9 WELCOME 2 PARADISE
◆清水翔太
M1 Sorry Not Sorry
M2 Feel Good
M3 Princess
M4 花束のかわりにメロディーを
M5 Good Life