中居正広「俺のファンの子、みんなメガネかけてるから!」ファンいじりも嬉しい49歳の魅力

中居正広、49歳に

8月18日に49歳の誕生日を迎えた中居正広。振り返ってみれば、奇跡とも呼べるタイミングで行われた退所会見から1年が過ぎた。昨年と変わらず聞こえてくるのは、医療従事者への支援だ。
中居から焼き肉弁当の差し入れがあったとSNSの投稿で伝えられる。ある病院のホームページには、笑顔を浮かべるわけにはいかない状況下だが、お弁当や医療従事者の写真と共に感謝の言葉が綴られていた。

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一年延期を経て開催された東京五輪。中居はTBSの野球中継、侍ジャパン対アメリカの試合にスペシャルゲストとして出演した。また、8月15日放送『中居正広のスポーツ!号外スクープ狙います!』(テレビ朝日系)では、『東京オリンピックメダリスト大集合SP』と題して、日本代表選手を招き、試合の様子や当時の心境、チームのことなど、舞台裏から後日談までをたっぷりと語った。

中でも印象的だったのが、「いくつかベストゲームがあったんだけど」と切り出した中居。
「やっぱり男女混合のドイツ戦だね。あれヤバイね」と語りかけると、「あれやばいっすね」と水谷隼選手。中居が「諦めないってすごいね」と続けると、水谷選手は「自分の卓球人生でも、最終ゲーム2-9で逆転したことはたぶん一度もないんですよ」と語る。

中居がどれだけ試合を見ていたのかが伺えるのと同時に、選手にとってもレアなケースだったこと、平野美宇選手もその試合によって、諦めないことの大切さを改めて感じたと語っていた。結果にフォーカスがあたりがちだが、メダル獲得に至るプロセス、選手の凄さ、競技の面白さも伝わるパートだった。

他にも、グローブ置き忘れたソフトボールの上野選手、メダル紛失騒動のフェンシング見延和靖選手。
今大会から加わったスケートボード競技の堀米選手、西矢選手、開選手、スポーツクライミングの野中生萌選手との若きアスリートにも、試合中継だけではわからない裏側に迫っていた。さらに開会式の聖火ランナーを務めた長嶋茂雄氏とも久しぶりの再会を果たした。若手からレジェンドまで、誰を前にしても親しみを持って接する、中居にしかできない引き出し方で魅力を伝えていた。

後輩から語られる中居の言葉

7月17日放送の音楽特番『音楽の日 2021』(TBS系)でのこと。11年連続で総合司会を務める中居にKinKi Kidsが仕掛けた。歌唱中に中居の若かりし頃の写真を思わぬ形でサプライズ披露したのだ。
V6も同様。「WAになっておどろう」で参加者と中継をつないで、一緒に歌って踊ろうという企画が行われたのだが、中居を“尊先”として慕う三宅健が中居を誘い、一緒に踊る姿をみせた。<関連レビュー:KinKi Kidsの中居いじりなど『音楽の日』出演ジャニーズに注目>

かねてから可愛がっていた後輩たちも節目の時を迎え、今年でデビュー10周年を迎えるKis-My-Ft2、SexyZoneをはじめ、さらに次世代と称される若き後輩グループからも中居を慕う声が聞こえてきた。Sexy Zone菊池風磨は、自身が出演する番組や舞台のインタビューで度々「30まで仕事を断るな」と中居の言葉を語り、現在の活動に繋がっていると話す。

『金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)でも、デビュー2年目のSixTONESSnow Manを招いてトークを交わしたのだが、SixTONESとは彼らからの質問内容も相まって、真剣な表情で中居流のアドバイス、アイドル論を語った。一線で活躍し続けているからこそ語れる言葉を、押しつけがましくなく「~したらいいんじゃないかな」と少し控え目に、考える余白を与えるような言い回し。
その姿はまるでひな鳥にもっと高く、長く飛べるように飛び方を教える親鳥のようだった。

また「Snow Manにも伝えてほしい」と、ダンスにおける手の左右のバランスについて語った一幕には、プロフェッショナルな視点はもちろん、踊ることを止めたのではないと感じずにはいられなかった(テレビ朝日の特番『ダンスな会』の放送も!)。<関連レビュー:中居正広がSMAPを例にSixTONESに語ったアイドルの成功法>

長引くコロナ禍で、番組内容も少しずつスタイルを変え、前述の金スマ、『ニュースな会』(テレビ朝日)でもゲストと中居とのトークに寄せたコーナーが登場したのもこの一年の変化といえる。番組や映画の宣伝でゲスト出演した生田斗真や菅田将暉と、プライベートの、それも一歩も二歩も踏み込んだエピソードを引き出していた。番宣で来たのに、自宅での掃除事情やオムレツ作りにハマった話題になるのも珍しい。最後はしっかりと作品紹介に結びつけるのだけど。


同じ目線で、10、20もの歳の差を感じさせないフランクな姿勢で迎える。金スマに出演した菅田によれば、「話しながら同じ目線に来てくれたり、上に来たり、下に来てくれたり……関節決められまくった感じ」と格闘技に例えていた。五輪特番同様、ストレートを投げることもあれば、変化球を投げて違った角度から人物像を伝える、相手を見ながら投げる球を変えられるのも中居ならでは。

さて、誰もが感染リスクを抱える状況下。『ニュースな会』では、不安を煽る報じ方ではなく、まずは基本的な知識を蓄えようと、丁寧にわかりやすく情報を伝えている。知識は身を助くのごとく、人々を情報面から支える役割を担っている。
中居が合間に挟む問いによって分からない人を出さない、誰にでも情報が行き渡るようにという配慮が感じられる。

ラジオでは「孫が欲しい」と言い、大泉逸郎の「孫」を聞くことになるリスナー。金スマでも「俺のファンいないみたいじゃんか! いるんだよ、どっかに。みんなどっか行っちゃったけど。最近見てないけど、いるんだよ」と主張し、「俺のファンの子、みんなメガネかけてるから!」とファンいじりもしてくれる。

肌艶からは心身ともに健やかな印象を受け、40代ラストとは思えない柔軟な姿勢に、面白さも健在、貴重な存在だとつくづく思う。49歳もより充実した一年になることを願うばかりだ。
(柚月裕実)

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Writer

柚月裕実


Web編集/ライター。ジャニヲタ。アイドルがサングラスを外しただけでも泣く涙腺ゆるめな30代。主にKAT-TUNとNEWSですが、もはや事務所担。

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