岸田文雄総理は20日の参院予算委員会で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が昨年の衆院選挙前に自民党議員約50人に対し「政策協定」への署名を求めていたとの朝日新聞の報道を受け「一度、確認する必要がある」と確認する姿勢を示した。


 旧統一教会との関係で、自民党国会議員が自主的に行った関りに関して、教団側から先の選挙前にこうした署名を求める働きかけがあったとの申告はなかった。

署名を求められたのか、それに応じたのか、国民への党としてのこれまでの説明を踏まえれば、改めて申告させ、結果を報告する必要がある。


 問題の「政策協定」は(1)憲法を改正し、安全保障体制を強化する(2)家庭教育支援法及び青少年健全育成基本法の国会での制定に取組む(3)『LGBT』問題、同性婚合法化に関しては慎重に扱う(4)「日韓トンネル」の実現を推進する(5)国内外の共産主義勢力、文化共産主義勢力の攻勢を阻止する、というもの。


 教団は「以上の趣旨に賛同し、平和大使協議会及び世界平和議員連合に入会すると共に基本理念セミナーに参加する」という内容で、自民党の斎藤洋明衆院議員は、事実上の『政策協定』と読めるこの文言が記された「推薦確認書」を渡され、署名したとしている。


 岸田総理は日本維新の会の音喜多駿政調会長の質問に答え「一度、確認する必要がある」とした。一方で「それぞれの議員が自らの行動について説明責任を果たしていくことが重要」と述べるとともに、教団との「関係を絶つことを徹底してもらう」と述べた。


 LGBT理解促進法案の見送りや「こども庁」に自民党内の議論で『家庭』の2文字が追加され「こども家庭庁」になった背景に教団の影響があったのではとの推測は難しくない。

影響がなかったとすれば自民党内保守派と考えが一致しているということだ。(編集担当:森高龍二)