(前後編の後編)
【写真10点】『お茶にごす。』に出演中の永島聖羅、撮り下ろしショット
――永島さんが『お茶にごす。』で演じる飯倉智花はどんなキャラクターですか?
永島 ヒロイン・浅川夏帆の親友で、おとなしくて強く言えない平和主義なキャラなんです。『お茶にごす。』は個性的なキャラクターばかりなので、智花は観ている方に共感してもらえるような演技を心がけました。監督には「役を作り込まなくていいから、その時に感じたリアクションをしてほしい」と言われました。
――自分と似ている部分はありますか?
永島 智花はヒロインの夏帆に対してどこか親目線になる時があるんですけど、私も友人に対してそういう目線になることがありますね。
――『お茶にごす』の特色として、視聴者(カメラ)に語りかけるシーンがありますね。
永島 普通のドラマだとカメラじゃなくて話している相手を見るシーンでも、『お茶にごす。』ではカメラ目線で話すことがあって。私も共演者の方たちもカメラ目線でお芝居をしたことがあまりないので、最初はみんな少し戸惑っている感じでした。
――気を抜けないですね。
永島 ずっと気を張りながら演技をしていました。ただ、こんな長期間にわたってドラマに出演させていただいたことが初めてなので、完成した映像を観て、「顔をカメラに向けたほうがよかったのかな」とか今後の課題がたくさん浮かんでくるんです。
――共演者とは話しましたか?
永島 約1カ月間、足利に泊まりこんで撮影していたからかなり仲良くなりましたね。待機時間にみんなでトランプをしたり、オフの時に萩原みのりちゃんとかき氷を食べに行ったり、学生時代に戻ったような毎日でした。
――萩原みのりさんはどんな方ですか?
永島 最初はクールな子かなと思ったら、すぐに心を開いてくれて撮影2日目にはグッと距離が縮まりました。みのりちゃんから「こんなに早い段階で心を開けると思わなかった」と言われた時はうれしかったですね。みのりちゃんはいろんな映画に出演していて、演技力の高さからドラマや映画に引っ張りダコなので、演技のことも相談しました。年下だけど頼りがいがあるんです。
――永島さんは2017年に舞台に多く出演されましたが、その経験は役立ちましたか?
永島 その期間は演技力の向上になったと思います。ただ、『お茶にごす。
――『お茶にごす。』が決まったとき、永島さんを追い続けてきたファンの方は喜んだと思います。
永島 乃木坂46時代から「女優になりたい」と言い続けてきたので、「おめでとう」「夢に一歩近づいたね」といった声をいただきました。少しずつ恩返しできているのかな、という気持ちです。約10年、応援し続けてくださる方もいて、よくぞここまで残ってくれました(笑)。勇士たちですよ。いまも乃木坂を応援してくださる方も他のアイドルを応援している方にも、ふとした時に思い出してもらえるとうれしいですね。そのためにはメディアに出続けることは大切だなと思います。
――今後、演じてみたい役はありますか?
永島 私はまだまだ演技の経験も少ないので、いまはどんな役にも挑戦して、いずれ「こんな役をやりたい」とアピールできたらいいなと思ってます。
――主役、脇役にこだわらず。
永島 こだわらないんですけど、主役ってタイプじゃないので(笑)。その時、その時に与えていただいた役で、空気を読みながら演じることができたらいいなと思います。30歳、40歳になって、結婚したとしてもこの仕事は続けていきたいですね。
――元乃木坂46メンバーが出ているドラマを観ることはありますか?
永島 ドラマが好きなのでめっちゃ観てます。まいまい(深川麻衣)も(西野)七瀬も若月(佑美)も。一視聴者として楽しんでます。(能條)愛未や(桜井)玲香は舞台で活躍しているし、みんなそれぞれの道で幸せに生きているなと思います。もちろん現役メンバーも頑張っているし、グループがすごくいい形になっているんじゃないかなって思います。卒業してみて、乃木坂46にいれたのは奇跡だったなと思います。乃木坂46の1期生ってどうでしたか?
――変わった方たちが多かったですよね。新しいグループって冒険心がある人かよく分かってない人じゃないとオーディションを受けないじゃないですか。
永島 そういうメンバーだったから、あそこまで大きなグループになれたのかもしれませんね。
――『ベネッセコーポレーション×アサヒ飲料のWEB動画』で久しぶりに歌って踊ったんですよね。
永島 歌のお姉さんのイメージでやらせていただきました。1周年ライブの時よりはマシだったかなと思います(笑)。いまでも上手くはないけど、踊ることって楽しいな、歌うことが好きだなって改めて思いましたね。乃木坂46時代、一番好きだったのはライブなんです。ファンの方の「せいらりん!」「永さん!」という声援って、他の職業だとなかなか聞くことができないじゃないですか。すごい素敵な仕事をやっていたなと思います。
――卒業後、挫折しそうになったことはありますか?
永島 「来年の仕事、どうしよう」と思っていた直後に『Going!』が決まったんです。他にも同じようなケースがあって、事務所の方のおかげで本当のピンチはありませんでした。元乃木坂46メンバーのめまぐるしい活躍と比べられちゃうと歩みは遅いかもしれないけど、1歩1歩進んでいるつもりです。
【前編はこちら】永島聖羅が語る「今と、あの頃」、乃木坂46同期・市來玲奈と共演した『Going!』は「学びの場」
▽永島聖羅
1994年5月19日生まれ、愛知県出身。2011年に乃木坂46の1期生として活動開始、2016年に卒業。 現在はタレントとしてドラマ、舞台、バラエティ番組と幅広く活躍中。Amazon Prime Videoにて配信中のドラマ『お茶にごす。』に出演中。 2021年、テレビ東京にて地上波オンエア予定。
Twitter:@seira_0519n
Instagram:seira_nagashima
スタイリング: 津野真吾(impiger)
[衣装協力]
Histoire、OSEWAYA、BRAND SELECT