人懐っこいベビーフェイスと健康的なグラマラスボディーを武器に人気グラビアアイドルとなり、バラエティー番組などでも活躍した“まいぷりん”こと、西田麻衣。33歳となった現在も現役グラドルとして活動し、5月には46作目となるDVD『昼顔』をリリースした。
そんな彼女にデビュー時の秘話から、海外ロケの裏話、さらに今よりも豪華だったグラビア撮影事情まで、16年に及ぶグラビア人生を赤裸々に明かしてもらった。
(前後編の前編)

【写真】33歳になっても活躍し続ける西田麻衣 撮り下ろしカット【6点】

──西田さんは2006年に事務所が開催した『水着グラビアオーディション』で3152人の中からグランプリを獲得し、デビューしました。そもそもグラビアについて興味はあったんですか?

西田 京都の田舎出身でグラビアという言葉の意味も知らず、単純に芸能人になれると思って受けました。芸能界自体には興味があって、中学校のときから養成所に通って、ダンスや歌や演技のレッスンを受けてました。今までどんなことでも一番を取ったことがなかったので、グランプリはありがたかったです。

──書類審査の履歴書に下着の写真を送ったと聞きました。


西田 そうなんですよ(笑)。履歴書には水着の写真を貼ってくださいということだったんですけど、水着を持ってなかったので「これでバレへんか」とショッキングピングの下着の写真を送りました。ただ2次審査には水着でのウォーキングがあって「下着やとお尻の部分は透け透けやし、ごまかされへんな」と、しまむらで水着を買いました。

──実際のオーディションでも他の子とは一線を画していたみたいですね。

西田 落ちるのが当たり前と思って受けているので、周りの子が特技を披露する時も何もせず、ただ歩いているだけ(笑)。オーディションの他の子は綺麗な服を着て、お化粧もしっかりして、みんなオシャレな中で、私はでっかいプーさんのバックを抱えてきて、ロゴのTシャツと短パン姿。
おまけに美容室で失敗されて、髪の毛はスカスカ。あれで受かったのは本当に感謝です。

──合格理由を事務所の人に聞きましたか?

西田 あとから聞いたら「入ってきたときは田舎臭い子だと思ったけど、磨けば光るんじゃないかなと思って選んだ」と言ってもらいました。グラビアのオーディションなのに、体は蚊に刺されてかきむしった痕だらけだったので、合格した後に「それ、どうにかしようね」と注意されたことを覚えてます(笑)。

──デビューグラビアは今は廃刊になった『週刊ヤングサンデー』でした。水着になることに対する恥ずかしさとかはありましたか?

西田 グラビアを始めたころから、自分の中ではスイッチがあって、仕事だと思ったら恥ずかしくはなかったですね。
初めての撮影は沖縄での撮影だったんですけど、水着になることよりも、かき氷食べながらこっち向いてとかポージングをすることの方が恥ずかしかったです。

──グラビアの撮影の次はファーストDVDの撮影だったんですね。

西田 バリ島に行きました。暑さや緊張が重なって、ビーチで飛び跳ねる撮影の時に倒れちゃったんですよね。自分の限界とかがまだ把握できていなくて、頑張りすぎてしまって。倒れて気が付いたらホテルでした。
ホテルでもポカリが置いてあったんですけど、バリは虫が多いので、アリが入っていて「地獄、もう帰りたい」と思いました(笑)。当時は男性の厳しいマネージャーで「ポージングができてない」とけっこう怒られました。マネージャーの部屋で、笑顔やポージングの練習をさせられるのが深夜1時くらいまで続きました。

──そんな大変な体験をしてもグラビアを辞めなかった理由は?

西田 ファーストDVDぐらいで、グラビアでバッと売れたのは大きかったです。そうすると地元で有名人が出たと周りが喜んでくれて、そういう反応が嬉しかったんですよね。そうした反応がテレビのバラエティー番組に出るとさらに広がっていきました。
コンビニに行ったら、自分が表紙を飾った雑誌で全部埋め尽くされているときもありました。あれは人生において貴重な経験をさせてもらったなと思います。

──当時はグラビアでも引っ張りだこでしたもんね。2008年~2021年の間に写真集6冊とかなりハイペースで出されています。

西田 すごい忙しかったころは、月に2回は撮影で海外に行ってました。『ヤングガンガン』の撮影が多かったと思います。
『ヤングガンガン』のスタッフさんって、本当にガンガンな人なんですよ。イエーイみたいなノリで(笑)。私は当時そういうノリが好きだったので、楽しかったです。

──西田さんは当時のグラビアと今のグラビアを知っていますが、環境はかなり変わりましたか?

西田 全然違いますね。時代が変わったというか。まず当時はケータリングがめっちゃありました。あと、制作の方から「麻衣ちゃん、プラダ好きなの買ってあげるよ」と言われましたね。けっきょく買ってもらってないんですけれど。撮影も海外に1週間行くと、オフが2日間くらいありました。逆に今はオフが全くなくて(苦笑)

──西田さんの若い頃にイベント取材などをさせていただきましたけれど、当時は人見知りというか表情に乏しい印象でした(笑)

西田 そうそうそう(笑)。若い時はすごい人見知りでした。挨拶はするけど、必要最低限喋りたくないですみたいな感じで。もう最悪ですよね(苦笑)。自分のことしか考えられなかったです。嫌なことがあるとすぐ怒ったり、泣いたりしていたんですよ。自分をコントロールできなかったですし、マネージャーさんとぶつかることも多くて。それが溜まりに溜まって爆発したり。

──爆発ですか?

西田 グラビアの撮影中に、トイレに閉じこもったことも1回だけありました。スタイリストさんに「ポロリしそうなんで直してください」と伝えたけれど、「大丈夫、大丈夫」みたいに軽くあしらわれて。普段だったら我慢できたんですけれど、その時は気持ちが落ちている時で......。そういうこともあったんですけど、その時の制作の方には今もお世話になって、出し続けてもらっています。感謝ですね。

──西田さんはグラビア歴16年になりますが、グラビアをする楽しさはどこでしょうか?

西田 人との出会いですね。それに尽きると思います。グラビアをすることで、いろんな人と繋がれましたし、そうした人と出会えた人生がすごい楽しかったし、今も楽しいです。グラビアをしていなかったら、こんな思いはできなかったんだなと考えると、全部が幸せに感じられます。私は人との繋がりにとても助けられてきたなと、すごく思います。

【後編はこちら】伝説的グラドル・西田麻衣、1年ぶりのDVD撮影は「2か月で5~6キロ痩せました」

▽西田麻衣
人懐っこいベビーフェイスと健康的なグラマラスボディーが人気のグラビアアイドル。46作目となる最新DVD『昼顔』(竹書房)が絶賛発売中。