来季で5年目を迎える麻雀プロリーグ「Mリーグ」。注目度も年々高まる中、開始初年度、いやその以前から人気ナンバーワンの女流プロとして活躍してきたのが高宮まりだ。
華奢で可憐なルックスからは想像できない闘志あふれるプレースタイル、さらにはグラマラスボディを生かしたグラビア活動でもファンの多い彼女を深掘りした(前後編の前編)。

【写真】雀士とグラビアの二刀流・高宮まりの撮り下ろしカット【8点】

──麻雀は小さい頃からやられていたんですか?

高宮まり(以下、高宮) いえ、始めたのが20歳くらいで。友達に勧められたネット麻雀でした。遅いですよね。学生時代に部活を一生懸命やっていた、ということもなくて、麻雀が何かにのめりこんだ初めての経験だったかもしれません。

──そうなんですね。逆に、どんな学生時代を過ごされたか興味がわきます。

高宮 小学生の時から、ほぼ毎日習い事だったんですよ。クラシックバレエとスイミング、英語、学習塾。バレエと塾が週2ずつだったかな。休みはなくて友達も出来なかったですね。親からは、とにかく勉強するように言われてた、って感じです。
中学でも習い事に行けなくなるから、ほぼ帰宅部の美術部に入るしかなかったり。親がとにかく「勉強しなさい、いい大学に行きなさい」っていう方針で、それに従うフリをしてたと言いますか(笑)。

──どういうことですか?

高宮 言うことを聞いて部屋で勉強してると思わせて、自分は屋根を伝って外に出てお散歩したりしてました(笑)。中学の終わりくらいまではそんな感じで、授業中もぼーっと窓の外見て自分の世界に浸ってたり。勉強しろしろ言われるけど、私自身はそんな感じで、ちょっと変わった子供だったと思います。

──高校生活はいかがでしたか。

高宮 一応、進学クラスみたいなところだったんですけど、中学の終わりころにようやく友達が出来てコミュニケーション能力が身に着いたこともあって、高校は勉強ばかりじゃなくて友達もたくさんできて楽しい3年間でしたね。ただ、大学受験に失敗して、高校を卒業してすぐ東京に出て来て予備校に通ってました。でも、2浪したんです(苦笑)。

──解放されて遊びすぎちゃったとか?

高宮 そういうわけでもないとは思うんですけど、やっぱり実家のある茨城よりずっと刺激的だったことは確かですね。勉強の合間に美術館に行ったりとか、そういうことも増えていたかも。そのタイミングで麻雀を覚えて、麻雀店でアルバイトを始めたんです。


──そこで一気にハマったと。麻雀のどんなところに引き付けられたんですか?

高宮 ゲーム性や牌の種類、役の組み合わせを覚えたりするのが楽しかったのもあるけど、運動部をやってきてなかったから、人と何かを競う経験がそれまでなくて。自分の頭を使って相手と対戦する、というドキドキ感が大きかったですね。あとは自分の触れたことのない世界への憧れもありました。雀荘イコール怖いところ、というイメージはあまりなくて、むしろ「ちょっとカッコいいんじゃない?」って思ってました。

──一介のアルバイトから、どうしてプロになろうと思ったんですか?

高宮 働いていたお店でプロの方と出会って、麻雀プロと言うものがあって、いろんな団体があるということを知ったんです。で、団体ごとにカラーがあって、雰囲気もルールもちょっとずつ違う、と。Mリーグの「一発赤裏あり」は街の麻雀店でも大体採用されているルールなんですけど、今私が所属している日本プロ麻雀連盟はそれがないんです。連盟を選んだのは「私が打ったことのないルールなんだ。やってみたい!」っていう好奇心ですね。挑戦してみたかった。プロテストが2011年ですね。
東日本大震災のあった年だからよく覚えています。

──経歴を見ると、日本プロ麻雀連盟の12年度版カレンダーで水着グラビアを披露されています。ということは、入会後すぐに撮影したわけですよね。今につながる仕事、という意味ではこんなに早くから活躍されていたんですね。

高宮「よくわかんないけど出られるんですね。本当に私でいいのかな?」ってずっとクエスチョンマークをつけながら撮影が終った感じでした。その1年目のカレンダーがすごく映りが良くて話題にもしていただいて、それでお仕事をいただけるようにはなりましたね。

──ただ水着グラビアって一般的な水着よりももっとセクシーなものが多いじゃないですか。こんなに小さい水着着れない! みたいなことは?

高宮 私としては「連盟がOK出してるならいいですよ」というスタンスで。あまり自分でどうこう言ったことはないですね。

──では高宮さんの今後のグラビア活動は、本人の意向というよりも日本プロ麻雀連盟の担当者の方がカギを握るわけですね。

高宮 そうですね(笑)。
そこは連盟の判断を信頼しています。

【後編はこちら】Mリーガー・高宮まり、雀士としての挫折と再生「自分は攻撃型だとか決めたくないなって」
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