神尾楓珠主演、西野七瀬ヒロインの映画『恋は光』が6月17日(金)の公開から1か月以上を経て、観客の熱い声に応える形でロングラン上映が決定。7月23日(土)にはロングラン上映記念の感謝御礼舞台挨拶が行われ、神尾楓珠、西野七瀬、小林啓一監督が映画を観た観客からの質問に答えた。


【写真】役柄と同じメガネ姿で登場した神尾楓珠【5点】

原作は、“恋する女性が光を放ってキラキラして視える”という特異な体質を持つ男子大学生の初恋を中心に、恋愛感情に振り回されながらも「恋」の定義について考察する主人公たちを描いた、秋★枝氏による「恋は光」。

“恋の光”が視える大学生・西条を演じるのは、いま最も注目を集めている俳優・神尾楓珠。西条にずっと片想いをしながらも「光っていない」と言われてしまう幼なじみの北代を、西野七瀬が演じ、共演には、平祐奈馬場ふみかが顔を揃える。

脚本・監督は、『ももいろそらを』(13)、『殺さない彼と死なない彼女』(19)と、美しい画作りが国内外から高く評価されている小林啓一。風光明媚な、情緒に溢れたロケーションは、原作の空気感を捉えている。

神尾は、今作で演じた西条と同じようにメガネ着用で登場し「毎回ですよね、この作品の舞台挨拶では」とニッコリ。
劇中で地味な衣装が多かっただけに小林監督から「髪も伸びて、服もオシャレになって…(笑)」といじられていた。

神尾、西野の周囲でも今作を観た人たちからの反響は大きいようで、神尾は「地元の普段連絡を取らない友達も『観に行った』と教えてくれて『ありがとう』と返したら、七瀬ちゃん目当てだと言われました(笑)。僕らは世代なんでね」と笑いを誘った。

また、「観てくれた人たちからは、いままでと全然違う役柄だけど、違和感がなくて『振り幅がある』と言ってもらえることもあって、嬉しかったです。『神尾楓珠ってこういう役もできるんだな』という声をSNSで見かけたりもしました」と嬉しそうに語る。

西野も「私も『観たよ』という連絡をもらってます。
映画を観た直後に電話をかけてくれた子もいました。『良すぎた!』ってバーッとしゃべってくれて、メチャクチャ嬉しかったです」と語る

。映画を観た人からは、西野が演じた、西条の幼なじみの北代を支持する声が数多く上がっているそうだが、西野は「私も北代のキャラは好きです。『ずっと見ていたい』と言っていただけたりして、嬉しいです」と喜びを口にした。

西条と北代の関係性、ビミョーな距離感も好評を集めているが、小林監督によると「2人ともはじめはしっくりきていない感じがあった」とのことで、神尾も「掴み切れていなかったですね」とうなずく。

西野にいたっては、監督と自身の間の北代に対するイメージのギャップの大きさに「クランクインする前の時点では絶望的でした。
(撮影開始の前日に)『明日からどうしよう!?』って思っていました(苦笑)」と明かす。

そんな2人だが、小林監督は、神尾と西野が撮影現場で積極的にコミュニケーションをとることで、良い関係性が出来上がっていったと称賛する。神尾は「どちらかというと、自然体で現場にいました」とふり返り、西野も「(神尾さんとの会話が)楽しかったのでずっとしゃべってましたね」と述懐。

監督は、2人が本番ギリギリまでおしゃべりをし、お芝居が終わりカットがかかると、再び同じテンションで会話の続きをしていたと指摘し、西野は「そうやってしゃべっているのを監督が見て『その感じで』と言われました」と明かした。

この日の観客は、半分以上が今作を2回以上鑑賞しており、中には5回以上、10回以上も観ているというツワモノも。

そんな熱烈なリピーター向けに、今作をより楽しむことができる見どころや撮影の裏話を聞くと、小林監督は「マニアックなポイントですが、初めての女子会という感じで北代と宿木(馬場ふみか)、東雲(平祐奈)がワインバーに行くシーンで、東雲が恋の定義を否定されるところがありますが、その時の東雲の顔に注目してほしいです。
『何言ってるの、この人?』という感じの良い表情をしてます。その後の、北代がひとりおいしく肉を食べているところもポイントです」とアピールする。

西野はこのシーンについて「楽しかったです。北代は、東雲と宿木のやりとりを俯瞰で見ていることが多くて、やりとりが噛み合ってなくて『おもろいなぁ』という感じで見ているのが面白かったです(笑)。そこに参戦していかないところに北代っぽさが出ているのかなと思います」と語る。

神尾は、自身の大変だった撮影として「ひたすら想いをノートにしたためるところですね。
長かったです!」と述懐。

自分で鉛筆を削って、せっせと書き続けていたそうだが「実はカメラの外に監督がいて、ずっと監督と話をしながら書いてました。胡坐(あぐら)で足がしびれるのがしんどかったです(笑)。交換日記が出てきますけど、祐奈ちゃんの字がめっちゃキレイでした。僕もキレイなんですけど(笑)、祐奈ちゃんの字はすごくキレイでビックリしました」と細かい見どころを明かした。

西野は、アユ釣りのシーンに触れ「釣った後、食べてるんですけど、養殖と天然のどっちも食べました(笑)。
本当にいっぱい食べてます。メチャクチャおいしかったです!」とニッコリ。神尾から「天然と養殖、どっちが好き?」と尋ねられると「養殖(笑)」と答え、神尾からは「養殖かい(笑)!」とツッコミが飛び、会場は笑いに包まれる。

小林監督から「頬っぺたにアユをくっつけながら、良いお芝居をしてました」と言われると、西野は「ついてました?」とキョトン。「メッチャついてたよ(笑)!」との監督の言葉に「そこも注目してください(笑)!」と呼びかけていた。

この日は、観客からの質問にも回答。西条の部屋のビデオデッキにホコリが被っているなど、細かい部分まで作りこまれていることに感銘を受けたという観客からは、登場人物ごとの部屋のこだわりについて、また、北代の部屋は映画に登場しないが、もしも描かれるとしたら、どんな部屋だと思うか?という質問が。

神尾は、「西条の部屋はすごかったです。本当に隅までちゃんと作りこまれていました。生活感があってメッチャいいですよね!」と深くうなずく。小林監督は「トラック一台分くらいの荷物を運んでセッティングしました」と語り、机まわりについてゴチャゴチャしているが、汚く散らかっていないというところや、祖父と同居していた名残が見られる点など、こだわりのポイントを明かした。

北代の部屋が登場するなら?という問いに西野は「キレイでもないし、散らかってもなさそう」と語り、監督が「意外とファンシーなぬいぐるみとか…?」と語ると、神尾も西野も「ありそう!」と同意した。

北代の服や髪形などのファッションについて、西野のお気に入りを尋ねる質問には、西野は「かわいかったですね。ちょっとボーイッシュでサンダルが多くて」と嬉しそうに語り「釣りの時の格好は結構好きです。ガッツリと釣りの装備って初めてだったので(笑)。白いオーバーオールも好きです。ひとつ結びにしていて印象的です」と明かしていた。

最後に神尾は「この映画がとにかくもっともっとたくさんの人に劇場で見ていただけたら嬉しいです」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。

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