1月10日に劇場デビュー3周年を迎えたNGT48。そのNGT48を構成する2チーム、チームNⅢとチームGをキャプテンとして引っ張るのが加藤美南本間日陽の2人だ。
新体制での活動を開始してから半年経った今、2人のキャプテンは自分たちのチームについてどう考えているのか。それぞれのチームの現状と目標を聞いた。

──2018年の6月30日にチームNⅢが、7月1日にチームGが新チームとしての活動を始めました。キャプテンである2人にとって2018年はどんな年でしたか?

加藤 チームとしては一歩前進できた年かなって思います。新しく作り上げたチームGと比べて、NⅢは元からあったチームなので、新NⅢをどう出していくのかってすごく迷ったりして。公演も同じ演目なので、どう変化をつけて、新しい感じを見せていけばいいかなど、いろいろ悩みはありました。そんなときにチームGが盛り上がっているのを観て、私たちも「NGT48を盛り上げるために新しく活気のあるチームにしなきゃいけないね」って、みんなで話し合いをしました。それで、今まで以上にメンバーの連携を取るために話し合ったり、クリスマスパーティーもみんなでしたりして仲を深めるところから始めたら、自然と公演も良くなっていったんです。

──グループでの話し合いは前キャプテンの北原(里英)さんがいた頃はやられていなかったんですか?

本間 里英さんがいた頃のNⅢは里英さんが公演に出ている安心感もありましたし、自分たちはいい意味で後輩でいられたんですよ。

加藤 うん。チームをまとめてくださっていましたし、先輩の意見に私たちはついていっていた感じですね。柏木(由紀)さんもいてくださるだけで安心感があって。


──本間さんはチームGのキャプテンに任命されたときのことを覚えていますか?

本間 えっ!? 無理……って(笑)。

加藤 分かる! 私も自分がキャプテンに任命されるとは思ってなくてビックリした。

本間 組閣後、しばらく経って「誰が新チームのキャプテンになるんだろうね」ってみんなで話していたんですよ。そしたら急にスタッフさんから呼び出されて「本間、チームGのキャプテンをやってくれないか」って言われて……。実は組閣後から、「キャプテンは日陽じゃないか」って、メンバーからもファンからも声が多かったんですよ。だからこそ理想通りになるのがイヤだなって思っていたんです。

加藤 メンバー内では日陽か、りったん(菅原りこ)って言われていましたね。

本間 そうそう(笑)。でも1期生だけで新しいチームを始められるのは後にも先にもこのチームGだけだなって思ったのと、そのときに「副キャプテンは(山口)真帆」と伝えられて。彼女は1期生の中で最年長だし、私よりいろいろな視野で物事を見られる人だから、安心できるなと思って受けることにしました。
──キャプテンから見て、現在のチームのいいところ、足りない部分について教えてください。

加藤 ドラフト研究生はチームNⅢの所属なので、NⅢは直属の後輩が唯一いるチームなんです。
チームGで人が足りない場合、研究生にアンダーで出てもらっているんですけど、所属しているのはNⅢだけで。そんな後輩を育てる環境になっていることが、チームとしても私たち1期生の成長にも繋がっていると思います。メンバーたちも自分のことだけでなく、後輩1人ひとりのことをしっかりと見てあげられる部分がいいところだなって。ただ、みんな、意見をあまり言わないんですよね。それでも以前よりは言うようにはなりましたけど、まだ決断力が足りないなって思います。

──チームGのいいところはどこでしょう?

本間 仲がいいところです。最初から私の中で、チーム感を出していきたいなって思っていて。NⅢの頃は自分が言いたくても意見をぶつけることはしてこなかったので、そういうことも気軽に言えるようなチーム感を作りたいと思ったんです。なので、チームGが始まってから、みんなで話し合いをするようにしました。それを重ねていくことによって、最初は意見を言ってくれませんでしたけど、徐々に言ってくれるようになって。それが、今のチームGの仲の良さにつながっているのではないかなって思います。チームカラーを決めるときもすごかったんですよ。
NⅢはNGT48カラーの赤白って決まっていたんですけど、チームGは好きに決めていいよって言われたので、メンバーみんなのグループLINEで話したんです。そしたらものすごい通知数で(笑)。目が離した隙にすごい数だったんですよ。それぐらいみんなの熱量がすごかったですね(笑)。なので、すごい結束力で公演をスタートすることができました。

──足りない部分はありますか?

本間 後輩に対する指導力がまだまだ低いなって思います。1期生11人で作るチームGを強くしすぎちゃった部分も多かったかなって。今は後輩が少しずつアンダーで公演に出てくれるので、メンバーがよく見てくれていますが、そこはこれからの課題かなと思います。

──加藤さんから見て本間さんはどんなキャプテンですか?

加藤 ホントにメンバーから愛されるキャプテンだなって思います。最初、「日陽はしっかりしているから、自分で物事を決めるだろうな」って、みんなからも頼られるリーダー像が私の中にあったんです。そしたら、今はキャプテンなのに、愛されるがゆえにイジられキャラになっちゃってますね(笑)。

本間 ホントにそうなんですよ!

加藤 でも、それでチーム感も伝わりますし、キャプテンとしても先頭に立ちすぎず、メンバーのことも考えている私にとっては理想のキャプテンだなって。


本間 いつ頃からか、みんなからイジられるようになって……。自分の中ではもっとしっかりしたキャプテンでありたいんですけど……。

──中村歩加さんが本間さんのことを「すべり八重歯」と呼んだとか?

本間 えっ!? 何で知っているんですか! 八重歯がなくなったときなんて、メンバーからもファンの方からも「ただのすべりじゃん!」って言われて。ひどくないですか?

──信頼があるからこそ言われているんだと思いますよ。逆に本間さんから見た加藤さんはどんなキャプテンですか?

本間 加藤はNⅢだけじゃなくて、NGT48全体のときもまとめてくれていて。チームだけではなくグループ全体のことも考えてくれているなっていうのが伝わるので、私は朱鷺メッセで加藤がキャプテンとして発表されたときは、やっぱりねって思ったんですよ。ずっと加藤にキャプテンをやってほしいとも思っていたので、うれしくて。だから加藤がNⅢのキャプテンになってから、すごく安心して全体のことは任せられるし、私も安心してチームGを作っていこうって気持ちになりました。

加藤 いいこと言われてる(笑)。

──キャプテン同士でチームについて相談とかもするんですか?

加藤 分からないことがあれば、日陽に相談しますし、何かあれば連絡取り合おうねって言っています。

本間 チームの悩みだけじゃなく、グループにとって何が一番いいのかを話し合いますね。

──それはキャプテンだから思うこととか、チームごとに色や考え方もありますから、グループ全体の方が話しやすいのではないですか?

加藤 そうですね。
中立の立場でチームを作っていきたいと思います。

──ちなみに、今、チームについて悩みごとはありますか?

本間 ケガ人が多いことですね。

加藤 確かに!

本間 公演が始まってから、数カ月経って、腰や膝を故障してしまうメンバーが増えてきて。それで急遽研究生にアンダーに入ってもらうことが増えたんです。なので、みんなでストレッチとかちゃんとするように私も口うるさく言っています。

──NⅢはありますか?

加藤 公演にメンバーがなかなか集まらないところが悩みどころですね。新NⅢになってから2人が卒業したり、外のお仕事が忙しくて公演に参加できないメンバーもいて。

──先日、NGT48劇場オープン3年が経ちました。

本間 この間、ファンの方に私が劇場出演300回というのを教えてもらって。お祝いしていただいたときにこのステージに300回も立っているんだなって思ったら、すごく感慨深くなりました。3年の間にうれしいことも悲しいことも全部あのステージで起こってきましたし、なんか初めて劇場に立ったときはステージに何も傷がついていなかったのに、今では傷だらけになっているのを見ると、3年の年月を感じますね。ここで成長させてもらっているんだなって改めて思います。


加藤 私は3年経ってもステージに立つときは緊張するもんだなって思いました。普段でもすごく緊張するので、それは何でかなって思ったんですよ。いろいろ考えてみて、私たちを観に来てくださるファンの方たちの期待に応えられるのかなっていう不安だったり、あとステージに立って、自分たちが作り上げる内容を楽しんでもらえるのかな……といった期待の緊張だと思うので、それはずっと持ち続けていきたいなって思います。緊張をプラスに変えるところだと思うので、ステージは。

──あっという間の3年でしたね。

本間 後輩が増えてから年を感じることが増えました(笑)。入ったときは加藤が高2、私が高1で。今や20歳ですよ、加藤は!

加藤 ホントだよねー。

本間 私なんていまだに高校生に見えるって言われますけど、ちゃんと19歳になりました(笑)。

──2019年はどんな年にしたいですか?

加藤 チームの目標はどんなときもファンの方を一番に考える公演にすることです。当たり前のことなんですけど、ファンの方を思っていたら、常にプロ意識を持って立てるし、公演もよくするようにいろいろ考えられると思ったので、常にファンの方のことを考えるようにしたいですね。

本間 私は、みんなに観たい!と思ってもらえる公演を作ることが目標です。チームGは公演が始まってからまだ半年なんですが、よくなる部分はたくさんあると思います。ファンの方に、今日来たときよりも次来たときにその成長が見えるような、次来たときはどんな風になっているんだろうって思ってもらえるような公演をどんどん作っていきたいなと思います。

──グループ全体としての今後の目標はありますか?

本間 4年目に入ったので、ツアーをやりたい気持ちはあります。新潟県でももっと知ってもらえるようになりたいですし、全国を回って、私たちのことをもっと好きになってくださる方が増えたらいいな。

加藤 ツアーはやりたいです!

──個人としての目標は?

本間 文章を書くお仕事がしたいです。小さな頃から本を読むのが好きなので、将来的には自分の本を出せたらいいなって。

加藤 何年かかってもいいので、何かの第一人者になれたらいいなって思います。1から物事を作っていくのが好きなんですよ。今はコンサートの演出とかもやってみたいなって思っています。裏方にもすごく興味があって!

本間 いつかチームGの演出も考えてもらおうかしら?

加藤 ぜひやらせて(笑)!

(『月刊ENTAME』2019年3月号掲載)
かとう・みなみ 1999年1月15日生まれ、新潟県出身。O型。チームNⅢキャプテン。1期生。ニックネームは「かとみな」。ニックネームの「かとみな」は、尊敬している元AKB48総監督・高橋みなみたかみな)をリスペクトしてオーディション時から自身で名乗っていたという。

ほんま・ひなた 1999年11月10日生まれ、新潟県出身。B型。チームGキャプテン。1期生。ニックネームは「ひなたん」。2018年はドラマ出演やセンター抜擢など大活躍だったひなたん。歯列矯正の為、チャームポイントである八重歯を卒業した。
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