AKB48グループや、坂道グループなど大所帯の女性アイドルグループの中で、センターというポジションを務められるのは、限られた数人。しかし、W杯期間中に豊富なサッカーの知識を活かしてコメンテーターとして活躍する日向坂46の影山優佳など、自身の得意分野を活かしてひと際輝きを放ち、1人のタレントとしてポジションを獲得しているアイドルがいる。
今回は、今年特に突き抜けた“実力派”アイドルに注目する。

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1人目は、その圧倒的な知識と熱量でサッカーファンを味方に付けた日向坂46の影山優佳。影山は、名門・筑波大学附属高校出身。ステイホーム期間中に数々の資格を取得したり、『東大王』などクイズ番組でも活躍したりしている勉強家。もともと、サッカー好きとしても知られていて、サッカー番組『FOOT×BRAIN』でもその知識を披露していた。

そして、今年満を持してテレビ朝日とABEMAのワールドカップ中継のコメンテーターの1人として大抜擢された影山だが、彼女の凄い所は、熱狂的なサッカーファンやサッカー通をも唸らせる情報量と研究熱心な姿勢だ。
日本戦のスタメンやスコア予想を的中させて話題を集めただけでなく、日本戦以外の試合についても、影のMVPや試合の注目ポイントなどを自身のInstagramで発信。あまりにも熱心に更新している様子を見たサッカーファンからも心配の声が上がり、「#影山寝ろ」がトレンド入りしたほどだ。

クロアチア戦の敗戦後には、日本代表選手に向けた熱い長文メッセージを公開し、そこでもサッカーファンからの共感を集め、まさに1人勝ち状態で、「アイドル界ナンバー1のサッカー通」というポジションを手に入れた。「勉強とサッカー」が趣味だと言う影山は、来年もますます個人での活躍の場が広がっていきそうだ。

続く2人目は、バラエティ番組で引っ張りだこのNMB48渋谷凪咲。NMB48の曲を1曲も知らない人でも、渋谷の顔と名前は一致しているだろう。
そのくらい、今年、全国区のバラエティ番組への露出が一気に増えた女性タレントだ。そんな渋谷の特技は、大喜利。かつて、「24時間大喜利」なる企画にも挑戦している。これまでは、関西拠点の吉本芸人から愛されている印象だったが、今年初開催された女性タレントによる『IPPONグランプリ』では、松本人志の前でも、その大喜利センスを披露した。王林や滝沢カレンといったトリッキーな回答を繰り出すメンバーの中でペースを乱され苦戦し、優勝は逃したが、奇をてらわない王道な大喜利回答を出し続ける姿には好感が持てた。

特技の大喜利で培って来た瞬発力や発想力、そして、芸人との共演で鍛えられたコメント力で、来年はさらに各局の人気バラエティ番組に出演していくことだろう。
ちなみに、渋谷はかつて、NMB48の楽曲でセンターを務めたこともある。再び、シングル曲のセンターを務め、バラエティ番組のみならず、歌番組で活躍する姿にも期待したい。

影山のサッカー、渋谷の大喜利。他の誰ともキャラ被りしないような強力な武器を持ち、グループ外での独自のポジションを手に入れた2人。しかし、強烈な個性で独自のポジションを獲得しようとしている現役アイドルはまだまだいる。

でんぱ組.incの「ピンキー!」こと、藤咲彩音は、フルマラソン完走経験を持つランナーアイドル。
メルボルン、ベルリンという海外マラソンを経て、昨年、東京マラソンを完走している。かつて、芸能人枠で、東京マラソンに出場したアイドルもいたが、3回のフルマラソン完走は立派な成績。今年は、ミュージシャン最速ランナーとして知られるソナーポケットeyeronのラジオ番組にも出演し、eyeronからもそのポテンシャルを絶賛された。

AKB48武藤十夢は、気象予報士とファイナンシャルプランナーの資格を持つ知性派アイドル。来年2月にグループを卒業予定だが、既に、1人のタレントとして、『サンデー・ジャポン』にコメンテーターとして出演したり、ABEMAのニュース番組『ABEMA Morning』で天気予報コーナーを担当したりするなど、マルチな才能を活かして活躍中だ。

さらにもう1人、変わり種として、AMEFURASSHIの小島はなを紹介したい。
AMEFURASSHIは、ももいろクローバーZや私立恵比寿中学が所属するスターダストプラネットの4人組グループ。小島がTwitterで発信している「#小島はなの毎日ものまね」を見た、作家のせきしろがそのセンスに注目し、コラムで紹介したことで注目を集めている。

もはや、似ている?似ていない?といった次元を超えた、独特の世界観を持ったものまねにハマる人が続出。クオリティ云々よりも、小道具の使い方や動画編集の腕が上がっていることにも注目して見てみて欲しい。最近では、「試合中にメモを取る森保監督のものまね」や「小学校のプールの授業のあれのものまね」といった癖の強いものまねを公開している。そんな小島だが、先日開催された『おもかわ2022~アイドル大喜利シングルトーナメント~』で見事優勝し、今後ますますバラエティ方面からも注目を集めそうだ。


そして、グループ在籍中から、既に独自のポジョションを築き、卒業後にそのポジションをより確固たるものにした元アイドルにも注目しておきたい。元乃木坂46の山崎怜奈は、乃木坂時代からラジオ好きを公言し続け、2020年10月、TOKYO FMの午後のワイド番組のパーソナリティに大抜擢された。卒業後の現在も『山崎玲奈の誰かに話したかったこと。』を担当しているほか、ABCラジオとCBCラジオでもレギュラー番組を持つ売れっ子パーソナリティだ。

また、元NGT48の西村菜那子は、NGT時代から「駅伝に詳しすぎるアイドル」として注目を集め、駅伝や陸上競技をテーマにしたトークイベント「西村駅伝」を開催したり、女子駅伝のテレビ中継に副音声ゲストとして出演したり、駅伝をテーマにした舞台に出演したりするなど、陸上・駅伝に関して、女性タレントでは敵なし状態。マニアックな分析や解説で、あの増田明美からも一目置かれている存在だ。

果たして、来年は、どのアイドルグループから、どんな特技を持ったメンバーが飛躍していくのか?早速だが、3月には、野球の世界大会WORLD BASEBALL CLASSICが開催される。例えば、そこで突き抜けるのは、ももいろクローバーZの高城れにか?モーニング娘。22の牧野真莉愛か?仮面女子の猪狩ともかか?そんなことを妄想しながら、各グループのメンバープロフィールを眺めてみるのも楽しそうだ。

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