HKT48の九州ツアーが21日(日)、福岡サンパレスホテルにて開幕した。2014年に開催した初のライブツアーから4年半ぶりに九州7県を回るツアー、しかも指原莉乃卒業後の初のツアーでもあり、大きな注目が集まっていた。
初日、昼公演が終わった後、松岡菜摘本村碧唯田中美久松岡はなの4人が囲み取材に答えた。その全文をお送りする。
──冒頭の「支配人からの卒業」のブロック、あの卒業セレモニーはどういう流れでやることになったんですか?

菜摘 しんみりした感じでやろうとなってたんですけど、登場した時、(観客が)笑ってたから。

本村・田中・はな 笑ってたよね。

菜摘 予想外の反応が返ってきて、メンバーも戸惑いつつ。泣きながら出てくる予定だったんですけど。難しかったです。(反応が)返ってくるっていうのはライブ感があって、楽しいなと思いました。

──ファンの人が尾崎豊さんの『卒業』を一緒に歌ってる声は聞こえましたか?

本村 聞こえました。口ずさん出るのが見えて、嬉しかったです。

──あの場面、ファンの人は歌っていいんですか?

はな ぜひ!

菜摘 卒業式の『仰げば尊し』みたいに、みんなで歌えたら。なので、練習してきてください。


──あの曲は知ってました?

菜摘・田中・はな 知らなかった。

本村 サビだけ知ってました。最後のほうだけ。

菜摘 (尾崎豊の)『卒業』をやりますよって(スタッフに)言われて、ファンの方が副タイトル(「あの支配人からの、卒業。」)から連想して、「『卒業』やるんじゃないか」ってSNSで言ってて。「え、なんで知ってるの?」って。私たちはこれが卒業の歌詞の中に入ってるというのを知らなかったので。

──指原(莉乃)さんがいる時といない今日とで、自分が頑張ったところは?

本村 私は、さっしーがリハーサルからずっと見て、いろんなメンバーにアドバイスをしてくれていたので、そういう場面で(私も)もっと周りを見なきゃなって、リハーサルから意識したし。さっしーが卒業していく時に、「これからもっとパフォーマンスを磨いて、上手になっていったほうがいい」って言われたので、そういうのを実践して、みんなの刺激になるように、今まで以上に踊ろうと思って、パフォーマンス重視で頑張りました。

はな さっしーさんが煽る部分とかしゃべる部分が多かったので、今回はそういう部分を任せていただけることが多かったので、毎回ドキドキしながら煽ったりしゃべったりしてました。ちゃんと伝わるように意識してたので。伝わったかどうかわからないですけど、自分なりにできたんじゃないかと思いました。

田中 自分も莉乃ちゃんの煽りや莉乃ちゃんのやっていたポジションをさせていただくことが多かったんですけど、今までそういう経験があまりなかったからこそ、すごく難しくて。
リハからとても苦戦していたんですけど、いざステージに立ってみると、ファンの方が支えだなと思って。メンバーみんなで一体になって、ツアー初日を迎えられたなと思います。

菜摘 これだけ大人数だと、後ろにいると少し気を抜いたり、「センターじゃないから」って思ったりすることもあるんですけど、さっしーが抜けて、さっしーにすごく頼っていたなっていうのを気づいたので。私は全員で、一人ひとりがちゃんと自分もステージに立ってるという意識を今回は持ってほしいなと思って臨みました。一昨日かな、リハの後にみんなで円になって、4期生、5期生とはそんなに話すことがなかったので。先輩から寄って行ったら、みんなが泣きながら話してくれて。今までなかなか全員で話す機会がなかったので。気持ちの面でみんなのサポートをちょっとずつしていけたらいいなと思って。距離を縮めながら、さっしーが残してくれた楽しいグループを大事にしたいなと思って。みんなと仲良しになりました。

──1回目でこんなに全力を出し切ってまだ体力が残っているのかって心配になったんですけど。

はな アドレナリンでまだ行けそうかなっていうのはあるんですけど。
ちょっと気を抜いたらヤバいです。でも、始まったら楽しいので、勢いに任せて。

田中 めっちゃしんどくて、倒れるかと思ったんですよ! 『意志』終わった後に倒れるんじゃないかと思って不安でした。でも、ファンの方を見てると、「楽しい」を超えて、泣きそうになっちゃって。

──本村さんは責任感を持って、大きく踊っていたように見えたんですけど、夜の部も大丈夫ですか?

本村 途中、足ヤバいかなと思ったんですけど、最後の7曲ぶっ通しでやった時にジャンプしても足が痛くなくなって。麻痺しだして(笑)。(限界を)超えちゃったんですよ。次も超えちゃえば、どうにかなると思います。

──松岡(菜摘)さんはキャプテンという立場もあって、みんなを心配していたと思うんですけど。

菜摘 5期生の気持ちを話し合いで初めて聞いたから、気持ちを知らなかった時は、どういうふうにしたらみんなに思ってることが伝わるんだろうなと思ってたけど、みんなの気持ちを聞いて、極端に自信のない子が多くて。だから、ステージでも元気がないように見える。でも、アイドルになれているから。
親心じゃないけど。そういう気持ちでステージに立ちました。

──九州ツアー、これからどんな旅になりそうかという展望を。

はな どんどん絆が生まれそう。

菜摘・本村・田中 ね!

田中 なこみく矢吹奈子・田中美久)も最初の九州ツアーでメンバーとの距離が縮まったと思って。鬼ごっこに誘うくらい(笑)。今考えたら、昼と夜の間で鬼ごっこに誘ってたなんて鬼だなと思って(笑)。今思うとすごいなって、実感しました。

──5期生で鬼ごっこに誘ってきそうな人は?

田中 くどはる(工藤陽香)とか。誘ってきそう。

──前の九州ツアーから4年半経って、やってみてどうでしたか?

田中 前はユニットのバックダンサーだったり、出られなかったりした側だったので、今、こうしてやってみると前より成長してる姿を見せられているなと実感したし、その分プレッシャーとかあるんですけど、負けないように頑張ろうと思いました。でも、周りのメンバーが支えてくださって、楽しいです。


──松岡はなさんは前の九州ツアーは……。

はな いないです。中2とかですかね。勉強してました(笑)。不思議ですねー。

──それぞれが今回のツアー成功のために、レッスンから今日まで意識的に振る舞ったことは?

田中 自分のポジションじゃなくて、(誰かが)抜けたポジションをさせていただいていることが多くて。リハで思ったことは、もともとやっていたメンバーを動画で見たりして、どうやればいいのかなと悩んでたんですけど、その人になれることは無理だなと思って。だから、ツアーを通して自分なりのパフォーマンスと新しいHKT48とで違うんだよっていうのを見てほしいと思って。自分の個性を出せるように頑張ろうと思いました。

はな いつもは元気に踊るっていうのを意識してたんですけど、さっしーさんから「パフォーマンスを重視してやったほうがいい」っていうのを聞いてから、ちゃんとするところはちゃんときれいに踊ることを意識するようになって。毎回動画を見て、ここはこうした方がいいんじゃないかなっていうのを念入りにしました。

本村 私は一人ひとりに意識を持ってほしくて。
何にしても自分がちゃんとしないといけないんだという意識を持ってほしくて。それをどう伝えたらいいのかなって思った時に、自分が練習している中で、これはこうだよっていうのを一人ひとりにちゃんと確認しに行って、教えに行って。メンバーもわからなかったことをお互い確認し合っていける環境を作りたいと思って、いろんなメンバーに声をかけました。

菜摘 私は客観視力? 引きで見る力を。さっしーがずっとやってくれていたことを誰かがやらないといけないなと思って。上手にはできないですけど、リハやっていく中で、「ここをこうしたいです」って極力言える環境がいいなと思うし。(今までは)さっしーが大人とつなげてくれたので、リハでちょっとずつ大人とコミュニケーションをとりつつ。今回はみんなが意見言ってるよね?

本村 うん。

菜摘 「こういうところやりにくいんですけど」っていうのも言ってるし。みくりんも1回目終わった後の直しでも言ったし、ちょっとずつみんなが言っていって、いい公演にしていけるように視野を広く持ちたいなと。

──後輩2人から見て、キャプテン2人が変わったなと思うところは?

はな メンバーをすごく見ているなと思って。今日もコンサート中に、なっちゃんが「みんな早替え間に合ってたかな」って言ってて。ちゃんと見てるんだなと思ったし。リハ中も後輩にいっぱいお話してて、すごいなと思ったし。話し合いの時も、ずっと2人が進めてくださって、感謝です。

田中 リハで演出家の方にすごく怒られちゃって。みんなしょんぼりしちゃって。どうしたらいいかってなってた時に、みんなで円になって話し合いをしたんですけど、なっちゃんと碧唯さん中心に話を振ってくださったりしていたので。いやすい環境のHKT48だなと思って。とても支えられてます。安心して活動できてます。

菜摘 言わせてるみたい。

はな ホントにいいんですよ!

──指原さんがいなくなって変わったことは。

田中 メンバー一人ひとりの意識が高くなった。発言もみんなするようになったし、今までは莉乃ちゃんが全部まとめてやってくれていたんですけど、そういう存在がいなくなると個人の意識が高くなってきて。みんなの意識が変わったな、積極的になったなと思います。

はな いつもなつみかん(田中菜津美)さんとさっしーさんが2人のMCをやってたじゃないですか。それがなくなって寂しいなと思っちゃいました。

菜摘 ファン目線(笑)。

はな ないんだなーと思って。

菜摘 村重(杏奈)がすごい変わったなと思って。ツインプラネット(所属事務所)に入って、変わりましたね(笑)。

はな 後輩に言ってくださるようになりました。

菜摘 責任感すごいよね。今までふざけてる人みたいな感じだったけど、村重も大人になったんだなと思って。

本村 いっぱい考えてくれるし、いっぱい発言も注意もしてくれるようになって。成長したなって(笑)。

──寸劇は今後どんな感じになっていくんですかね?

本村 まだ知らないんですよ。

田中 莉乃ちゃんの宣材写真を踏む場面があって、自分でも役になり切って演じないとって思うんですけど。申し訳ない気持ちでいっぱいになっちゃって。ごめんなさーい!

──最後に意気込みを。

菜摘 初日が開けるまで不安だったんですけど、ファンの方と同じ時間を過ごすことで自信がつきましたし、この先が楽しみ、ワクワクしています。さっしーがいなくなった不安を感じさせないような楽しい、新しい一面を見せていけるように。九州7県終わった時に、ひと回り成長できるようにみんなで力を合わせて頑張りたいなと思います。

▽HKT48九州7県ツアー ~あの支配人からの、卒業。~ ツアースケジュール<全9会場>
7月21日(日)【福岡】福岡サンパレス ホテル&ホール(2公演)終了
8月4日(日)【福岡】アルモニーサンク北九州ソレイユホール(2公演)
8月18日(日)【福岡】大牟田文化会館(2公演)
8月31日(土)【鹿児島】鹿児島市民文化ホール 第1ホール(2公演)
9月1日(日)【宮崎】宮崎市民文化ホール 大ホール(7月23日より先行受付)
9月11日(水)【大分】iichikoグランシアタ(7月23日より先行受付)
9月28日(土)【長崎】長崎ブリックホール 大ホール(7月23日より先行受付)
10月12日(土)【熊本】熊本県立劇場・演劇ホール(詳細後日発表)
10月22日(火・祝)【佐賀】佐賀市文化会館 大ホール(詳細後日発表)
※9月開催分のチケットは7月23日(火)より先行受付がスタート。詳しくはHKT48公式HP(http://www.hkt48.jp/)で発表
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