2022年1月期に放送されたドラマ『妻、小学生になる。』(TBS系)でドラマデビューした沖縄県出身の女優・當真あみ。
デビューから立て続けに話題作への出演が相次ぎ、CMにも多数出演の注目女優の一人だ。現在はドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系)で松岡茉優演じる3年D組担任・九条里奈の生徒であり成績トップを争う優等生・東風谷葵役を演じている。瞬く間に飛躍していく彼女の、“逸材”と言わざるをえない魅力に迫ってみた。

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當真は沖縄県出身の16歳。2020年10月に沖縄でスカウトされたのがきっかけで芸能界入りを決めた。2021年7月には「リクルート」の企業CMに抜てきされ、わずか半年で芸能界での初仕事を経験。
当時まだ中学生ながら、物おじしない様子に関係者はすでに大物感を感じていたようだ。

2022年はブルボン「濃厚チョコブラウニー」シリーズのCMに始まり、同年4月にはアサヒ飲料「カルピスウォーター」の14代目CMキャラクターに選出。朝ドラヒロインとなったのん、黒島結菜永野芽郁を輩出した人気俳優の登竜門的な位置づけであることから、この起用は彼女の名が広まるきっかけにもなったと言える。

ドラマデビュー作『妻、小学生になる。』では、“訳あり”天才小説家・出雲凜音役を演じた當真。自分の体に高校教師・吉原(水川かたまり)が憑依した女子中学生という複雑な役を見事にやってのけた。
神木隆之介をはじめ、若手俳優たちの演技も目を見張る作品だったが、當真の演技も確実に視聴者を惹きつけた。

2022年放送のドラマ『オールドルーキー』(TBS系)では、将来有望なフェンシング選手・三咲麻有役を熱演。SNSで「ナイーブさと凛としたカッコよさが共存して素晴らしい」「透明感がすごすぎて向こう側が透けて見えた」などと反響を呼んだ。さらに、NHK大河ドラマ『どうする家康』では、主演の松本潤演じる徳川家康の長女・亀姫という重要な役に抜てきされ、天真らんまんで勝ち気な姫を演じた。これまでとは異なる役柄に挑戦し、演技の幅を見せている。

そして現在放送中のドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』では、クラスメイトの鵜久森叶(芦田愛菜)に思いを寄せる優等生役を熱演。
ほか作品でも際立っていた透明感に加え、幼さと大人っぽさの両方を兼ね備えた目を引くビジュアルで存在感を放っている。

共演している芦田愛菜のように子役からキャリアを積んだわけでは決してないのだが、感情が伝わってくる演技には目を見張るものがある。

8月19日に放送された第6話では、鵜久森の涙の対話シーンが話題になった。両目からポロポロと涙を流す東風谷の姿に、SNSでは「切なすぎる……」「演技が素晴らしい」「もらい泣きしちゃった」などの声が上がったほど。今回のドラマでもしっかり演技の幅を見せ、視聴者の心をつかんでいる。

シンデレラストーリーを描きながら、彼女自身は着々と大女優への階段を登っている。
憧れの女優は長澤まさみだと話す彼女は、2023年6月に公開されたWebメディア「MusicVoice(ミュージックヴォイス)」のインタビューによると、「同じ女優さんが出演している違う作品を観て、違う演じ方、お芝居のバリエーションを勉強しています」とのこと。俳優デビューから1年というキャリアながら、芝居への熱は高く、成長速度も速い。

當真の魅力は、生まれ持った透明感と存在感がありながら、まだ何色にも染まっておらず、等身大で演じられるところだ。一つ一つの仕事に向き合いながら、彼女自身もものすごいスピードで成長している。今後はどのような役に挑戦するのか、勢いの止まらない彼女から目が離せない。

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