「TOKYO IDOL FESTIVAL 2019」初日の2日、グループの垣根を超えてアイドルたちが共演するコラボステージで、一際注目を集めていたステージがある。「SMILE GARDEN」で開催された「Berryz工房大好きスッペシャル!」だ。


Berryz工房が自らその活動を休止したのは、2015年3月のことだった。あれから4年、今回のTIFで“Berryz工房大好きアイドル”が終結してイベントを行うと発表されると、ファンは待ってましたと大きな歓喜の声を上げた。しかもこのイベントには、Berryz工房のメンバー・夏焼雅まで登場するという。

注目の「Hello! Project Special Stage Berryz工房大好きスッペシャル! ~夏焼雅(PINK CRES.)& BEYOOOOONDS & TIF選抜スッペシャルコラボ~」はTIF初日の17時10分、「SMILE GARDEN」でスタートした。

颯爽とステージに登場した夏焼は、PINK CRES.のメンバーを従えて『トウキョウ・コンフュージョン』を堂々と披露。ハロプロファンにはおなじみのMC・上々軍団に初となるTIFの感想を尋ねられると、「いろんなアイドルのファンの方とお会いできるし、すごく新鮮」としつつも、「ハロプロのメンバーもたくさんいるので、少し懐かしい気もします」と高揚した様子で思いを吐露する。


イベントは、ここからが本番だった。まずはBEYOOOOONDSの面々がステージに上がり、夏焼とともにBerryz工房の代表曲『ライバル』を熱唱。立錐の余地もなく埋まった会場からは、悲鳴にも似た歓声が上がる。さらにはハロプロ所属以外のアイドルたちも次々と登場し、『本気ボンバー!!』へ。「夏じゃん!」という歌詞に合わせるようにして、ファンが一斉にジャンプする様は圧巻だ。

「思い出した。
私もこんなふうにジャンプしてたっけ(笑)。でもコールがめちゃくちゃ気持ちいいし、もっともっと盛り上がってくれたらいいなって思います! あとビックリしたのは、Berryz工房時代の私のカラーである紫のTシャツを着てくれている方が結構いて……うれしいですね!」(夏焼)

Berryz工房コラボ3曲目は『付き合っているのに片思い』。イントロが流れるたびに「この曲が来たか!」といった感じで「うおーっ!」「キャーッ!」という大歓声が上がる。続く『一丁目ロック!』では、サビ部分で「ウォウ、ウォウ、ウォー!」と当時と変わらぬコーラスでの大シンガロング大会へと移行した。夏フェスとBerryz工房、改めて最強の食い合わせである。

共演したアイドルたちも、Berryz愛を隠そうとはしない。
寺嶋由芙が「ハロー!プロジェクトさんにずっと憧れていて、実は(Berryz工房や℃-uteを輩出したハロー!プロジェクト・)キッズ オーディションも受けたことがあるんです」とカミングアウトすれば、卒業を直前に控えたハコイリ▽ムスメ(※▽はハートが正式表記)の我妻桃実は「自分がアイドルでいるうちに、一番大好きな徳永千奈美さんとお仕事などの正規ルートでお会いするのが夢でした。その夢は叶わなかったけど、別の方法でお会いできれば……」と自身のアイドル人生を総括。

ハロプロの新人・BEYOOOOONDSの高瀬くるみは「緊張しすぎて、息が震えちゃう」と大先輩を前にして恐縮しきり。一方、つばきファクトリーの小方リサは「私たち、つばきファクトリーはBerryz工房の魂を受け継いだグループ。ここに出なくてはいけない存在」と内に秘めた闘志を剥き出しにした。

また、Tokyo Flamingoの岩崎夢生は街中で夏焼に偶然会って声をかけたエピソードを披露。
あまりにも岩崎のビジュアルが徳永千奈美に似ていることから、興奮した夏焼がその場で徳永とテレビ電話を繋いだという。

イベントは大盛り上がりのまま、最後のナンバー『スッペシャル ジェネレ~ション』に突入。断るまでもなく、Berryz工房の不朽の名曲だ。「ス!」「ぺ!」「シャ!」「ル!」というファンの大コールが夕方のお台場に響き渡っていく。この感動は二度とない瞬間である!

デビュー当時、小学生メンバーが中心だったBerryz工房。年端もいかない少女たちが『あなたなしでは生きてゆけない』のクールなトラックに乗せて歌う様子はあまりにも前衛的で、多くの者に衝撃を与えた。
Berryz工房がきっかけとなりアイドルファンになった者は数多くいるし、今なおBerryz工房を信奉するアイドルも多い。

イベントが大盛況に終わったことに気をよくした夏焼は、「ぜひ次はメンバーを増やしたいですね」と第2回の開催を示唆。満面の笑みを浮かべながらステージを降りる彼女に対し、「Berryz最高!」という“あの頃”と変わらぬコールが鳴り響いた。