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まずは“あのちゃん”の愛称で親しまれているano。アイドルグループ「ゆるめるモ!」の元メンバーで、かわいらしいルックスと個性的な喋り方で人気を博している。
ブレイクのきっかけとなったのは、2021年に放送された『ラヴィット!』(TBS系)。番組内のクイズ企画で「ほぐした赤LARK」「目玉の親父の衣替え」などの珍回答を連発し、ネット上で大きな話題に。実はその裏では『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の企画が動いていたというオチだったのだが、世間の認識としては、これをきっかけに有名になった印象が強いだろう。
そのため当初はどちらかと言うと、タレント寄りのイメージだったのだが、彼女がアーティストであることを再認識させてくれたのが、2022年11月にリリースされた楽曲『ちゅ、多様性。』。
同楽曲はアニメ『チェンソーマン』第7話、通称“ゲロキス回”のエンディングテーマに起用された一曲で、作詞はano自ら手掛けている。しかもサビではゲロキス回にちなんで「Get on chu=ゲロチュー」を連呼しており、よくここまでのパワーワードを曲に落とし込んだものだと思わず感心してしまう仕上がりだ。
『ちゅ、多様性。
2022年12月に公開され、空前の大ヒットを記録した映画『THE FIRST SLAM DUNK』。国内興行収入は157億円を超え、国内歴代興行収入ランキングでは『アバター』に次ぐ13位にランクインした。
そんな“スラダン”ブームの陰の立役者と言えるのが、3人組ロックバンド・10-FEETだ。彼らは同映画の劇伴を担当すると共に、エンディング主題歌『第ゼロ感』を手掛けている。この『第ゼロ感』は劇中でも効果的に使用されており、物語の盛り上がりに大きく貢献していた。映画鑑賞後、頭の中から歌声が離れなくなったという人も多いのではないだろうか。
さらに大ヒットの余波は、現実のバスケットボールの試合にまで及んでいる。9月2日に行われた「FIBA バスケットボール ワールドカップ 2023」の日本vs.カーボベルデの試合終了後、会場に『第ゼロ感』が流れ、観客が一体となって大合唱する一幕があったのだ。きっと『紅白歌合戦』当日も、NHKホール中にあの熱狂を蘇らせてくれるに違いない。
一方、アニメを盛り上げたバンド繋がりでいえば、MAN WITH A MISSIONの存在も忘れてはならない。大人気アニメ『「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』(フジテレビ系)のオープニングとエンディングをシンガーソングライターのmiletとともに務めており、「THE FIRST TAKE」でオープニング曲『絆ノ奇跡』を披露した際には、わずか一晩で100万回以上の再生数を記録した。
ただこれだけ脚光を浴びていながら、MAN WITH A MISSIONのメンバーは『紅白歌合戦』に出場できるとは思っていなかったという。出場歌手発表の後に行われた同番組の会見には、ドラムのSpear Rib(スペア・リブ)を除いた残りのメンバーが出席したのだが、彼の欠席理由については「本当に出れると思っていなかったので、うちのドラムは今ロスに旅行に行っております」と説明していた。
また『BLEACH 千年血戦篇』(テレビ東京系)や『呪術廻戦 懐玉・玉折』(TBS系)など、話題作の主題歌を次々に手掛けるシンガーソングライターのキタニタツヤも初出場歌手の一人だ。
中でも『呪術廻戦』のオープニング曲『青のすみか』は、アニメの回を追うごとにYouTubeチャートの順位を上げていき、8月4日~10日までのチャートでは前週の再生数を約1.7倍に伸ばしてランキング2位にランクイン(オリコン調べ)。今やMVの再生回数は3400万回をゆうに超えている。
さらには自身初となるストリーミング累計1億回を達成し、同楽曲で『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)の初出場も果たした。キタニにとって今年が飛躍の年となったことは言うまでもない。
2023年も残すところあとわずか。最後の締めくくりに紅白初出場歌手はいったいどのような歌声を響かせてくれるのか、楽しみに待とう。
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