霜降り明星のせいややハライチの岩井が結婚発表後にレギュラー番組で何を語るのか?乃木坂46からの卒業を発表した秋元真夏が自身の番組でどんな心境を語るのか?「結婚」や「卒業」といったタイミングでは、特にラジオ番組に注目が集まる。気になって実際に番組を聴いた人、ネットニュースでその記事を目にしたという人も多かったのではないだろうか。
そこでしか味わえないタレントの本音が聴けるというのもラジオの醍醐味だ。ラジオ人気がさらに定着して来た感のある2023年。今回は、去年1年を通して、ラジオ好きの間で語られることが多かった話題を3つに絞って紹介してみよう。

【関連写真】豪華すぎるスペシャルゲストも登場で、大盛り上がりとなったイベントの様子【20点】

まずは、2月17日(金)~19日(日)にかけて放送された『オールナイトニッポン55周年記念 オールナイトニッポン55時間スペシャル』は外せないだろう。全国のラジオファンから愛され続けて、実に55年。新旧の人気パーソナリティが大集結し、55時間連続放送という形で実現した究極、かつ、夢のラジオ特番に多くのラジオファンが歓喜した。

金曜18時にナインティナインでスタートし、日曜25時に福山雅治でゴールするという超豪華なタイムテーブルを彩ったのは、松任谷由実×黒柳徹子ウッチャンナンチャン×出川哲朗×バカリズムタモリ×星野源明石家さんま×笑福亭鶴瓶、aiko×井口理(King Gnu)…といった1日限りの復活や豪華コラボの数々。

お目当ての番組はもちろんのこと、1つでも多くの番組を聴こうと、昼も夜も眠い目を擦りながらリアルタイムで追いかけ続けた番組ファン、radikoのタイムフリー機能を最大限に駆使して楽しんだというラジオファンも多かったことだろう。

これだけの大型特番が実現出来たのは、今なお愛され続けている番組のパワーと人気と歴史があるからこそ。2024年2月18日(日)には、『オードリーのオールナイトニッポン』が東京ドームで番組イベントを行うというのだから驚きだ。四次先行でもチケットが取れないというファンも続出…。もはや、いちラジオ番組のイベントの次元を超えた、社会現象と言ってもいいほどの状況である。
オードリーの東京ドームは、間違いなく、2024年のラジオ3大ニュースのひとつに挙げられることだろう。

さて、ラジオ番組発のイベントの話題が出たところで、2つ目のトピックスとしては、2023年は「ラジオ各局のイベントが大盛況」だったという点にも触れたい。コロナ禍が落ち着いて来たこともあり、多くのラジオファンがリアルでのイベント開催を待ち望んでいたようだ。

ラジオイベントと言えば、これまでは、AM各局がその局のお膝元で開催するという印象が強かったのではないだろうか。文化放送は2023年、増上寺や浜松町周辺で「浜祭」を、ニッポン放送は日比谷公園で「ラジオパーク」を、それぞれ4年ぶりに開催した。また、J-WAVEは、春に両国国技館で「ギタージャンボリー」を、夏には国立代々木競技場第一体育館で「INSPIRE TOKYO」(かつての「J-WAVE LIVE」に代わるフェス)を開催するなど、得意な音楽イベントを通じて、出演アーティストのファンはもちろん、局のファンを集めることにも成功している。

そんな中、2023年最も注目したいラジオ局発信のイベントと言えば、10月22日(日)に開催された「TOKYO FM リスナー感謝祭」だろう。平日ワイド番組のパーソナリティ達が渋谷に大集結し、LINE CUBE SHIBUYA(旧渋谷公会堂)で公開生放送イベントを行ったほか、近くの北谷公園では人気番組の公開収録なども実施。さらに、タワーレコード渋谷店も巻き込んでのスタンプラリーやグッズ販売も好評だったようだ。

渋谷と言えば、TOKYO FMファンにとっては、今は無き聖地「渋谷スペイン坂スタジオ」があった街である。この日は、全国ネットの大人気ラジオドラマ『あ、安部礼司』の公開生放送やflumpoolの公開収録なども行われ、全国から、TOKYO FMファンがかつての聖地・渋谷に駆け付けた形だ。

住吉美紀、山崎怜奈、ハマ・オカモト、マンボウやしろ野呂佳代…といった人気パーソナリティ達による「ワイドパーソナリティ大集合スペシャル」の様子は、動画サイト「Travel TV」で映像でも確認が出来るので是非チェックしてみて欲しい。
観てもらえればよく分かるのだが、TOKYO FMの番組パーソナリティ達はとにかく仲がいい。日頃の番組同士のクロストークでそれを感じているリスナーも多いことだろう。

そして、こうした局全体の風通しの良さ、番組同士パーソナリティ同士の仲の良さも支持されている要因のひとつのようだ。実際、TOKYO FMは、ビデオリサーチの首都圏ラジオ聴取率調査で、現在10期連続首位を獲得し続けている。このリスナー感謝祭が2023年限りのものではなく、毎年の恒例行事となることを願っているファンも多いことだろう。2024年のイベント展開にも注目していきたい。

そして、最後は、「次世代ラジオスターの台頭」という切り口で語ってみたい。もちろん、芸人やアイドルの新番組も注目されてはいたが、2023年、ラジオ界で最も注目を集めたパーソナリティの1人がアンジェリーナ1/3だ。「アンジー」の愛称で親しまれているアンジェリーナ1/3は、普段はGacharic Spinというバンドでマイクパフォーマーを務めている。2023年のクリスマスで22歳を迎えた、まさに次世代ラジオスター候補の筆頭。

現在は、TBSラジオと文化放送でレギュラー番組を持っているのだが、どちらもアシスタント無しの1人喋り。もともと落語や講談が好きだったことから、あの神田伯山との交流が生まれ、昨年、伯山のラジオ番組の代役を務めたことで、多くのラジオファンにその才能を知られることとなった。
年齢的なことを考えてみても、まだまだ「伸びしろ」だらけ。来-2024年は、鈴木おさむの放送作家人生最後の舞台『芸人交換日記』への出演も決まっており、さらなる活躍が期待されている。ラジオスターとしての覚醒にも期待したい。

その他にも、TBSラジオ『脳盗』のパーソナリティを務めるラッパーのTaiTanや各局でパーソナリティを担当して来たトンツカタン森本にも注目だ。2人は、それぞれTBSラジオの元日特番への出演が決定。そこでの活躍次第では、もしかしたら、4月からの枠拡大やレギュラー番組決定という動きもあるかも知れない。

さて、今回は、ラジオ好き筆者の独断で3大ニュースを挙げてみたのだが、ラジオ好きの皆さんは是非、2023年聴いた番組の中から、自分なりの3大ニュースや神回ランキングなどを考えてみて欲しい。そして、それを語り合えるラジオフレンズがいる人は忘年会の話のネタにも是非。

年末年始、テレビとは異なり、ラジオは通常編成での通常放送が基本だ。2024年の1月1日は月曜日。早速、いつもの時間に、いつものパーソナリティが喋っている安心感がそこにはあった。もちろん、いつもの局のいつもの番組を聴くのもいいが、せっかくなら、新年は気分を変えて、radikoのタイムフリーやエリアフリーも駆使しながら、全国の局や番組との新たな出会いと発見も楽しんでみて欲しい。


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