2024年1月21日スタートのドラマ『アイのない恋人たち』(テレビ朝日)。主演を福士蒼汰が務め、ゴールデン・プライム帯ドラマにおいて初ヒロインを務めるのが岡崎紗絵だ。


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岡崎は雑誌『Seventeen』のモデルオーディションに合格したことからキャリアをスタートさせ、2014年ごろからは女優としても映画やドラマで活躍中。とはいえ、ゴールデン帯初ヒロインとあって、今回初めて岡崎の演技を観るという視聴者もいるだろう。ここでは、近年の岡崎の出演作品をいくつか紹介したい。

まず、岡崎がドラマ初主演を務めたドラマ『花嫁未満エスケープ』(テレビ東京・2022)。小川まるにによる漫画原作で、20代後半にして、いっこうに結婚に踏み切る様子のない彼氏と同棲しながら、恋にも仕事にも奮闘する主人公・柏崎ゆうの物語である。同棲する彼氏・松下を中川大輔、高校の同級生で元彼である深見を浅香航大が演じた。

ドラマでは、原作にない完全オリジナルとして『花嫁未満エスケープ 完結編』(2023)が全4話で放送。物語のラストでゆうは最良のパートナーを見つけることになる。いずれも深夜帯での放送だったが、TikTokでの総再生数が1億回を超え、話題を呼んだ。

岡崎が演じたゆうは、セレクトショップの店長に昇進し仕事に邁進する一方で、同棲5年の彼氏との将来が決まらないなど、リアルな悩みを抱えながら生活する女性。さらに高校の同級生で元彼である深見と再会することで、ゆうの気持ちは大きく揺れ動くことになる。見通せない将来に不安を感じ、選択しきれない様子など、等身大の女性を誇張せず、リアルに演じた岡崎に共感した視聴者も多いはずだ。


さらに、綾野剛主演、スポーツマネージメントの世界を描いたドラマ『オールドルーキー』(TBS・2022)では、会社の社長・高柳(反町隆史)の社長秘書・真崎を演じた。真崎は、スポーツマネージメントに奮闘する社員と社長の間をうまく橋渡し、秘書らしいファッションの着こなしも視聴者を楽しませただろう。

スポーツの競技経験を持つ社員が多い中、真崎はスポーツ選手の筋肉フェチだからという理由で入社した点でも馴染みやすさを覚える。岡崎自身、お茶目で可愛らしい秘書を自分のものにしていた。

他方、岡崎がまったく違う表情を見せた作品もある。木村拓哉主演の「教場」シリーズ第2段であるスペシャルドラマ『教場II』(2021)で演じた伊佐木陶子だ。 警察官を目指す警察学校が舞台になっているため、真剣に訓練や授業に臨む眼差しは他では見られない部分だ。

伊佐木は誰にでも人当たりの良い優等生に見えながら、警察一家の家庭に生まれたことに悩み、さらに同じ教場で学ぶ杣(Snow Man目黒蓮)との関係など、伊佐木が持つ苦労や戸惑いを細かく、繊細に表現した。

岡崎のこれまでの出演作を振り返っても、『教場II』は異色の役柄を演じていたと言えるだろう。スペシャルドラマながら質もよく、岡崎をはじめ生徒役のキャストが準備に勤しんだことがうかがえる作品だ。

新ドラマ『アイのない恋人たち』は主演の福士蒼汰や岡崎のほかに、本郷奏多成海璃子前田公輝深川麻衣佐々木希ら実力を持った俳優たちが揃う。脚本家・遊川和彦のオリジナル作品で、「愛がない」「見る目(eye)がない」「自分(I)がない」訳ありなアラサー男女7人の物語。


これまで岡崎は、仕事に邁進し、恋にも奮闘するなど、自身と近い世代の等身大の女性を演じることが多かった。いずれもファッションモデル出身の岡崎ならではのスタイルや、その華やかさを活かしたキャラクターが多かったように思う。

『アイのない恋人たち』で演じるキャラクターは、丸メガネに化粧っ気のない、恋愛経験のない女性だ。これまでとは違う岡崎紗絵の演技が見られるに違いない。

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