近年、アニメソング界隈のアーティストがお茶の間に“発見”される機会が急増している。たとえば『NHK紅白歌合戦』でいえば、2019年から3年連続で出場を果たしたLiSAや、2022年に『残響散歌』で初出場したAimerなどが印象的だろう。


【関連写真】オーイシマサヨシとえなこのバラエティ『オーイシ・えなこの夜の××』番組カット

今もテレビや劇場でアニメブームが続いている以上、今後も同じようなシンデレラストーリーが各所で見られるのではないかと思われる。そこで今回2024年の有力ブレイク候補として注目したいのが、「アニメ界の星野源」の異名をもつオーイシマサヨシ(大石昌良)だ。

オーイシといえば、2014年に同名義初のシングル『君じゃなきゃダメみたい』をリリースして以来、約10年間に渡ってアニソン界の最前線で活躍しているシンガーソングライター。アーティストへの楽曲提供も積極的に行っており、数々の名曲を生み出してきた。

話題になったものを挙げるとキリがないが、『けものフレンズ』の主題歌『ようこそジャパリパークへ』や『【推しの子】』の劇中歌『サインはB』のように“電波感”を醸し出す曲から、Tom-H@ckとのユニット「OxT」(オクト)として手掛けた『SSSS.GRIDMAN』の主題歌『UNION』のような王道をストレートに突き進む曲まで、幅広い作風を使いこなしている。

以前からアニメファンのあいだでは高い人気と知名度を誇っていたが、近年のアニソンシンガーとしての仕事は絶好調。
2023年に手掛けた映画『グリッドマン ユニバース』の主題歌『uni-verse』は、YouTube上の公式MVが640万再生を超えるほどの大ヒットを記録している。

2024年1月から放送が始まった冬アニメでは、「少年ジャンプ+」作品を原作とした『道産子ギャルはなまらめんこい』のオープニングテーマ『なまらめんこいギャル』を担当。同アニメに関しては、アニソンシンガー・亜咲花が歌うエンディングテーマ『わやわやわー!』も、オーイシが「大石昌良」名義で作詞作曲および編曲を手掛けた曲だ。

さらに音楽活動の集大成として、3月2日には初の日本武道館ワンマンライブ「オーイシ武道館 ~オーイシマサヨシ ワンマンライブ at 日本武道館~」も控えている。そのリアルチケットは発売が始まるやいなや即完売、続いて追加販売された立ち見チケットも完売するほどの注目ぶりだ。

同イベントは有料ライブ配信も予定されているが、驚きなのはその価格設定だろう。
以前からライブの生中継を実施しているオーイシは、ほぼ毎回1,000円という破格のネットチケット代を設定してきた。今回の日本武道館公演でもそれは変わらず、やはり1,000円となっているのだが、ほかのイベントとは規模が違うため大きな話題を呼びそうだ。

これだけアーティストとしての勢いがあるなら、『紅白』出場も決して夢ではないはず。とくに最近の『紅白』では“アニメ枠”があると言われており、毎年話題になったアニメの関連アーティストが出場を果たしている。あとはオーイシがお茶の間にまで届くような大ヒットアニメに恵まれるかどうかだろう。

オーイシはこのところ地上波での露出も増えており、2023年には自身がMCを務めるYouTube番組『オーイシマサヨシ×鈴木愛理のアニソン神曲カバーでしょdeショー!!』が、深夜帯ながらテレビ朝日にて出張放送された。


同番組は自称“アニソン界のおしゃべりクソメガネ”によるキレキレのトークはもちろん、アニソンカバーで発揮される歌唱力も大きな魅力のひとつ。11月30日放送回ではテレビアニメ『呪術廻戦』第2期のオープニングテーマであるKing Gnuの『SPECIALZ』を熱唱し、話題を呼んでいた。

さらにアーティスト以外の活動として、2021年には『世にも奇妙な物語 ’21秋の特別編』の「優等生」というエピソードで役者デビュー。2023年にも主題歌を手掛けたドラマ『推しが上司になりまして』にゲスト出演している。加えて「キンカン」の“うたう広告宣伝課長(2021年に次長へ昇進)”としてCMに起用されるなど、少しずつお茶の間に浸透しつつあるのだ。

ちなみにオーイシは、昨年11月22日に放送されたインターネットラジオ『オーイシ×加藤のピザラジオ』第121回にて、「今年紅白歌合戦落ちました、すみません」と『紅白』に落選したことを語っていた。
詳細は分からないものの、少なくとも当選のチャンスはあったものと思われる。

12月31日には自身のXにて「来年こそ紅白出るぞ!!!!!!!」ともポストしており、『紅白』出場に向けた意気込みはバッチリという印象だ。2024年こそお茶の間のヒーローとなり、大晦日に「#オーイシ紅白」のトレンド入りを実現してほしい。

【あわせて読む】【推しの子】アイと共演で話題、鈴木愛理の進化が止まらない「ハロプロが生んだ究極のアイドル」