昨年、ドラマ『サンクチュアリ-聖域-』『ショジョ恋。』『サブスク彼女』などに出演し注目を集めた寺本莉緒
今年は4月から放送中のドラマ『RoOT / ルート』(テレ東ほか)で主人公の親友のキャバクラ嬢・花音として出演している。『不適切にもほどがある!』でブレイクした河合優実ら、期待の俳優たちが出演する作品の舞台裏や、自身の負けず嫌いなところを聞いた。(前後編の前編)

【写真】『RoOT / ルート』ではキャバクラ嬢役に寺本莉緒の撮り下ろしカット【7点】

――まずは『RoOT / ルート』における、花音のキャラクターや魅力についてお聞きしたいのですが。

寺本 探偵事務所で働く(河合優実演じる)玲奈とは高校時代からの親友で、上京してキャバクラ嬢をしながら、調査に協力します。ミステリードラマでシリアスなシーンが多い中で、花音が登場するとパッと画面が明るくなります。河合さんの玲奈と、坂東龍汰さんの佐藤のコンビが女子高生の失踪事件(花音と玲奈の高校の後輩の三矢ユキ)を追いかけたりと重い展開もある中で、花音がオアシスのような存在になれればと思います。


――河合優実さんの玲奈がとてもクールで、花音とは正反対ですね。

寺本 でも、現場ではあえてお互い正反対のカラーを出そうとはしていません。私自身、声がもともと高かったりするので自然と花音と玲奈のキャラクターはそれぞれたっていたのかなと。それに玲奈は花音に対しては結構優しいんですよね。坂東さんの佐藤には“ドS”ですが(笑)。むしろ玲奈を表情豊かにしてくれるのが花音なのかなと思います。
花音が登場しないシーンの玲奈を見て『こんなに無表情なんだ』と意外に感じましたし、『玲奈がこんなに笑うことってないよね』とスタッフさんも驚いていました。

――河合さんや坂東さんとは、どんな仲でしたか。

寺本 2人とも話し好きで、色々な話題で盛り上がれました。カメラが回ると人格が変わったり、役が憑依するタイプの俳優さんもいますが、(2人とも)オンとオフ、さほど変わらず自然体で演じる方だったので、私もリラックスできました。

――現場の雰囲気はいかがでしたか。

寺本 全くあくせくしていなくて「スイッチを切り替える」という意識を持たなくても、自然に花音の演技に入っていくことができました。
土屋貴史監督が「(世界観を共有する)アニメ『オッドタクシー』にこだわらずに自由にやってほしい」というスタンスだったので、いつもいい雰囲気でした。なのに出来上がった映像を見ると東京の夜が格好よく描かれていて、映画のようで。私も花音として画面の中にいるのに(現場での手ごたえと)全然違う印象を受けました。

――花音と玲奈は高校時代からの親友で、高校生としてのシーンもあります。

寺本 花音は高校時代はすごくイモっぽいというか、眼鏡もかけていて年齢相応の垢ぬけない学生なのですが、モテたくて東京で垢ぬけて大変身します。でも可愛くなるにも相当の努力と根性があっただろうなと想像して、高校時代とキャバクラ嬢とのギャップにも活かしました。


――寺本さんは広島出身ですが、どんな10代でしたか。

寺本 今よりもイケイケの、マセた女の子でした(笑)。いかにも東京で流行っていそうな最先端のトレンドに憧れていて、華やかな世界のことには敏感でした。そんな中で中学の同級生が舞台に出演して、クラスですごい時の人になったのに刺激されて。芸能の仕事がしたい!と奮起してオーディションでご縁があって、高校に上がる前にもう上京していました。

――その後舞台などに出演しつつ、6年前に「ミスマガジン2018」ミスヤングマガジン獲得から本格的にグラビアも始めました。


寺本 当時は何でもやりたくて、グラビアも『私が必要とされることだからやろう』とポジティブに捉えていました。現場で私一人に密着して撮ってくれるって、ドラマでもなかなかできない経験なので、皆さんが時間をかけてベストショットを追求してくれることが楽しくてたまりませんでした。

▽寺本莉緒 てらもと・りお
2001年11月5日生まれ、広島県出身。2018年『ミスマガジン2018』ミスヤングマガジンを獲得。以後グラビアやバラエティでも活動し、20年1月に1st写真集『CURIOSITY』を発売。23年はドラマ『サンクチュアリ-聖域-』『ショジョ恋。
』『サブスク彼女』『最高の教師1年後、私は生徒に■された』などに出演。趣味は野球観戦。

【後編はこちらから】『サンクチュアリ-聖域-』で注目、寺本莉緒「キャバクラ嬢の役はどんどんお任せください」