実は、芸能界デビュー前には鉄工所で働いていたという異色の経歴を持つちとせ。そんな彼女のグラビアに対する熱い想いと、アイドルに憧れていた過去を3回連載でお送りする。第1回は、グラビアデビューする前の幼少期と鉄工所での彼女について。
【写真】ちとせよしの撮りおろしショット
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──まずは、芸能活動を始めたきっかけを教えてください。
ちとせ 趣味で撮ったコスプレのポートレートをインスタに投稿していたら、今の事務所の社長がスカウトしてくださったんです。もともと芸能界に憧れもあったし、ちょうど高校の卒業旅行で東京に行く予定があったので、そのときに実際にお会いしてお話しました。
──小さい頃から芸能界に憧れていたんですか?
ちとせ 小5のときにAKB48さんを好きになって、アイドルになりたいと思っていました。14期生のオーディションの頃だったんですけど、受けるには東京に行かないといけないので諦めました(笑)。
──ちなみに推しメンは誰だったんですか?
ちとせ まゆゆ(渡辺麻友)さんが好きでした。
──ちとせさんは、小さい頃「自分は可愛い」という自覚はありましたか?
ちとせ いやいや…! むしろ写真を撮られることも大嫌いでした。小学校の卒アル写真もうつむきがちで、お見せしたいくらいです(笑)。でも、小学校高学年の頃からアニメが好きになって、高校3年生の終わりくらいにコスプレを始めたんです。
──そして高校卒業後、鉄工所に就職されたんですよね? どういう経緯があったのでしょうか。
ちとせ 私の母が、鉄工所の社長さんと知り合いだったんですよ。ちょうど女性社員の方が1人辞めてしまって、代わりを探していたらしくて。私は、建築についての専門的な知識はなかったんですけど、パソコンが得意だったので、勉強しながら働いていました。
──鉄工所では、主にどんな仕事をしていたんですか?
ちとせ 鉄骨の建物をつくる会社だったんですけど、CADという設計支援ツールを使って、設計士さんからあがってきた鉄骨のサイズや図面をパソコンで入力して、3Dで組み立てる作業を主にしていました。そこで、上手くハマらない部分があれば、設計士さんに図面を送り返したり……。あとは、作業服を着て、現場に出てコーヒーを配ったりもしました(笑)。
──鉄工所ではどんな存在でしたか?
ちとせ 女性は私だけだったので「モテたでしょ?」って言われるんですけど、そんなことはなくて。皆さん既婚者だったし、どちらかと言えば親戚の子供みたいに扱われていましたね。「もっと食べろ!」みたいな(笑)。
──可愛がられていたんですね。
ちとせ やっぱり、自分が関わった建物が建つと嬉しかったです。鉄工所での仕事は、とてもやりがいがありましたね。
──どのタイミングで鉄工所を辞めて、上京されたんですか?
ちとせ デビューが2018年10月19日なんですけど、12月までは鉄工所でお仕事をしていました。なので、デビュー前後2カ月は地元の佐賀から東京に通いでしたね。
──めちゃくちゃ忙しいじゃないですか!
ちとせ お仕事のあるときは鉄工所の方は有休を使っていたんですけど、ありがたいことにいろいろとお仕事をいただいていたので、11月には有給を使い切っていましたね(笑)。
──鉄工所の方は、ちとせさんが芸能活動を始めたことはご存じだったんですか?
ちとせ 社長にだけは伝えていました。そしたら、「若いときは、やりたいことをやった方がいいよ」って言ってくれましたね。それに、私が鉄工所を辞めると決まって、求人を出したら、すぐにCAD経験のある女性から応募があったんです。これは、神様が私に「東京に行け!」って言っているんだなと思いましたね。
(取材・文/桑本薫平)
>>(2)に続く(25日6時公開)
▽ちとせ よしの
2000年1月8日生まれ、佐賀県出身。A型。158センチ。
Twitter:@chitose_yoshino
Instagram:chitose_yoshino