まさに猛虎のごとく駆け抜ける彼女たちは3月3日に、約2年ぶりとなる2ndフルアルバム『最強つぼみDX』を発売した。今作の発売を記念して、メンバーにインタビューを実施。今回は“ムードメーカー担当”の恵梨華が登場。アルバムについての話、そして『逆襲のYEAH!』誕生秘話、つんく♂への熱い想いについて語ってもらった。(前後編の前編)
【写真】3時のヒロイン・福田麻貴と一緒に写真に写るつぼみ大革命メンバー【8点】
――2019年につぼみからつぼみ大革命に改名し、この2年は相当濃い日々だったのでは。
恵梨華 そうですね。つぼみ大革命は「何か大きなことをやろう!」と意気込むたびに、必ずと言っていいほど大きな壁にぶち当たってきて。例えば、野外の大きなステージでライブを開催するとなった時、ものすっごい土砂降りの雨が降って即中止!みたいなことが度々起こっていて。昨年は結成10周年という節目を迎えて、大きなツアーが予定されていたところでコロナ禍に突入してしまい、途中で中断になってしまったんです。
――大切な予定が潰れてしまうのはつらい。
恵梨華 それがいろんな壁を乗り越えてきたからか、メンバー全員悔しさはありつつも不安はなく、「大丈夫!やれることやろう!!」と、家にいながら自分たちで磨けるものはやってきて。今までの経験があるおかげで「コロナ……でしたっけ?」と錯覚するレベルでみんな立ちどまらなかったんです。
――苦労時代がシッカリ糧になったと。
恵梨華 そうそう。不安もないし、弱音も誰も吐かなかったんですよね。むしろ自粛期間中はYouTube頑張ろう!SNS頑張ろう!配信ライブに挑戦しよう!と、ネットでの活動を積極的に行って。また一昨年の「THE W」以降、(福田)麻貴さんがバラエティに出るたびにつぼみの話をしてくださってから、私たちのことを知っていただく機会が増えんですよね。これまでは街に出ては、自分たちでお金を出し合って作ったチラシを配ったり、チケットを手売りして路上ライブをやって、知ってもらおう!と頑張ってきたんですね。
ホントこの1年で「もっといろんな人に、簡単に知ってもらえる手段あったやん!!」と逆にわかって。ネットの拡散の強さを10年かけてようやく知りました(笑)。私はメンバーのみーこ(樋口みどりこ)と一緒に、5年ほど前から『マスゲン釣りチャンネル』というYouTubeの釣り動画に出ていて。そこを通じてファンになってくださった方がたくさんいるのを知っていたはずなんですけどね(苦笑)。
――拡散の大切さも、広がった先でちゃんと「つぼみ、イイネ!」という反応を得られたからこその実感だと思います。つぼみの地力の強さが導いた結果ですよ。
恵梨華 それなら嬉しいですね。ずっと「お笑いもアイドルも全力」というスタンスを貫き続けてきても、どこか「芸人、アイドル、どっちも中途半端やん」と思われていた部分があって。それが、お笑いに関しては「THE W」の決勝に進めたのが大きな自信となって、そこで『逆襲のYEAH!』をつんく♂さんに手掛けていただけてアイドルとしても大きな自信になって。そこでこのコロナ禍で、「つぼみ、どっちもメッチャスゴイやん!」という声が徐々に増えていったんです。ホンマにこの2年は、私たちは“お笑いができるアイドル”として一つ何か大きなものが達成できたのかなと思える日々でした。
――やはり『逆襲のYEAH!』の存在は非常に大きかったんですね。
恵梨華 メッッッチャ!大きかったです!つぼみにとって初のオリコンウイークリーランキングトップ10入りを果たして、何よりつんく♂さんが作詞・作曲を手掛けてくださって……いやあ、ありがたい以外の言葉がでてこない。つんく♂さんはSNSを細かくチェックされている方で、私たちのツイートもすごく拡散していただいたんですよ。
普通なら「曲を提供しました!」で終わるのが当然ですが、つんく♂さんは曲に込めた思いや告知もずっとしてくださって。もう、“愛”をもってつぼみの熱意を受け取ってくださっているんです。しかも、つんく♂さん、昔からつぼみのこと知っていましたか?というぐらいに、私たちが心の中で思っていたことが文字にしてくださって。ホンマに驚きでした。
――確か歌詞作りにあたり全員にアンケートと面接を実施したと聞いたので、そこから得た情報をもとに書いたのでは?
恵梨華 一応オーディションのような形で、それぞれの特徴や個性を見ていただける機会はありましたが時間も15分ほどで、アンケートも「答えられないところがあれば大丈夫です」という感じの一問一答形式だったので、あまり役に立った気がしなくて。これまでのライブの映像と音源もお渡しはしていたものの、なんでこの限られた資料で私たちが思っていたことを全て文字にしてくださっているんですか!?って。
ホンマ天才なんやと実感しました。しかもタイトルの「逆襲」はつぼみの誰にも語っていない“裏テーマ”だったんです。『逆襲の~』が出る1年前、年末にやったライブ後のメンバーしかいない打ちあげで「来年の目標、どうする?」という話題が出て、そこで「“逆襲”がええな」という言葉が出てきたんですよ。決して攻撃的な意味ではなく、応援してくださる方に「応援していてカッコイイグループと思われたい」という気持ちから、ええね!となって。
ただ、「逆襲」と表だって言うと、「怖いわ!」と思われてしまうから、つぼみの中だけの裏テーマとして掲げていたんです。そうしたらスタッフさんから「つんく♂さんからの新曲のタイトル、『逆襲の~』です」と言われて、みんな「えぇ~っ!?」て。ホンマにつぼみ以外誰も知らないことがタイトルになっていて、正直コワッ!となりました。
――偶然と呼ぶには揃いすぎですよね。
恵梨華 ホンマ奇跡ですよ。『逆襲の~』は私が小学生の時に初めて聴いて衝撃を受けた、あのザ・ハロプロ!な曲で。
さらに、この曲を通じてハロプロファンの方が私たちを応援してくれるようになったんですよ。
みなさん優しくて、包容力がある方ばかり。ほら、ハロプロファンの方たちって、目が肥えていらっしゃるじゃないですか。そうした方々に私たちも受け入れてもらえて嬉しかったですね(笑)。
(後編へつづく)
【後編はこちら】「THE W」決勝進出アイドル・つぼみ大革命の恵梨華がつんく♂への感謝を語る「ホンマ大恩人」
▽恵梨華
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