自然素材が豊富に使われ、作り手の温かみが溢れる和の住まい。長く手を入れながら大切に使うことで、時と共に味わいが増してきます。

この記事では、懐かしさを感じるレトロな雰囲気や、心地よい和の空間を作り出す、さまざまな要素や素材をご紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。



空間を緩やかにつなぐ

和の住まいの特徴の一つは、外と内、部屋と部屋を緩やかに分けていることです。例えば戸や襖は必要に応じて開閉することができ、空間を自在に調整できるため、生活スタイルや季節に合わせて変化させることができますよ。外からの自然光や風は、部屋全体に心地よい雰囲気をもたらしてくれます。


■外と内を繋ぐ土間

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こちらはEma_Mushikaさんの広い土間です。土間は土足で入ることができる室内空間。古くから日本の住宅に取り入れられており、外と内を繋ぐ存在です。

自転車を持ち込んだり、DIYを楽しんだり、天候に左右されずに作業ができますよ。床の素材はモルタルやタイルなど、お好みの素材で作ることができます。


■襖で空間を自在に分ける

和の住まいを楽しむ!レトロで心地よい空間作りと素材の魅力
撮影:chaさん


こちらは懐かしさを感じる畳や建具が心地よいchaさんのお部屋。日本の伝統的な間仕切りである襖や障子戸、ガラス戸はお部屋を必要に応じて仕切ったり、繋げたりできる便利な間仕切りです。現代の住宅でも重宝されていますよね。また襖は色や柄の選択肢も豊富で、インテリアのアクセントとしても活用できますよ。


■外を感じる縁側

和の住まいを楽しむ!レトロで心地よい空間作りと素材の魅力
撮影:momiji.Arinomiさん


昔ながらの日本家屋には縁側があることが多く、のんびりお茶を飲んだり、momiji.Arinomiさんのように庭を眺めたりしていました。そんな時間の使い方に憧れますよね。

縁側は外部と内部の間にあり、室内の温度をコントロールしてくれる機能的な空間でもあります。



手仕事を感じる素材

昔は今のように多くの素材や加工する機械がなかったこともあり、人の手を感じる素材が多く使われていました。その風合いがなんとも言えない優しさや温かみを感じさせてくれますよね。ここでは、和の空間でよく使われてきた素材をご紹介します。


■懐かしさを感じるガラス

和の住まいを楽しむ!レトロで心地よい空間作りと素材の魅力
撮影:kimiさん


「型板ガラス」は、表面に型模様を転写してつくられたガラスのこと。凹凸による光の反射で光は通しますが中は見えないため、プライバシーが必要な窓や建具によく使われますよ。こちらはkimiさんのご自宅の型板ガラスです。レトロな模様がどこかほっとするさせてくれる素材ですね。


■洗い出しの床

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撮影:j___pokota.ah___さん


昔からある左官仕上げの一つである「洗い出し仕上げ」は日本家屋の玄関の土間などで使われています。こちらはj___pokota.ah___さんの勝手口。職人さんの手で仕上げられる左官仕上げは、ひとつひとつ表情が違い、風合い豊かな仕上がりになりますよ。


■障子を繕う

和の住まいを楽しむ!レトロで心地よい空間作りと素材の魅力
撮影:KAZさん


障子は和紙でできており、自然素材の持つナチュラルさや温かみを感じるインテリア素材です。KAZさんは、障子の穴に桜のシールを貼り補修しました。こんなふうに補修した障子は、これまで以上に愛着が湧きそうですね。



生活を彩る家具や小物

最後にご紹介するのは、和の空間を彩る家具や小物です。お部屋の中に置かれる家具や小物は、生活のアクセントになってくれます。使い込まれた道具は手に馴染み、少し壊れても修理して、また使いたくなりますよね。それではユーザーさんの実例を見ていきましょう。


■和の食器

和の住まいを楽しむ!レトロで心地よい空間作りと素材の魅力
撮影:nao_nodaさん


日々を楽しむのに欠かせない食事。その食事を彩ってくれる食器もまた、生活の重要なアイテムです。道具として使うだけではなく、飾って楽しむこともできますよ。nao_nodaさんは、思い出のつまった和の食器で日々を楽しんでいます。


■使い込むほど味の出る家具

和の住まいを楽しむ!レトロで心地よい空間作りと素材の魅力
撮影:choroさん


和ダンスはしっかりとした作りで、一生使い続けることのできる家具です。choroさんの飴色になったタンスは、そこにあるだけで存在感がありますね。和ダンスに使われている金物は装飾が特徴的で、繊細な細工がされているものもありますよ。


■自然素材の道具

和の住まいを楽しむ!レトロで心地よい空間作りと素材の魅力
撮影:botanさん


しなやかで丈夫な竹は、さまざまな形状に編まれ、カゴやザルとして使われてきました。その佇まいは軽やかで日本らしいアイテムです。軽くて水につよいので、食器やお野菜を入れたり、小物などの収納カゴとしても活躍しますよ。

botanさんはお庭の菜園の収穫の際に重宝されているそうです!


■優しく温かい光

和の住まいを楽しむ!レトロで心地よい空間作りと素材の魅力
撮影:Hazukiさん


優しく光が灯っているHazukiさんの土間。塗り直されて綺麗になった漆喰の壁や木の天井に光がほんのりあたっています。いまにも掛け時計の音が聞こえてきそうな、ほっとする空間ですね。照明は電球によって色が違いますが、和の空間には温かい色合いの電球色がよく似合います。

和の空間は自然素材や人の手を感じられるようなアイテムが多く使われ、どこか懐かしく優しい雰囲気があります。和の空間で癒されたい!と思った時は、今回ご紹介した実例をぜひ参考にしてみてくださいね。



執筆:moana