浦和レッズAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝を残しているものの、J1優勝の可能性はすでに消滅。今月29日の横浜F・マリノス戦を前に、リカルド・ロドリゲス監督に今季限りで退団の可能性が浮上している。

 リカルド・ロドリゲス氏は徳島ヴォルティスをJ1昇格に導くと、2021シーズンから浦和レッズを指揮。ただ2年目の今季は序盤からリーグ戦で勝ちきれない試合が続くと、天皇杯3回戦ではザスパクサツ群馬相手に敗北。ACL準決勝・全北現代戦でPK戦の末に劇的勝利を収めたものの、ルヴァンカップでは準決勝でセレッソ大阪相手に完敗。J1リーグでも残り2試合の時点で首位の横浜F・マリノスから18ポイント差をつけられている。

 そんな浦和レッズに対しては、今月1日のJ1リーグ第31節・サンフレッチェ広島でサポーターが「優勝争いすら出来ない無様な結果。死ぬ気で掴もうとした男は誰?来季は覚悟のある男と闘いたい」、「Fight or Out」と書かれた横断幕を掲示。

試合後にはブーイングを浴びせるなど、今季の戦いぶりに対する不満をあらわにしていた。

 そんな中タイ1部BGパトゥム・ユナイテッドの情報を扱う専門チャンネルによると、リカルド・ロドリゲス氏は浦和レッズと契約更新にむけての交渉をしている一方、BGパトゥム・ユナイテッドが手倉森誠監督の後任として同氏の招へいを検討しているとのこと。

 また日本代表やタイ代表を率いていた西野朗氏も後任候補として噂されていたが、タイメディア『サイアムスポーツ』は西野朗氏がBGパトゥム・ユナイテッドの監督に就任する可能性はないと報じている。

 BGパトゥム・ユナイテッドは今年1月に元ベガルタ仙台指揮官の手倉森誠氏を招へいすると、2021/22シーズン後半戦で9勝3分。7連勝でシーズンを終えるなど石井正忠監督率いるブリーラム・ユナイテッドとの優勝争いを繰り広げたほか、AFCチャンピオンズリーグでも準々決勝まで勝ち進んでいた。

 しかし今季は開幕戦でチョンブリーFCに敗れると、今月に入って2勝2敗と失速。

負傷者の続出もあり10節終了時点で首位ブリーラム・ユナイテッドから7ポイント差の7位に沈むと、クラブは今月下旬に手倉森誠監督を解任。現在は加藤光男コーチが暫定的に指揮を執っている。

 なおリカルド・ロドリゲス氏は2015シーズンにバンコク・グラスFC(現BGパトゥム・ユナイテッド)を率いていたが、1年でチームを離れている。浦和レッズの監督人事に注目が集まる中、BGパトゥム・ユナイテッドの動向からも目が離せない。