2023明治安田生命J1リーグでは、8月に第22節~第25節が開催され各クラブ4試合ずつを消化した。ここでは、J1全18クラブの月間成績(勝敗、勝ち点、得失点差、総得点)からトップ5・ワースト5のクラブをまとめてみよう。

現時点首位のヴィッセル神戸と、2位横浜F・マリノスの熾烈な優勝争いに注目が集まるが、興味深いことにどちらもランクインしない結果となった。

【J1リーグ2023】8月の月間成績トップ5&ワースト5クラブ

トップ5:サンフレッチェ広島

8月の成績:2勝1分1敗・勝ち点7・得失点差+1・総得点5

夏の移籍市場で積極的に動いたサンフレッチェ広島。獲得したFW加藤陸次樹とFWマルコス・ジュニオール、怪我から復帰したFW満田誠によって得点力不足が解消され、第23節浦和レッズ戦からの3試合で2勝1分とし現時点7位。なかでもマルコス・ジュニオールは第24節川崎フロンターレ戦で後半開始から45分間加入初出場し、1得点1アシストを挙げる鮮烈なデビューを飾った。

【J1リーグ2023】8月の月間成績トップ5&ワースト5クラブ

トップ4:ガンバ大阪

8月の成績:2勝1分1敗・勝ち点7・得失点差+1・総得点8

徐々に順位を上げてきて現時点11位につけるガンバ大阪。8月は優勝争いをする横浜F・マリノスには敗れたものの、川崎フロンターレ、湘南ベルマーレに勝利し、サガン鳥栖とは引き分けた。なかでもMF山本悠樹が2アシスト、MFファン・アラーノが2得点1アシストと活躍。前者の成長は頼もしい限りだ。

【J1リーグ2023】8月の月間成績トップ5&ワースト5クラブ

トップ3:セレッソ大阪

8月の成績:2勝1分1敗・勝ち点7・得失点差+2・総得点5

優勝争いの伏兵となりそうな現時点4位のセレッソ大阪。第23節柏レイソル戦では1点ビハインドの後半51分にDF進藤亮佑が同点ゴールを挙げ勝ち点1を獲得。そこから横浜FC名古屋グランパス相手に2連勝を挙げた。また、右サイドバックのDF毎熊晟矢はこの時期の活躍が認められ、初の日本代表選出となった。チームの完成度は高く、9月以降の成績によってはリーグを盛り上げる存在になりそうだ。

【J1リーグ2023】8月の月間成績トップ5&ワースト5クラブ

トップ2:FC東京

8月の成績:2勝1分1敗・勝ち点7・得失点差+2・総得点6

現時点10位のFC東京では、GK野澤大志ブランドンが若き守護神としてスタメンの座を掴んだ。第22節セレッソ大阪戦でJ1デビューし、そこからフルタイム出場を続けている。チームとしても全試合で得点を挙げている一方で、首位争いを繰り広げている横浜F・マリノス、ヴィッセル神戸には惜しくも勝利できず。

組織としての守備の課題は残る。

【J1リーグ2023】8月の月間成績トップ5&ワースト5クラブ

トップ1:鹿島アントラーズ

8月の成績:3勝1敗・勝ち点9・得失点差+5・総得点7

8月の月間成績が最も良かったのは、4試合で勝ち点9を獲得した鹿島アントラーズ(現時点6位)となった。唯一敗れた名古屋グランパス戦も含めて、すべての試合で相手よりもシュート数が多く、枠内シュート数も同数以上。4試合で2得点2アシストのMF樋口雄太、2得点1アシストのFW鈴木優磨を筆頭とする攻撃陣の活躍もさることながら、GK早川友基、DF植田直通らを中心とした堅守も光り4試合で2失点とした。

【J1リーグ2023】8月の月間成績トップ5&ワースト5クラブ

ワースト5:湘南ベルマーレ

8月の成績:1勝1分2敗・勝ち点4・得失点差-1

残留争い真っ只中、現時点最下位の湘南ベルマーレ。第22節サンフレッチェ広島戦で勝利を挙げたものの、その後は1分2敗。FW大橋祐紀が4試合で3得点1アシストと気を吐き、6月にコルトレイク(ベルギー1部)から復帰したMF田中聡がスタメン出場を続けているものの、チームとしては苦しい時期が続く。

【J1リーグ2023】8月の月間成績トップ5&ワースト5クラブ

ワースト4:アルビレックス新潟

8月の成績:1勝1分2敗・勝ち点4・得失点差-2

現時点15位のアルビレックス新潟。第23節湘南ベルマーレ戦は土壇場で追い付き、第24節ではアビスパ福岡に勝利したものの、名古屋グランパス、鹿島アントラーズと上位陣との対戦では敗れた。ザスパクサツ群馬から加わったFW長倉幹樹の動きが良く、早期に数字を残したいところだ。

【J1リーグ2023】8月の月間成績トップ5&ワースト5クラブ

ワースト3:サガン鳥栖

8月の成績:2分2敗・勝ち点2・得失点差-2

現時点13位のサガン鳥栖。第22節アビスパ福岡との九州ダービーに惜しくも敗れ、第25節ガンバ大阪戦ではリードして迎えた後半51分に痛恨の失点。紙一重の試合はしながらも、第20節以来白星から遠ざかっている。ハイパフォーマンスを続けるGK朴一圭の存在があっても失点が止まらない状況は気がかりだ。

【J1リーグ2023】8月の月間成績トップ5&ワースト5クラブ

ワースト2:北海道コンサドーレ札幌

8月の成績:2分2敗・勝ち点2・得失点差-6

得点も失点も多い傾向にある北海道コンサドーレ札幌(現時点12位)。8月はその傾向が悪い方向に出てしまった。

第22節鹿島アントラーズ戦、第24節京都サンガ戦ともに0-3の敗戦。第25節川崎フロンターレ戦では前半で2点をリードするも、後半退場者を出し追い付かれた。1トップで出場する選手が定まれば、多少なりとも安定感は出そうだが。

【J1リーグ2023】8月の月間成績トップ5&ワースト5クラブ

ワースト1:川崎フロンターレ

8月の成績:1分3敗・勝ち点1・得失点差-3

2020シーズン、2021シーズンの王者であり、2022シーズンも2位となった川崎フロンターレが、8月まさかのワースト1の成績に。現時点9位で苦境に陥っている。原因が4試合で10失点を喫した守備面にあることは明白だ。怪我人が多く台所事情が苦しいため、早期の改善は容易ではない。一方、4試合で3得点2アシストを記録したMF脇坂泰斗は際立っていた。

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