銀座かねまつが「環境配慮型パンプス」の販売を開始した。スニーカーでは各社でサステナブルな商品を打ち出しているが、パンプスなどのエレガンスラインの市場ではまだ展開が少ない背景を踏まえ、かねまつの強みを活かして環境配慮型の商品を開発したという。

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 環境配慮型パンプスには、なめし工程での水の使用量を限りなくゼロにし、汚水排出を削減できるドライタンレザーと、金属アレルギーを起こしにくいノンクロムレザーを甲革に使用。また、月型芯や先芯に生分解可能な素材を、本底には革底生産時のゴミを再度粉砕した再集積したレザーボードソールを採用するなど、環境に配慮したパーツを取り入れている。現在はパンプス(2万3100円)、フラットパンプス(2万4200円)、オックスフォードシューズ(2万5300円/いずれも税込)の3型をラインナップ。従来製品(1万9800~2万3000円)よりもやや高い価格帯の設定となっている。

 環境配慮型パンプスは、サステナブルなファッションの実現に向けたものづくりの研究開発に取り組む「KANEMATSU Lab.」を通じて開発。今後はKANEMATSU Lab.での開発や環境配慮型パンプスの販売で得た知見を基本仕様の展開で生かしていく考えだ。

 また、銀座かねまつでは畜産副産物の原皮を使用しているが、「肉以外の副産物を有効に利用することは大量の生ごみ排出だけでなく、廃棄にかかるエネルギーや費用などを抑制することにも繋がる」とし、今後は天然皮革を使用している全商品に対する「畜産副産物証明書の取得」を目指す方針。商品製造におけるサステナビリティだけではなく、使用時や使用後を含めたトータルなサステナビリティの実現に向けて研究を進めていくという。

■KANEMATSU Lab.:特設ページ