レビュー
私たちは、日々の生活の中で、自分の歩き方や足の形、そして靴選びにどれだけの注意を払っているだろう。二足歩行を選択した人類は、ほかの動物に比べて明らかに多大な負荷が足にかかっている。
本書で言及されているウォーキングの効果も興味深い。ランニングと比較すると、ウォーキングは物足りないという読者も多いかもしれない。が、ウォーキングの運動効果やエネルギー消費量は、正しく条件づけて実践すればランニングと比べて遜色ないという。むしろ、足にかかる負担が少ないために怪我もしにくく、足形も崩れにくいので、元気な体をつくるために理想的なスポーツといえそうだ。
そして驚くべきは、著者であるアシックス スポーツ工学研究所の靴づくりへのこだわりだ。膨大なデータを分析し、快適な歩行のためにさまざまな工夫を結集させて靴づくりをしていることがわかる。この先の一生を元気に歩いて過ごすために、今をもっと歩いて過ごそう、そんなことを考えさせてくれる一冊である。
本書の要点
・人間の足形や歩き方は50歳を境にして大きく変化する。正しい靴を選び、正しい歩行姿勢で歩くことが、長く元気に歩き続けるためには必要だ。
・時速7キロのウォーキングはランニングとそん色がないほどに運動効果が高い。適切なウォーキングシューズを履くことで、無理なくウォーキングを続けることができる。
・靴を軽視していると、深刻な足病に悩まされることにもなりかねない。ライフステージやライフスタイルに合わせて、足の変形を防ぐための靴を選ぼう。
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