レビュー

コロナ禍でリモートワークの機会が増える中、仕事とプライベートの切り換えに悩んでいる人も多いだろう。本書はそんな人にぴったりの一冊だ。


本書では、生活における「ずるずる・だらだら」を解消するセルフコントロール法が「仕事」「生活」「体」「心」の4つのパートに分けて紹介されている。いずれも、「脳科学」「心理学」「医学」の最先端の研究から導き出された方法だ。
冒頭に掲載されている、ずるずる・だらだら度合いのチェックシートにも注目してほしい。項目は「仕事中なのに10分おきにネットサーフィン」「お風呂に入る気力が湧かない」「何をやるのも面倒くさい」といったものだ。要約者は8割ほどチェックがついてしまった。本書が、読者のリアルな悩みに寄り添って書かれていることがよくわかる。

本書によると、人間の脳は複雑である一方、飽きっぽくてすぐに休憩を欲したり、「思い込み」によって意外と簡単に騙されたりする一面もあるそうだ。それを知ると、おかしな話だが、自分の「脳」を愛おしく感じる。あなたも、工夫しだいで脳をうまく働かせることができるとわかれば、セルフコントロール法を試してみたくてたまらなくなるはずだ。
本書で紹介されている「ずるずる・だらだら」は、多くの人が悩んでいそうなものばかりだ。きっと誰もが、自分が陥ってしまっている「ずるずる・だらだら」を見つけられるだろう。ぜひ自分の「ずるずる・だらだら」に合う項目を読んで「そんな簡単なことで改善できるんだ!」と驚いてほしい。

本書の要点

・モチベーションを上げるには、小さな成功体験が有効だ。「資料を完成させる」など、自分で細かく目標を設定し、成功の機会を増やすとよい。
・片付けを先延ばしにしてしまうタイプは、片付けを「楽しい!」と思い込んでみよう。片付けに集中できないタイプや物を捨てられないタイプには、「この棚に入らなくなったら必ず何かを捨てる」などといったルールを決めておく「イフ・ゼン・プランニング」が有効だ。
・朝起きるのがつらいなら、「計画的二度寝」で一日を快適に過ごそう。
・優柔不断な人は、決断のルールを決めておくとよい。



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