【お笑い界 偉人・奇人・変人伝】#193
【追悼】キダ・タローの巻
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5月14日に93歳で亡くなられた「浪速のモーツァルト」ことキダ・タロー先生。先生ほど、皆が好き嫌いなく敬愛されたタレントもいなかったのではないでしょうか。
私が「漫才を書いている」とご挨拶すると「難しいことしてはんにゃね」と覚えてくださり、お会いするたびに「書いてますか!」「元気にしてる?」といつも笑顔で気さくに声をかけてくださり、気にかけてくださいました。
「どんなに慣れた仕事でも初めてのつもりでフレッシュにやらなあきません。その時が初めて見るいう方もいらっしゃるかもしれへんでしょ。せやからその日が最後になるかもしれへんと思て、手を抜かんと一生懸命やらな、きっとあの世に行ってから後悔すると思いますねん」
「実るほど頭を垂れる稲穂かな、言いますやんか。
今の政治家の皆さんに聞いてもらいたいことを番組の中で、楽屋で、スタジオの隅で折に触れて教えてくださりました。
楽曲創作についてお尋ねすると、「すぐできます。
今からでも大阪府の「指定無形文化財」に登録していただきたいです。関西人の皆さんから「わざわざそんなことせんでも心の中に残ってるがな!」とお叱りをうけるかもしれませんが、先生の功績を公的にも称えていただきたいと個人的に思っています。
先生、たくさんの「子どもたち(楽曲)」をありがとうございました。
(本多正識/漫才作家)