一体、いつになったら実現するのか。選択的夫婦別姓制度を巡り、自民党は今国会中の独自法案の取りまとめを見送る方針を固めたという。
石破首相は昨年9月の自民党総裁選期間中、選択的夫婦別姓に関し「やらない理由がよく分からない」と話すなど、導入に前向きだった。しかし、首相就任後は一転。党内保守派に配慮し「国民の意見が分かれている」と話すにとどめるなど、慎重な姿勢を取るようになった。「いつまでも結論を先延ばしにしていい話ではない」と繰り返し答弁してはいるものの、その言葉通りの積極的な姿勢は全く見えてこない。
そこで日刊ゲンダイは石破首相の見解を改めて聞こうと、4月1日に首相官邸で開かれた記者会見に出席。記者は懸命に手を上げるも、あてられることはなく、時間切れで会見は終了。担当者にメールで質問を提出し、回答を待った。
日刊ゲンダイが問うたのは「選択的夫婦別性制度の導入に対する石破首相の現在の考えは?」、「今国会中に結論を出すことを目指すのか?」の2点だ。
待つことおよそ1カ月。今月9日に官邸から届いた回答は、以下の通りだ。
<夫婦の氏の在り方については、国民の間に様々な意見があり、全ての人が最善であると満足できるものはありません>
<政府としては、家族の形態や国民意識の変化、家族の一体感や子供への影響など、様々な点を考慮の上、国会において建設的な議論が行われ、より幅広い国民の理解が形成されることが重要であると考えております>
<そのため、私(石破総理大臣)の政治家個人としての見解について申し上げることは差し控えますが、自民党の対応についてあえて申し上げれば、党としても、夫婦の氏の在り方について、どのような案であればより多くの方々の御理解をいただけるのか、今まさに積極的な議論を重ねているところです。
なんだか玉虫色の回答だ。こんなんじゃ政権交代するまでは、いつまでたっても夫婦別性は実現しないだろう。