出すのか、出さないのか。
通常国会の会期末が2週間後に迫る中、内閣不信任決議案の提出をめぐって与野党が神経戦を繰り広げている。
不信任案提出をめぐり、野田代表は6日の会見で「急に出したら、みんな驚く。どの党にも事前にお話をしながら進めていくものだ」と持論を展開。「不信任案を通したいのであれば、共同提案するつもりはあるかということだ。われわれだけに『何かしろ』ではなく、ご自身はどうなのかを問いたい」とも言っていたが、何のこっちゃ。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。
「不信任案提出をめぐって野党が事前協議するなんて聞いたことがない。要するに、出したくないのでしょう。かたや自民党はどちらに転んでも損をしない。
■維新は内輪話をペラペラ
不信任可決には過半数(233)が必要だ。野党系主要5会派の立憲(148)、日本維新の会(38)、国民(27)、れいわ新選組(9)、共産党(8)が仮にまとまっても足りない。少数会派も巻き込んでガチガチに固めるには相当な腕力が必要だが、視界は極めて不良だ。維新の前原誠司共同代表は5日の会見で、2週間前に野田氏から「決断を下すときには相談したい」と言われたとか、「一貫して首相は不信任案が出れば衆院を解散すると言っていた。ブレてない」などと内輪話をペラペラ。当事者意識が感じられない。
そうでなくても、「コメ担当大臣」を自任する小泉進次郎農相が野放図に備蓄米をバラまいたことで、石破政権は息を吹き返しつつある。林芳正官房長官は6日の会見で、天皇不在時に「解散を決定した事例はある」と発言。今国会最終盤となる19、20日に、天皇皇后が戦没者慰霊の一環で広島訪問する日程を念頭にした質問に答える形で立憲を牽制した。
「野田立憲には政権構想がない。
確かに「野田首相」再登板はキツイものがある。